
from 師範代Shinya(英語学習のヒントをYouTubeでも発信中)
(→前回のつづき)
前回の記事では、僕が新しく買った高性能カメラで、あえて使わない撮影方法についてお話ししました。
その方法とは、Log〔ログ)撮影です。
Log撮影は、撮影した後にパソコンで色を調整することで、カメラの性能をより引き出せる撮影方法です。
でも、僕は以前これを試して、あまりの面倒くささにすぐにやめてしまいました。
僕が求めているのは、撮影した映像をそのまま使える手軽さだからです。
そんなことを考えているうちに、英語学習でも似たようなことが起きている気がしてきました。
それは、必要以上に高い英語力を目指してしまうことです。
英語力は高ければ高いほどいいのか?
英語学習をしていると、どうしても上のレベルが気になります。
TOEICで700点を取ったら、次は800点。
800点を取ったら、今度は900点を目指したくなる。
英検2級に合格したら、次は準1級。その次は1級。
もちろん、上を目指すこと自体は悪いことではありません。
僕自身も、英語がほとんどできない状態から勉強を始めて、英検1級とTOEIC975点を取得しました。
そこまで勉強してきたことを後悔したことはありませんし、今でもさらにその先の英語の勉強を続けています。
ただ、英語を教える立場になってから、以前より強く感じるようになったことがあります。
それは、「すべての英語学習者が、最高レベルを目指す必要はない」ということです。
海外旅行を楽しむために英検1級は必要か?
例えば、英語を勉強する目的が、海外旅行で現地の人とコミュニケーションを取ることだったとします。
ホテルでチェックインする。
レストランで注文する。
道に迷った時に、近くの人に行き方を聞く。
こうした場面で英語を使えるようになりたいのであれば、英検1級レベルの難しい単語を大量に覚える必要はありません。
むしろ、中学英語レベルの文法や単語を使いこなせるようになる方が、実用的だと思います。
もちろん、旅行先で現地の人と深い話をしたくなれば、もっと高い英語力が役立つでしょう。
でも、最初からそこまで目指す必要があるかというと、必ずしもそうではありません。
僕がカメラに求めているのも、これと似ています。
普通の撮影モードで十分きれいに撮れるのに、わざわざLog撮影をして、パソコンで色を調整する必要があるのか?
少なくとも、今の僕には必要ありません。
英語も、自分がやりたいことを実現できるレベルに達していれば、それ以上の勉強は必須ではないと思います。
周りを見ていると、もっと上を目指したくなる
ただ、ここが難しいところです。
英語学習を続けていると、どうしても周りの人のレベルが気になります。
SNSを見れば、TOEIC900点を超えた人や、英検1級に合格した人の投稿が目に入ってきます。
YouTubeを開けば、ネイティブのように流暢に英語を話す日本人の動画が出てきます。
そういうものを見ているうちに、
「自分もあのぐらい話せるようにならないとダメなのかな?」
という気持ちになることがあります。
これは、僕が今回カメラのレビュー動画を見ていて感じたことと、よく似ています。
レビュー動画では、みんながLog撮影をして、パソコンで色を調整しています。
それを見ていると、なんとなく「このカメラを買ったら、自分もLog撮影をした方がいいのかな?」という気持ちになってきます。
でも、よく考えてみると、僕はそんなことをしたくありません。
そもそも、カメラを買った目的が違うからです。
僕が新しいカメラを買った目的は、「子どもの記録」と「海外での英会話の記録」です。
映像はキレイなのに越したことはありませんが、映像のために他を犠牲にするのは、本末転倒です。
英語学習でも、他人が目指しているレベルと、自分が必要としているレベルは違って当然だと思います。
僕が英検1級を目指した理由
ここで、僕自身の話も少ししてみたいと思います。
僕は31歳の時に初めて海外へ行き、カナダで3ヶ月間生活しました。
当時はまだ英検1級を持っていませんでしたが、現地で英語を使って生活したり、人と交流したりすることができました。
もちろん、英語が通じなくて困ることもありました。
でも、英検1級を持っていなかったからといって、海外生活を楽しめなかったわけではありません。
その後も英語の勉強を続け、最終的に英検1級を取得しました。
僕の場合は、英語を勉強すること自体が面白かったというのもあります。
新しい単語を覚えたり、以前は理解できなかった英文が読めるようになったりすることが楽しかったのです。
英検1級は、僕にとって目指す価値のある目標でした。
ただ、海外旅行で英語を使いたいという目的だけだったら、そこまで勉強する必要はなかったかもしれません。
オーバースペックでも、それを楽しめるならいい
ここまで書いてきましたが、僕はオーバースペックな英語力を身につけることが悪いとは思っていません。
例えば、普段は街乗りしかしないのに、高性能なスポーツカーに乗っている人もいます。
車の性能を最大限に引き出す機会がなくても、その車に乗ること自体が楽しいのであれば、それでいいと思います。
カメラの場合も、子どもの成長記録のために、100万円越えの大型ハイエンド一眼カメラを持ち歩いて、Log撮影するのもアリです。(僕はそういうガチ勢お父さんにリアルで出会ったことは一度もありませんが)
英語も同じです。
海外旅行で使う予定しかなくても、英検1級を目指すこと自体が楽しいのであれば、どんどん勉強すればいいと思います。
僕自身も、英語を勉強することが好きなので、今でも新しい教材に取り組んでいます。
ただ、もし英語の勉強が苦痛になっていたり、なかなか目標に到達できなくて落ち込んでいたりするのであれば、一度考えてみてもいいかもしれません。
「そもそも、自分は英語を使って何をしたかったんだっけ?」
と。
英検1級を取らなくても、英語でできることはたくさんあります。
TOEIC900点を取らなくても、海外旅行を楽しむことはできます。
ネイティブのように話せなくても、外国人と友達になることはできます。
僕がカメラのLog撮影をやめたのも、カメラを使う目的を考えたら、そこまでやる必要がないと思ったからです。
これからも僕は、新しいカメラの普通の撮影モードを使って、作業効率重視でYouTube動画や家族の記録を撮り続けるつもりです。
もちろん、将来Log撮影に興味が出てきたら、また試してみるかもしれません。
でも、今のところは、撮った映像をそのまま使える手軽さの方が気に入っています。
英語学習も、日本人全員がネイティブレベルを目指す必要はないと思います。
今の自分に必要なレベルを考えながら、無理なく続けていくのがいいのではないでしょうか。
P.S.
英語学習では、つい難しい教材や高度な勉強法に目が向きがちです。
でも、今の自分に必要な内容を学ぶだけでも、英語でできることは少しずつ増えていきます。
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