【僕が最近読んで衝撃を受けた本:叱る依存が止まらない②】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

この記事のタイトルを読んだら、「叱ることと、英語学習とどんな関係があるんだ?」と思われるかもしれません。

でも、僕は大いに関係あると思っています。

「叱る」という言葉の定義は、「相手の言動を非難する」とも言えます。

非難は、「自分と違う考え方や価値観を持っている人」に対して「あなたは、こうするべきだ!私の方が正しい!」という態度を取ることです。

英会話はまさに異文化交流なので、違う価値観の人同士の意見交換そのものです。

外国人と仲良くなって深い話ができるようになってくると、だんだん「え?なんでそんなこと言うの?」とか「なんでそんな行動を取るの?」と感じるシーンが増えてくるのが普通です。

そんな時に、自分の中に生じた違和感とどう向き合うか?

相手の外国人に対して、自分がどんな対応をするか?

そこに、自分の知性が問われると思うのです。

英語が流ちょう=広い視野とは限らない?!

実際に英語が流ちょうに話せる日本人の中にも、自分と違う考え方をする外国人を、「けしからん!これだからアメリカ人はイヤなんだ!」みたいに、人種でひとくくりにして一蹴する人は、実はけっこう多いです。

少なくとも、僕がこれまで出会った英語が堪能な人達の中には、一定数そういう言動をする人がいました。

いつも何かに対して怒っていて、不機嫌なのです。

これは僕にとって、けっこう大きな衝撃でした。

僕は自分が英語初心者の頃に思っていたイメージと真逆だったからです。

「英語を身につけた人達はみんな、広い視野を手に入れて、文化の違いを楽しみながら、楽しくてノリノリでご機嫌な人生を手に入れているんだろうな~」

と、何となく信じていたからです。(今考えると、単純すぎますが)

でも、実際はそうではありませんでした。

高い英語力を身につけても、常に周りの人達を否定したり、自分を取り巻く環境に不満を言い続ける人は、一定数いたのです。

ちなみに、そういう人は、同じ日本人に対しても、自分と違う意見を言う人を「けしからん!」と叱る傾向がありました。(本人のいないところで言っているケースも、「叱る」に含まれます)

「他人を叱ること」がクセになっている人が英語を身につけた場合、「叱る対象人数が増える」ことになります。

叱る対象が増えるほど、むしろ叱っている本人が、より苦しくなっていくような気がします。

せっかく苦労して英語を身につけても、これでは楽しい人生にはなりませんよね。

英語は「今の自分」の増幅装置

英語はあくまで「今の自分」を増幅する装置のような存在だと、僕は思います。

「異文化に興味があって、違いを受け入れる心の準備が整っている人」

が英語を身につけたら、色んな国の人達と楽しく交流ができるようになって、視野が広がるでしょう。

「自分の専門分野で高いスキルを身につけている人」

が英語を身につけたら、世界レベルの熟練者から直接教えを受けて、より自分のスキルを高めるのに役立つでしょう。

「営業のスキルが高い人」

が英語を身につけたら、商品やサービスを売る相手が日本人だけではなく世界の人達に広がって、より稼げるようになるでしょう。

英語自体に価値があるというより、自分のスキルや心の状態を増幅する装置が、英語なのです。

だから僕は、英語を学ぶと同時に「英語以外のスキルを高めたり、心の状態を整えること」も学ぶ必要があると思っています。

「叱る依存がとまらない」の本を読んだ時の衝撃

僕が今回ご紹介する本には、世間で思われている「叱ること」についての考え方を、大きく変える知識が詰まっていました。

今の日本には、叱ることに対する2つの矛盾した考え方が浸透しています。

①叱らないでホメて、本人のモチベーションを上げた方が、うまくいく。

②人は叱られないと伸びない。叱ることは、子どもや部下への愛情の証。

学校でも職場でも、この両極端な考え方が混在しているように思えるのです。

最近は、子育ても学校教育も、①の叱らない方向に傾いています。

職場では、大企業は①の方向になっていて、厳しく叱るとパワハラ認定されるケースも多いでしょう。

一方で、中小企業ではまだまだ②の考え方も多い気がします。

少なくとも、僕がこれまで経験してきた職場4社では、②の「叱られてナンボ」みたいな風潮がありました。

「怒られてるうちが華だと思え!」と何度言われたことか・・・

そして、自分が「叱る側」になったこともありました。

僕も店長をしていた頃に、「部下の上手な叱り方」などの本を読んだことがあります。

その本に従って若いアルバイトの子をガツン!と叱ったら、逆ギレされました。

その場で彼女は名札を床に叩きつけ、店から飛び出し、二度と戻ってきませんでした。

それを本部に報告したら、今度は僕が、「高い求人広告費をかけて雇ったのに、カンタンに辞めさせるな!」と叱られて、始末書を書かされ、モチベーションが下がりました。

英語を身につけてからは、確実に人生が好転しました。

それでもやはり、「叱る&叱られること」とは無縁ではいられません。

結婚したら、パートナーとケンカした時に「どっちが正しいか合戦」になります。

夫婦ゲンカの最中には、「自分が正しい!あなたは間違っている!」とお互いに叱り合います。

子どもができたら、叱る対象が増えます。

僕は今、2人の娘を育てています。

まだ1才と3才ですが、すでに娘たちを叱ってしまう自分がいます。

僕はこれまでの自分の人生で、「叱る&叱られること」が常について回ってきました。

そして毎回、何が正解か分からずに、モヤモヤしてきました。

でもこの本は、僕の中にあったモヤモヤ感を解消して、「叱ることに対する正しい知識」をインストールしてくれました。

どうしても道徳的な視点で「良い or 悪い」を判断しがちな、叱るという行為を、脳科学の視点から分析した本です。

これまで僕が感じてきた細かい「なぜ?」に対して、1つ1つひも解いて解説してくれるような感覚が心地よく、引き込まれて一気に読んでしまいました。

結論から言うと、「叱ること」には、本人が期待する効果がほとんどないことが分かったのです。

これは僕にとって、かなり衝撃的な内容でした。

 

・・・つづく

 

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