from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※大人が英語のリズムを身に付けるのに最適な本「英語はリズムで伝わる」のレビューの続きです。
英語のリズムの3つ目の要素は、「イントネーション」です。
前回の「アクセント」は1つの英単語の中での強弱のことでした。
一方、今回のイントネーションは、文章の中での強弱や、音の高低のことです。たとえば、
Nice to meet you.
という挨拶フレーズを見てみましょう。
この文章をネイティブが読み上げると、すべての英単語が同じ強さで発音されるわけではありません。
Nice と meet が強く読まれます。
to と you は、弱く読まれます。
この、文章の中での強弱を意識して、メリハリをつけて声に出すことが、英語らしい発音するコツです。
高低は疑問文で
さらに音の高低で言うと、疑問文が分かりやすいです。
Would you like to drink something?
(何かお飲みになりますか?)
と聞くときには、語尾の音が上がります。
She is a teacher, isn’t she?
(彼女は先生ですよね?)
という表現は、「付加疑問文」と呼ばれていて、イントネーションを変えることで2つの意味を持たせることができます。
語尾を上げると、
「(自信がないけど)彼女は先生でしたっけ?」
という、おそるおそる確認するニュアンスが出ます。
語尾を下げると、
「(自信がある状態で)彼女は先生ですよね!」
と同意を求めている感じが出ます。
このイントネーションは、けっこう大事です。
文章全体のニュアンスが変わるからです。
疑問文がラクになる
たとえば、文章を疑問文にしなくても、イントネーションだけで疑問文にすることさえできます。
You like sushi?
(寿司が好きですか?)
You don’t eat meat?
(肉を食べないんですか?)
というように、語尾を上げるだけで疑問文にすることができます。
日本人にとっては、こっちの方がラクです。
疑問文だと、Do か Is か?三単現だから Does か?
など、色んなことをグルグル考えてしまうことがあります。
考え抜いた結果、言ってみたら間違っていた・・・
なんてこともよくあります。
だから、イントネーションだけで表現する疑問文は便利です。
僕も英会話の最中には、この省エネ方式で疑問文を使うことがよくあります。
特に文章が長くなればなるほど、この省エネ方式は便利です。
もちろん、このやり方はイントネーションに頼るため、会話の中でしか成立しません。
でも、イントネーションだけで色んな表現ができることは便利ですよね。
3つのリズム要素を楽しく学べる本
ここまでご紹介してきた3つのリズムの要素、
①シラブル(音節)
②アクセント
③イントネーション
を頭で理解しただけでは、使いこなせるようにはなりません。
使えるようになるためには、反復練習が必要です。
実際に声を出す練習をすることで、知識がスキルになるのです。
そこでこの本では、ステップバイステップで、1つずつのスキルをムリなく楽しく身に付ける工夫がされています。
その手法が、「チャンツ」と呼ばれるトレーニング法です。
具体的には、同じリズムで繰り返される音楽に合わせて、リズムを意識しながら単語や文章を発音していきます。
僕が実際にやってみて感じたチャンツの良いところは、3つあります。
チャンツの良いところ3点
①歌のように音程を気にする必要がないので、ラク。その分リズムに集中できる。
②音楽に乗って声を出すのは、けっこう気持ちいい。カラオケと同じようなストレス発散効果がある気がする。
③何度か練習して口が馴染めば、後は「ながら作業」で練習できる。リズム練習のためだけに机に座る必要がない。
ということです。
今の勉強メニューに取り入れるのがラクなのです。
この本は、チャンツに特化して作られています。
次回は、この本の具体的な作りを見ながら、詳しくレビューしていきます。
・・・つづく。
今回紹介した「英語はリズムで伝わる」はこちら
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