サルサダンスの自主練習で行き詰まった僕は、他の人たちがどうやって練習しているのかを知りたくなりました。
特に男性陣がどうやって練習をしているか、聞いてみたくなったのです。
そこで僕は、人数比で少ない男性陣の中でも、さらに少ないベテラン勢の1人、Dさんに練習のコツを聞いてみることにしました。
Dさんとはサルサをやる前から外国人バーで知り合っていたので、とても質問しやすい環境でした。
僕:「Dさんは、ふだんどうやって練習しているんですか?」
Dさん:「ん?俺はふだん練習してないよ。」
僕:「そうなんですか!でも、今のレベルに行くまでにはどういう練習をしてきたんですか?」
Dさん:「ひたすらパーティーに行きまくって、踊りまくってきたからね。実践の中で覚えたって感じだよ。」
僕:「そうですかぁ・・・家でできる、何か基礎練習のようなものはありませんかね?」
Dさん:「そうだなぁ~、まあ、ステップぐらいは練習できるかもだけど、後は相手がいないと練習できないからね。」
僕:「ですよねぇ・・・相手をイメージしようにも、経験値が少ないからイメージできないんですよね。」
Dさん:「まあ、俺から言えることは、ひたすらパーティーに行くことぐらいかな。後は、サルサをやってる彼女を作れば、一緒に練習できる時間が増えるよ。」
僕:「なるほど!やはり相手がいないと練習できないってことですね。サルサをやってる人同士で付き合ったり結婚したりすることって多いんですか?」
Dさん:「そういう人もいるよ。でも、そんなに多くはないかな。」
僕:「そうなんですか!初めてサルサパーティーを見た時には、みんなすごく距離が近いから、この中で付き合ってるカップルも多いのかなぁ・・・なんて想像してました(笑)」
Dさん:「思われてるほど多くはないんだよね、それが。割とみんな、ダンスはダンスって割り切ってる感じ。既婚者もけっこう多いしね。」
僕:「既婚者も多いんですね。それは夫婦で一緒に習っているとかじゃなく、旦那さんか奥さんの片方だけが習っている感じですか?」
Dさん:「俺が知る限りでは、どっちか片方ってパターンが多いかな。だいたい、ダンスじゃなくても夫婦で趣味が同じになることは少ないんじゃない?」
僕:「確かに。そっかぁ~、じゃあ結論としては、サルサ上達のためには、ひたすら実践あるのみ、だと。家でできることは少ないから、女性とペアを組んで踊る場数を増やすしかない、ということですね。」
Dさん:「そういうこと!」
僕は納得して、家での練習はあきらめて、毎月サルサパーティーに出席することにしました。
2回目のサルサパーティー
初回のサルサパーティーでは、雰囲気に圧倒されてあまり動けなかったので、2回目では「自分から女性を誘ってフロアーに出る回数を増やす」ことを最優先にしました。
とりあえず、自信がなくても女性に声をかけて、一緒に踊るのです。
これが、やってみるとけっこうしんどいことが分かりました。
なぜなら、「自分から誘っておいて、自分の方がまったく踊れない」という状況だったからです。
ひらすら前後に動くだけで、次に何をすればいいのか分かりません。
周りを見ると、男性たちは上手に女性たちにサインを送って、女性たちはくるくるとターンしたり、遠く離れてまたくっついたりと、バラエティー豊かな動きをしています。
でも、僕は目の前の女性にどうやってサインを送ればいいのか分からず、しかもどんな動きのバリエーションがあるのかも分かりません。
レッスンでやった基礎の動きも、本番ではぶっ飛んでしまい、まったく思い出せない状態でした。
1曲がとてつも長く感じました。
相手の女性はにこやかに付き合ってくれていました。
でも僕は内心、
「きっとこの女性は他の女性たちと同じように、華麗にターンしたり、激しい動きをしたいだろうなぁ・・・」
と勝手にプレッシャーを感じ始めていました。
やっと曲が終わった後、僕は自責の苦しみから解放されました。
思わず相手の女性に、
「すみません!せっかく踊って頂いたのに、何もできず・・・」
と謝ってしまいました。
相手の女性はにこやかに「大丈夫ですよ、また誘ってくださいね。」と言ってくれました。
でも、僕は自分の「できなさ加減」に打ちひしがれていました。
次の曲で、その女性がベテラン男性と一緒に華麗に踊っている姿を見て、さらにヘコみました。
それでも気持ちを取り直して、また次の曲では別の女性に声をかけて誘いました。
とりあえず今日の目的は、「女性を誘ってフロアーに出る場数を増やす」ことです。
その目的に忠実に行動しました。
1曲踊って、1曲休み、また次の曲で踊って・・・という流れを、ひたすら繰り返しました。
その結果、「何もできない自分を受け入れるメンタル」が一晩で鍛えられました。
ただし、サルサのスキルが上がった感覚はありせんでした。
踊っている最中に、「ここは、こうした方がいいよ」とアドバイスしてくれる人はいないからです。
英会話でも味わったのと同じ感覚
僕はこの時、「英会話を始めた時と同じ感覚だ!」と思い出しました。
初心者の頃、自分からネイティブの先生を誘って飲みに行ったものの、ほとんど会話できなかった時の屈辱を思い出しました。
その時には保険として、英語が上手な人に声をかけて一緒に来てもらっていたので、その場が沈黙になることは防げました。
でも、いざ自分に会話を振られると、頭の中が真っ白になってしまい、習ったフレーズは何も口から出て来なかったのです。
この頃の僕は、音読も瞬間英作文もやっていなかったので、ぶっつけ本番で毎週レッスンを受けている状態でした。
ひたすら実戦の場数を増やせば、上達すると思っていたのです。
でも、いくら実戦の場数を増やしたところで、相手の前で何も話せなければ、上達も何もありません。
できることと言えば、「全然英語を話せない自分を受け入れる」ことぐらいです。それはそれで、良いメンタル訓練になりました。
ただ、「技術の向上」という面から見ると、ひらすら実戦!というのは、効率が悪いです。
僕は、英会話で味わったあの感覚を、サルサダンスで思い出しました。
「ひらすら実戦!!ってやっぱりムリがあるのでは?」
と気付いてしまったのです。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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