from 師範代Shinya
先日、アニメ「鬼滅の刃」の最新シリーズの最終回を見ました。
鬼滅の刃は、鬼を倒して人間を守るために、主人公が仲間と共に鍛錬を積んで強くなっていくストーリーです。
コンセプトは「コツコツ積み上げる鍛錬」なので、主人公の炭治朗が修行するシーンが、英語学習に共通する部分があって、胸が熱くなります。
すごくガンバっているのに、なかなか表面的な成果が現れなかったり。
上達したぞ!やったー!と思ったら、突然今までにないほど強い鬼が出てきて、実力差を見せつけられてヘコんだり。
それでもめげずに、1歩でも上に行くために、日々鍛錬を積む炭治朗の姿は、英語学習者として見習うべきところが多いです。
また、もう1つ僕が炭治朗を気に入っている理由は、
「今の自分の強さに関係なく、ラスボスを必ず倒す!と言い切る強さ」
です。人はあまりに実力差があり過ぎる相手を目の前にした場合、
「自分なんかにはムリだ・・・」
と意気消沈してしまいがちです。
でも、炭治朗は自分より圧倒的に強い相手から実力差を見せつけられても、決してあきらめません。
僕は毎回、鬼滅の刃を見るたびに、自分の英語学習へのモチベーションがグッと上がるのを感じます。
ネイティブは上弦の鬼
僕は今でもネイティブと話しながら、
「英語学習を18年続けても、まだ力にこれだけの開きがあるのか!くそ~!!」
と感じることがあります。
僕にとって、ネイティブは「上弦(じょうげん)の鬼」です。
上弦の鬼とは、ラスボスの鬼である無惨(むざん)に仕える、特に強い力を持った12人の鬼達の呼び名です。
上弦の鬼たちの強さは、無惨から分けてもらう「血の濃さ」から来ています。
「努力して、鍛錬して強くなる」というより、最初から分けてもらう血の量で強さが決まるのです。
「最初から戦いに有利」という点を英会話の世界でたとえると、「英語圏で生まれ育ったネイティブ」と「上弦の鬼」には、共通する部分があります。
打ちひしがれても立ち上がる強さ
主人公の炭治朗は、上弦の鬼と戦うたびに、実力差に驚き、打ちひしがれます。
僕もネイティブと会話するたびに、実力差に驚き、打ちひしがれることがあります。
鬼に対して生身の身体で戦うのは、明らかに不利です。
日本で生まれ育った僕らが大人になってから英語を勉強して、英会話するのは、明らかに不利です。
ネイティブや帰国子女に比べて、英会話の最中の疲れ度合がまったく違います。
僕は初めて英会話スクール講師になった頃、外国人講師と一緒に英語オンリーの丸一日研修を受けて、エネルギーを使い果たし、翌日に生まれて初めて「知恵熱」が出ました。
帰国子女とネイティブの先生達は、翌日もピンピンしていました。
僕はこの時、「自分はなんて不利な立場なんだ!」と自分の境遇を呪いました。
でも、今はそう思いません。
炭治朗を見ていると、「不利な立場から鍛錬を積んで、打ちひしがれても立ち上がる姿勢」がカッコいいことが分かったからです。
上弦の鬼に勝つ強さを手に入れる過程で、仲間と助け合い、力を磨き合います。
鬼と戦うときにも、ピンチになるたびに仲間に助けられながら、なんとか勝利を収めるのです。
そんな姿を見ていると、感動します。
「勝利」の定義
ちなみに僕にとって、「上弦の鬼であるネイティブに勝つこと」の定義は、「ディベートで言い負かして自分の意見を通す」といった感じではありません。
僕にとっては、
・ネイティブと中身の濃い会話をして、心を通わせて仲良くなる。
・ネイティブが僕の英語力に驚いて、丸く目を見開く。頭を左右に振りながら「日本にいながらそんなに話せるようになれるなんて!」と言われる。
という状態が、僕の中での「勝利」の定義です。
英語はコミュニケーションツールなので、言葉を通じて心でつながって仲良くなれたら、目的達成だと思っています。
感動できるアニメ
ちなみに僕は今回、鬼滅の刃の新エピソードのシリーズを最後まで見て、久しぶりに「カッコ良さ」に感動して涙が出ました。
「カッコ良すぎて涙が出る」
という経験は、「鬼滅の刃」と「僕のヒーローアカデミア」を見たときだけです。
どちらも日本のアニメ(原作はマンガ)です。
実は最近知ったのですが、日本語を学んでいる外国人の数は、かなり多いということです。
世界196カ国中、142カ国の人たちが日本語を学んでいるそうです。
人数では400万人を超えるとも言われています。
英語は世界共通語なので学ぶメリットは分かります。
でも、日本語は日本でしか通用しません。
日本でしか通じないようなマイナーな言語である日本語を、わざわざ外国人が学ぶ理由は何でしょうか?
日本に出稼ぎに来ているアジア系労働者を除くと、ほとんどの日本語学習者が、日本のアニメ&マンガなどのエンタメを楽しむ目的で学んでいるそうです。
そしてこれは、日本で生まれ育った僕たちが想像できないほど、魅力があるらしいのです。
・・・つづく。
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