from 師範代Shinya
(→前回の続き)
改訂バージョンの英文法地図を見てまず気づいたのは、色の鮮やかさです。
旧バージョンは色使いが控えめで、グレーと白をベースに、文字の部分だけ、ところどころ赤やオレンジでハイライトされている作りでした。
そのため、離れて全体を見ると、そんなに目立たない印象でした。
でも今回の改訂バージョンは、グレーだった部分が鮮やかな青緑になり、遠くからでも目を引きます。
また、文字の色もバリエーションが増えて、カラフルになりました。
色のイメージを服に例えると、旧バージョンが「秋冬」で、今回の新バージョンが「春夏」という感じです。
インテリアとして見た場合、ある程度の派手さがあった方が、雰囲気が出て良いと思います。
個人的には、僕は今回の色使いの方が好みです。
部屋にお客さんを呼んだ時にも、パッと目に飛び込んできやすい気がします。
英文法地図を飾る場所
英文法地図を飾る場所は、何パターンか考えられます。
常に自分の目につく位置(リビングやダイニングルームのイスの正面の壁など)に貼れば、英語へのモチベーションを保つのに役立つでしょう。
ボーッと見ているだけでも文法項目が目に飛び込んでくるので、無意識に脳内で復習する効果があるかもしれません。(知らない文法項目が脳内にインストールされる効果はないと思いますが)
また、Zoomミーティングなどの背景としても、英文法地図は映えると思います。
バーチャル背景全盛の時代に、あえてリアル背景に英文法地図、というのもカッコいいですね。
僕が以前、旧バージョンをYouTubeでレビューした時には、その後、僕のスクールの通学コースの生徒さんが、英文法地図を背景のカベに貼った状態でレッスンに参加してくれました。
画面に映る姿が、すごくイケていたのを覚えています。
英文法地図が背景にあるだけで、「ただ者ではない感」が出ます。
また、もし個人で英語教室をやっている先生であれば、教室のカベに英文法地図を貼るだけで、グッと雰囲気がプロっぽくなるでしょう。
英文法地図できないこと
もちろん、英文法地図でできないこともあります。
それは、「全く知らない英文法を学ぶこと」です。
文法を覚えるためには、必ず例文が必要です。
たとえば、現在完了の have を初めて見る人に、
「現在完了の作り方は、have + 過去分詞です。現在完了は、完了、経験、継続のどれかを表し、どれになるかは文脈によって判断します。以上!」
なんてルールの説明だけしても、理解できる確率は限りなくゼロでしょう。
理解してもらうためには、いくつかシンプルな例文を出して、使い方を知ってもらう必要があります。
①完了の意味になる例
I have just finished my homework.
(私はちょうど宿題を終えたところです)
②経験の意味になる例
I have seen the movie before.
(私は以前その映画を見たことがあります)
③継続の意味になる例
I have lived in Tokyo for 3 years.
(私は東京に3年間住み続けています)
など、例文を見れば「あ~!こういう感じで使うのね。」と分かります。
その上で、もう一度ルールを読めば、さらに理解が深まるでしょう。
でも、英文法地図は構成上、例文は入っていません。
例文が収録されていない理由
たくさんの文法項目を網羅しているので、1つ1つに例文をつけていったら、膨大な文字量になってしまいます。
そうなると、紙のサイズを巨大にするか、あるいは文字をめちゃくちゃ小さくするか?の二択になります。
でも、それではインテリアとしての魅力が半減してしまうでしょう。
大きすぎれば、貼れる場所が限られるし、一人では貼れないかもしれません。
また、細かい文字が詰まっていたら、読む気が起こりません。
モチベーションアップどころか、ダウンしてしまう可能性すらあります。
そのため、英文法地図はあくまで「ルールの解説」のみにとどまっています。
見た目の美しさと中身の濃さのバランスを取ろうとすると、ここがちょうど良い妥協点になるのでしょう。
ということで、英文法地図の学習用途は「復習用」としてのみです。
ただし、一覧になっている分、自分の知識の抜けを探すことができます。
もし英文法地図の中で知らない部分があったら、そのキーワードを他の文法書で検索して、たくさんの例文と一緒に学ぶのが良いでしょう。
次回の記事では、英文法地図に収録されている文法項目を、1つずつチェックしていきましょう。
・・・つづく。
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