from 師範代Shinya
(→前回の続き)
英文法地図の改訂バージョンに収録されている文法項目を、1つずつチェックしていきましょう。
大きく分けて13項目あります。
①文型
英文を組み立てる時の基本ルールが文型です。
日本語と違って英語は、「並べる順番で意味が決まる言語」です。
日本語だったら、
「ナンシーは、トムに、プレゼントを、あげた。」
という語順を入れ替えて、
「トムに、ナンシーは、プレゼントを、あげた。」
「あげた、プレゼントを、ナンシーは、トムに。」
と言っても、言いたいことは通じます。
でも、英語では語順を入れ替えると意味が変わってしまいます。
Nancy gave Tom a present.
(ナンシーはトムにプレゼントをあげた。)
Tom gave Nancy a present.
(トムはナンシーにプレゼントをあげた。)
A present gave Nancy Tom.
(プレゼントはナンシーにトムをあげた。?!)
みたいに、意味が全然違ってしまうのです。
日本人だったら、「そんなの、文脈と雰囲気でなんとなく分かるんじゃないの?」と思うかもしれません。
でも、英語は日本語のように「空気を読む」ことを前提に作られた言語ではありません。
むしろ真逆です。
文化のカベを超えて、色んな人種の間で「世界共通語」として使われながら発展してきた歴史があります。
そのため、「ちゃんと言わなきゃ分からない」が大前提としてあります。
だから、語順のルールがビシッと決められていて、例外は認められないのです。
そして文型ルールは、たったの5つしかありません。
覚えるのがラクです。
とりあえず5つの基本文型さえ押さえてしまえば、後は色んな英文の意味を取りやすくなります。
英文法地図の改訂版には、しっかり5文型のルールが入っています。
さらに、5文型に分類しづらい There is 構文(~がある)も、番外編として追加されています。
②疑問、否定、感嘆、命令、強調、倒置
5文型を覚えても、たまに「あれ?この並びおかしくない?」と感じるものが出てきます。
それが、この項目です。たとえば、
He is kind.
(彼は優しい)
という英文の語順を入れ替えて、
Is he kind?
(彼は優しいの?)
という言い方にできます。
これは、疑問形のパターンです。
また、
How kind he is!
(彼はなんて優しいんだ!)
と驚きを表す感嘆文でも、語順が変わります。
また、「強調構文」というルールもあります。
たとえば、
Nancy gave Tom a present yesterday.
(昨日、ナンシーはトムにプレゼントをあげた。)
という言い回しでは、yesterday はふつう一番後ろに来ます。
でもたまに、「昨日」を強調したくなることがあります。
「昨日なんだよ、ナンシーがトムにプレゼントをあげたのは。」
と言いたいときには、どう言えば良いのでしょうか?
1つは、yesterday を前に出して、
Yesterday, Nancy gave Tom a present.
と言うことができます。
これだけでも、「昨日」を強調できます。
でも、さらに強調する言い方が「強調構文」です。
作り方は、こんな感じです。
↓↓↓
It was yesterday that Nancy gave Tom a present.
(それは昨日だったんだよ、ナンシーがトムにプレゼントをあげたのは。)
この文章では、新しく it, was, that というパーツが加わって、語順が変わっています。
英文法地図では、こういった文法ルールの解説も入っているので、自分の知識の抜けをチェックすることができるのです。
・・・つづく。
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