from 師範代Shinya
（→前回の続き）
英文法地図の改訂バージョンに収録されている文法１３項目のうち、あなたが知っている文法ルールがどのぐらいあるか、チェックしてみてください。
前回の記事でご紹介したのは、
①文型
②倒置
の２つです。
文を並べる順番は、一番大事な基本ルールなのでガッツリ解説しました。
今回は続きをサクッと短めにご紹介します。
③動名詞（ing）
動名詞は、その名の通り、動詞を名詞にする言い回しです。
日本語にすると、
～する＝動詞
～すること＝動名詞
という感じです。
I like baseball.
（私は野球が好きです）
だと、見るのが好きなのか、やるのが好きなのか分かりません。
そんな時に動名詞を使って、
I like playing baseball.
（私は、野球をすることが好きです。）
I like watching baseball.
（私は、野球を見ることが好きです。）
と言えば、言いたいことがしっかり伝わります。
また、ing を主語にして、
Smoking is bad for your health.
（喫煙することは、身体に悪いです）
という文章を作れます。
④不定詞（to do）
動名詞とよくセットで語られるのが、不定詞です。
動詞の前に to をつけることで、
「～すること」
という意味にできます。
I like to play baseball.
（私は、野球をすることが好きです。）
この場合、to の後ろの動詞 play は「原型」になります。
つまり、主語が he でも she でも they でも関係なく、
to play になるのです。
その変わり、like の部分が主語に応じて変わります。
He likes to play baseball.
（彼は、野球をすることが好きです。）
という表現だと、like のお尻に s がつきます。
これは、「三単現のＳ」と呼ばれるやつです。
また、過去形であっても、後ろは常に原型なので、メチャ楽です。
He liked to play baseball.
（彼は、野球をすることが好きでした。）
という場合でも、like だけ過去形の ed を付ければ、play の後ろは原型でＯＫ！
僕ら日本人にとっては、ミスしづらくて、ありがたいルールです。
動名詞と不定詞の違い
日本語だと同じ意味になる動名詞と不定詞ですが、英語では使い分けることが多いです。
たとえば、
finish （終わらせる）の後ろに来るのは、動名詞だけです。
I finished cooking.
（私は料理することを終わらせた）
のように、「今までやっていたこと」を終わらせるので、ing しか使えません。
また、
want （欲しい、～したい）の後ろに来るのは、不定詞だけです。
I want to speak English well.
（英語を上手にしゃべりたい）
のように、「これからやりたいと思っていること」には、 to 不定詞しか使えません。
このように、動名詞と不定詞を使い分けなければならないシーンがけっこうあります。
英文法地図では、このような使い分けの部分も細かく載っています。
to 不定詞しか持ってこれない動詞の一覧、動名詞ing しか持ってこれない動詞の一覧など、視覚的に分かりやすくなっているのです。
⑤時制
次の項目は、動詞の時制です。
動詞には、現在、過去、未来の基本３時制があります。
She is rich.
（彼女は今、お金持ちです）
She was rich.
（彼女はお金持ちでした：今は違う）
She will be rich.
（彼女はお金持ちになるでしょう：将来のこと）
というように、時間を使い分ける言い回しです。
英文法地図では、この基本３時制に加えて、
・現在進行形（～している途中）
・現在完了（経験、完了、継続）
・過去完了（過去の時点よりさらに前のこと）
・未来完了（未来のある時点に経験、完了、継続していること）
まで載っています。
こららの時制をすべて細かく解説していると、それだけで数本の記事になってしまうので、ここではやめておきます。
こうして見ると、英文法地図がかなり細かい文法項目を網羅していることが分かります。
そして、これらの時制が視覚的に分かりやすいように、イラストで表示されているのが、英文法地図のメリットです。
あなたは今回の文法項目で、いくつピンと来ましたか？
逆に、聞いたことがない、見たことがない、会話で使ったことがない文法項目はいくつあったでしょうか？
（サクッと紹介と言いつつ、結局けっこう長くなってしまいました）
次回は続きの文法項目をご紹介します。
・・・つづく。
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