【英語で失敗するのが怖い人の思考パターン】

「失敗するのが怖くて、なかなか一歩を踏み出せません。」

英語学習の相談を受けていると、こんな言葉を聞くことがあります。

英会話レッスンを受けてみたいけれど、うまく話せなかったら恥ずかしい。

英検に申し込みたいけれど、不合格になったら落ち込みそう。

新しい教材を始めたいけれど、また続かなかったら嫌だ。

失敗を避けたいと思うのは、ごく自然なことです。

僕自身も、昔から失敗を気にしないタイプだったわけではありません。

むしろ英語を始めた頃は、

・自分の間違った英語を人に聞かれること

・勉強法や教材選びで失敗すること

などが、かなり怖かったです。

ただ、現実的に考えて、間違いゼロで英会話をスラスラ話せる人はいません。

教材選びも、最初から自分に100%合うものを見つけて、何のブレも迷いもなくストレートに結果にたどり着く人もいません。

そんなこと頭では分かっているけど、やっぱり失敗は怖い。

そんな心境になることって、ありますよね。

長く英語学習や教える仕事を続ける中で、失敗が怖い人(個人の性格というより、その時の心の状態)には、いくつか共通する思考パターンがあると感じるようになりました。

失敗と自分の価値を結びつけてしまう

失敗が怖い人は、単に結果が悪くなることを恐れているわけではありません。

心の中では、

「失敗したら、自分は能力の低い人間だと思われる。」

「うまくできなかったら、自分には才能がないと証明されてしまう。」

そんなふうに、失敗と自分の価値を結びつけています。

英会話で言葉に詰まった。

英検に落ちた。

勉強を三日休んだ。

これらは本来、ただの出来事です。

ところが、

「英語が話せなかった。」

という出来事が、

「自分は英語ができない人間だ。」

という評価に変わってしまいます。

僕も英会話を始めたばかりの頃は、先生の言っていることが聞き取れないと、自分がものすごく出来の悪い人間になったような気分になりました。

日本語であれば普通に会話できるのに、英語になった瞬間に、簡単な質問にも答えられません。

そのギャップが苦しくて、しんどかったのです。

だから、文章で話そうとするのをやめて、単語だけで答えたりしていました。

でも、それでは会話力はなかなか伸びません。

間違えた英文は修正できますが、自分の価値を守ろうとして話さなかった時間は、練習にはならないからです。

準備が整うまで行動しない

失敗が怖い人は、準備をとても大切にします。

もちろん準備そのものは悪くありません。

問題は、

「もっと準備すれば、失敗しなくなるはず。」

と考えて、行動を先延ばしにしてしまうことです。

単語をもっと覚えてから、オンライン英会話を始めよう。

発音がもう少し良くなってから、外国人と話そう。

自信がついてから、英検に申し込もう。

この考え方を続けていると、いつまでもスタートできません。

なぜなら、失敗しないほど完璧に準備できる日は来ないからです。

僕は英語学習を始めた頃、英会話スクールで使う文章を事前に頭の中で何度も練習していました。

質問されそうな内容を予測して、答えまで用意しておくのです。

ところが実際の会話では、相手は予想外の質問をしてきます。

準備していない方向に話が進んだ瞬間に、頭の中が真っ白になりました。

その経験を繰り返して気づいたのは、会話の準備は、会話の外だけでは完成しないということです。

話しながら詰まり、言い直し、相手に聞き返す経験も含めて、英会話の練習なのだと思います。

一度の失敗から未来を決めつける

失敗が怖い人は、一回の結果を大きく捉えがちです。

オンライン英会話でうまく話せなかったら、

「自分にはオンライン英会話が向いていない。」

早起きして勉強する計画が三日で崩れたら、

「自分は朝型の勉強を続けられない。」

英検に一度落ちたら、

「自分には英検は無理だ。」

そんなふうに、少ないデータで結論を出してしまいます。

でも実際には、その日の体調が悪かっただけかもしれません。

教材のレベルが合っていなかっただけかもしれません。

やり方を少し変えれば、うまくいく可能性もあります。

僕もこれまで、英語の勉強法を何度も変えてきました。

続かなかった方法もありますし、期待したほど効果を感じなかった教材もあります。

それでも、

「この方法では、自分は続きにくい。」

というデータは残ります。

失敗を自分への判決ではなく、次のやり方を考えるための材料として見ると、意味が大きく変わります。

他人の成功と自分の失敗を比べる

失敗への恐怖を強くするのが、他人との比較です。

SNSやYouTubeを見ると、英語を始めて短期間で話せるようになった人や、難しい試験に合格した人が目に入ります。

すると、

「みんなは順調に進んでいるのに、自分だけ失敗している。」

と感じてしまいます。

でも、僕たちが見ているのは、その人の結果が出た場面だけです。

そこに至るまでの遠回りや、途中でやめた教材や、人に見せていない失敗までは分かりません。

僕も英検1級やTOEIC975点という結果だけを見れば、順調に英語力を伸ばしてきたように見えるかもしれません。

実際には、英語がまったく口から出なかった時期も長かったですし、勉強しても伸びを感じられない時期もありました。

今でもオンライン英会話で、うまく説明できない話題はあります。

成功しているように見える人も、失敗をしなくなったわけではありません。

失敗しても、それだけで自分の未来を決めなくなったのだと思います。

失敗を避けるより小さく経験する

失敗への恐怖をなくしてから行動しようとすると、なかなか前に進めません。

怖さが消えるのを待つよりも、失敗を小さく経験する方が現実的です。

オンライン英会話が怖いなら、最初は25分ではなく短時間で試してみる。

英検が怖いなら、まず過去問を一回分だけ解いてみる。

毎日一時間の勉強が続かなかったなら、十五分から再スタートする。

大きな失敗を一度も経験しないようにするのではなく、小さな失敗を繰り返しながら、自分に合う方法を探していきます。

行動すれば、思い通りにいかないことは必ず起こります。

でも、そのたびに、

「自分はダメだ。」

と判断する必要はありません。

「このやり方ではうまくいかなかった。」

「次は少し変えてみよう。」

それだけで十分です。

失敗が怖い人に必要なのは、失敗しない完璧な方法ではありません。

失敗しても戻ってこられるという、小さな経験の積み重ねです。

僕も英語学習を始めた頃より、失敗が怖くなくなりました。

それは、自信がついて失敗しなくなったからではありません。

うまくいかない日があっても、また次の日に続きをやればいいと分かったからです。

失敗は、そこで終わりにした時にだけ、前に進めなかった出来事になります。

もう一度やり直せるなら、それはまだ途中経過なのだと思います。

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