【超難しい Advanced 1000を僕が仕上げた方法:その⑤100%の理解度まで持って行くトレーニング】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
 
ステップ①の精読と、ステップ②のシャドーイング&音読を続けると、最初は難しく思えていた英文も、いつの間にかカンタンに見えてきます。
 
 
これはとても不思議です。
 
 
音読トレーニングの最大の効果は、ここにあると思います。
 
 
声に出さなかった時(精読)には、100%理解できていなかった部分も、声出しを繰り返すうちに、100%理解できる瞬間が来ます。
 
 
そうなってきたら、いよいよその記事をステップ③で仕上げる時期です。
 
 
 

ステップ③の仕上げ方

ここでは、テキスト無しのリピーティングをしました。
 
僕は今までの音読教材も、すべてリピーティングで仕上げていました。
 
 
森沢洋介先生の著書、「英語完全上達マップ」の中にも、
 
 
「テキストを見ないでCDをかけて、一字一句正確にリピーティングができるようになった時点で、そのテキストにあるエッセンスを吸収できたと言える」
 
 
 
と書いてあったので、僕は音読トレーニングを始めた最初の頃から、
 
 
「テキストなしのリピーティングが正確にできるかどうか?」
 
 
をひとつの判断基準にしていました。それができるようになったら、次の英文に進むという感じです。
 
 
ただ、それまでやってきた会話文やビジネス文書と違って、新聞記事は1文がすごく長いものが多く、かなり苦労しました。
 
 

例文の長さ

たとえば、Advanced 1000に載っていたユニット2の英文は、一文がこんな長さです。
 
 
Just 1,000 days after taking the oath of office in a glittering inauguration ceremony, in which he also called on Americans to “ask not what your country can do for you – ask what you can do for your country,” the presidency of John Kennedy ended abruptly when an assasin’s bullet took his life on the streets of Dallas, Texas.
 
 
 
これで一文ですよ?最初のJust ~ ピリオドまでが、この長さです。
 
 
さすがに、この長さだとストーリーの記憶を保つのでさえキツいです・・・
 
 
この長さは日本語でもリピーティングはムリです。
 
 
なので、こういう文章は、カンマなどで切ってリピーティングしました。
 
 
カンマ以外にも、CDの声優さんが息継ぎをしている部分で切るようにしました。
 
 
 

リピーティングのパワー

このリピーティングのトレーニングのおかげで、僕は「一字一句聞き漏らさない集中力」を身につけることが出来ました。
 
 
どんなに音読がラクになってきて「だいぶ入ってきたぞ!」と感じる英文でも、いざリピーティングをやってみたら、全然ダメダメだった・・・
 
 
なんてことがしょっちゅうあります。
 
 
だからこそ、リピーティングができる状態にまで仕上げた英文は、それまでとは段違いのレベルにまで高めることができます。
 
 
これは、実際にやってみると分かりますが、違いは歴然です!
 
 
・シャドーイング&音読でスムーズに言える状態
 
 
・テキスト無しでリピーティングが正確にできる状態
 
 
この2つの状態には、英文の意識レベルに大きな開きがあります。
 
 
僕はいつも、最後に仕上げとして、CDを通しで聞くようにしています。
 
 
そうやって、一番最初と一番最後に同じ文章を聞き比べて、聞こえ方の違いを体感するのです。
 
 
テキスト無しのリピーティングが正確にできるようになった状態で聞くCDは、まるで別世界です!
 
 
それまではモヤがかかっていたような世界が、一気にクリアになり、語感が研ぎ澄まされたような感覚になります。
 
 
ピンボケしていたカメラのピントがハッキリと合ったような感じです。
 
 
リピーティングで仕上げると、自分の英語力が一段上のレベルに引き上げられたのを感じます。
 
 
これが、リピーティングのパワーです。
 
 
 

後半で投入

僕の場合、リピーティングは「最後の仕上げ」というよりも、トレーニング自体に組み込んでいました。
 
 
それまで3年以上音読トレーニングを続けてきた慣れもあって、15~20回ぐらい音読すると、たいていの英文はスムーズに言えるようになってきます。
 
 
そこで、トレーニング3日目あたりから、テキスト無しのリピーティングを取り入れたトレーニングをメニューに組み込みました。
 
 
負荷が高い上に、所用時間もシャドーイングの倍以上かかりますが、それだけの価値を感じました。
 
 
リピーティングをすると、前置詞や冠詞、文章の順番(文法)に敏感になります。
 
 
敏感になった状態でまたシャドーイングや音読をすると、それまでとは違った視点と集中力で英文を見つめ直すことができます。
 
 
なので、僕は早めにリピーティングを入れるようにしていました。
 
 
次回は、「テキスト無しのリピーティング」の面白さ&奥深さについて、もう少しだけ、体験談を踏まえてお伝えします。
 
 
(話がどんどんマニアックになっていきますので、付いて来れなくなったら読み飛ばしてください)
 
 
・・・つづく。
 
 
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