from 師範代Shinya
※僕が伸び悩みを感じた時の体験談の続きです。
(→前回の続き)
僕がやり直し英語を始めて最初の1年目でいきなり伸び悩みを感じたのは、当時一番人気の英会話スクールだったNOVAの広告の影響がありました。
「英語のシャワーを浴び続けるのが一番!」
「英語は、ネイティブから習うのが一番!」
といったフレーズの広告が、色んなところにあふれていました。
たしか、これらのキャッチコピーの下に補足情報として、こんな内容があった記憶があります。
↓↓↓
「あなたは、日本語を学ぼうと思った時に、わざわざ他の国の人のところに習いに行こうと思いますか?
英語も同じです。英語を学びたければ、英語圏の国の人に習うのが一番なんです。」
みたいなサブコピーが書いてありました。
今振り返ると、この文章はとてもよく練られた、優秀なメッセージだったと思います。
NOVAの広告の優秀さ
「優秀」の基準は、「英語学習の真実を伝えているかどうか」ではなく、「読んでいる人を納得させる」という点で、とても優秀です。
僕はここ10年ほど、コピーライティングを勉強し続けています。
英語学習に次いで長く勉強し続けているジャンルです。
今の視点からだと、当時のNOVAのコピーの優秀さが見えるのです。
「あなたは日本語を学ぼうと思った時に、わざわざ他の国の人のところに習いに行こうと思いますか?」
という文章を読んだら、おそらく日本人の10人中10人が、NO!と頭の中で答えるでしょう。
その流れで、
「英語も同じです。英語を学びたければ、英語圏の国の人に習うのが一番なんです。」
と言われたら、「そうか!」と納得してしまいます。
でも、実はこのフレーズには、トリックがあります。
これを読んでいる僕たちは日本人です。
自分の母国語の日本語を習うのに、わざわざ他の国の人のところに行こうと思う人はいないでしょう。
でも、それが「第2言語である英語を、ネイティブから習うのがベスト」というロジックには、本来は結びつかないのです。
・母国語である日本語を、日本人の「話し方講師」から習うこと
・第2言語である英語を、ネイティブから習うこと
この2つはまったくの別物です。
うまくすり替えしていますが、本題とは違うのです。
ちなみに、この広告コピーの別バージョンとして、
「あなたは中国語を習う時のに、わざわざフランス人の先生を選びますか?」
というようなパターンも見たことがあります。(言語の先生の国は記憶があいまいなので違っているかもしれません)これも、
・第2言語の中国語を学ぶ時に、同じように中国語が第2言語のフランス時間から学ぶ
ということと、
・第2言語の英語を学ぶ時には、ネイティブが一番良い
という、まったく違うコンセプトを1つのロジックのように見せています。
なんだかダマされているような気分になりますが、言っていること自体はウソではないので、虚偽広告や誇大広告とは呼べません。
コピーライター視点で分析すると、本当に良く出来た広告コピーです。
ただ、当時の僕はこれにコロッとやられて、「ネイティブ教」の信者になってしまいました。
人と比べて、さらにヘコむ
伸び悩みを感じている時には、つい人と自分を比べてしまいがちです。
特に、英会話スクールなどに通っている場合は、クラスメイトの人たちが自分より英語が上手に見えることがあります。
僕も当時のクラスメイトで、自分と同じタイミングで入学して仲良くなった「K君」と、自分を比べてしまいました。
K君は、英語を「話す時」のスピードや正確さは僕と同じぐらいでした。
だから、同じクラスに振り分けられました。
でも、K君のリスニング力は僕の何倍もありました。
一緒に外国人バーに行くと、僕がネイティブの話す英語をまったく聞き取れない時でも、K君はよく聞き取れて、通訳をしてくれました。
僕はK君を頼りにしていた一方で、「同じクラスメイトなのに、こんなにリスニング力に差があるのか!」と、ヘコむこともありました。
また、K君はTOEICの点数も高くて、英会話スクールに通い始めて1年後には700点台に突入していました。
僕も同じタイミングで受けたら、初心者レベルの300点。
K君に遠く及ばない自分に対して、モーレツにヘコみました。
それもそもはず、K君は有名大学院卒で、超高学歴です。
当然、大学受験もバリバリ勉強したはずです。
一方、僕は高卒で、しかも商業科です。
大学受験もしたことがありません。
そもそもスタートラインが違うのです。
だから、比べること自体が無意味です。
でも、人間はついついやってしまいます。
僕がラクになれたのは、あきらめてK君と自分を比べるのをやめた時でした。
そして、自分のペースで進めていったら、いつの間にかK君のTOEIC点数を超えていました。
その後、K君も奮起して僕の点数に追いつきました。
良いライバルとして楽しみながら競い合いながら、最終的には2人とも900点を超えました。
さらに、僕がカナダにビジネス留学した後に、K君もアメリカにビジネス留学しました。
K君とは、今でも良い友達です。
一時期は僕はK君と自分を比べてヘコんでいました。
伸び悩み時期に、けっこうやってしまいがちです。
それをやめるだけでも、焦る気持ちが少し減ります。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
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