【夢をつかんだIKさん:マレーシアで仕事をゲット!秘訣③先に環境を変えて、後から必要なスキルを身に付ける】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

※最近、念願の海外生活を実現するために、マレーシアでの仕事をゲットしたIKさんのインタビューの分析の続きです。

前回の記事では、TOEICの点数が目標に達しないまま、海外への転職活動を始めたことが、IKさんが今回仕事をゲットできた秘訣だということをお伝えしました。

僕は仕事柄、「英語を身に付けて、外資系企業や海外と取引のある日本企業への転職を目指す人たち」と接する機会が多いです。

そういう人たちの中で、よくある行動パターンは4つあります。

①英語学習に身が入らず、英語力も上がらないまま、とりあえず転職活動をしまくる。

②英語学習に本気で取り組み、期限内に目標のTOEIC点数をクリアしてから、転職活動を始める。

③英語学習に本気で取り組んで力を付けるが、目標のTOEIC点数が取れない状況が長く続く。途中で点数にこだわるのをあきらめて、転職活動を始める。

④英語学習に本気で取り組んで力を付けるが、目標のTOEIC点数が取れない状況が長く続く。目標点数が取れるまで、転職活動を先延ばしにする。

この4つのパターン中で理想的なのは②ですが、そううまくいかないことの方が多いです。

残りの①、③、④は、どのパターンが良い、悪いということはなく、応募する職種に応じてベストなパターンが変わります。

各パターンのベストなケース

①の準備不足で行動するパターンの人は、環境が変わらないと英語学習に身が入りません。そういう意味では、先に仕事を変えるのもアリだと思います。

英語力が足りなくても、行動しまくることでたまに外資系企業に採用されることもあります。ただ、働き始めてからすごい苦労することが多いようです。

④の期限先延ばしパターンは、すでに希望の職種や企業が具体的に決まっていて、応募条件がTOEICの点数でビシッと仕切られている場合は、これしか選択肢がありません。

ただ、具体的な職種や企業が決まっていないまま、ただ不安をぬぐいたくてとりあえず高い点数を目標にしている場合は、要注意です。

無意識のうちに、「TOEICの目標点数を上げることで、転職活動を先延ばしにしている」という現象が起こることがあるからです。

一番バランスが良くて現実的なのは、パターン③です。

転職前にある程度の英語力を身に付けておき、期限までに目標のTOEIC点数に達しなくても、転職活動をスタートするパターンです。

僕が見てきた中では、このパターン③の人は転職に成功する確率が最も高いです。

今回のIKさんも、パターン③でした。

ちなみに僕も、パターン③を経験しています。

カナダ留学から帰国して、英会話スクールの講師に転職しようとした時に、受けたTOEICの点数は870点でした。

一方で、その英会話スクール講師の応募条件は、TOEIC900点以上でした。

でも、僕は自分のスコアが900点になるのを待たずに、すぐに応募しました。

実は帰国後にすぐ受けたTOEICの結果が出るのを待たずに、オンラインテストのCASECのスコアで代用して、履歴書と一緒に提出しました。

ちなみにCASECスコアの方も、TOEIC換算870点で、本番と同じ結果でした。

後から必要なスキルを身に付ける

実際に英会話スクールで教え始めるようになってから気付いたのですが、レッスンをするのにTOEIC900点以上の力はほとんど必要ありませんでした。

日本人講師が教えるクラスはレベル10段階のうち、1~5までだったからです。

文法レベルで言うと、中学英語の範囲内です。

その先のレベルは、ネイティブ講師が担当していました。

日本人講師に求められるスキルは、

英会話を始めたばかりの初心者の方々の不安を取り除き、英語を学ぶ楽しさを伝えながら、「自分にもできる!」と自信を持ってもらうこと。

でした。

そのため求められるスキルは、

・レッスン中は英語しかしゃべってはいけないルールの中で、指示語をできるだけシンプルに、分かりやすくする工夫。

・日本人がすでに知っているカタカナ語で、ちゃんとした英語として通用するものを優先的に教えること。

・ジェスチャーや顔の表情、イラストを多用することで、英語が聞き取れない生徒さんにも理解しやすくする工夫。

といった、日本人講師にしかできないことでした。

これらのスキルは、TOEIC900点を取る力とは何の関係もありません。

むしろ、ムズカしい英単語を封印する必要がありました。

ボキャブラリーは、身の回りのアイテムや日常的な動きを表現する英単語やフレーズが、テキストの中にたくさん登場しました。

TOEIC870点を持っていても知らない英単語が、初心者クラスのテキストの中にたくさん登場したのです。

僕は転職して最初の1年間は、こういった日常ボキャブラリーや教えるスキルを磨くことに集中しました。

自分のTOEICの点数の上限を伸ばすことよりも、そちらのスキルの方が急ぎで必要だったからです。

このように、実際に働き始めてみないと、何が必要かは分からないことが多いです。

準備をカンペキに整えたつもりで転職しても、足りない部分が必ず出てきます。

だったら、最初から準備100%にする前に行動して転職してしまった方が、効率的なのです。

きっとIKさんも、これから業務で必要な英語のジャンルが見えてくるはずです。

そして、新しいジャンルの英語を身に付ける方法は、IKさんはすでに知っています。

DUO3.0の英単語を身に付けた過程を経験しているので、新しいボキャブラリーやフレーズを自分のスキルに変えることができるからです。

転職前の英語の勉強期間の、真の目的

そう考えると、転職前の準備として英語を勉強する期間は、目標のTOEIC点数を取ることではなく、

「転職後に必要になる英語スキルを、必要になったタイミングで身に付ける『方法』を学ぶ期間」

と言うことができます。

一度でも自分の英語力を伸ばした経験があれば、同じ方法で新しいボキャとフレーズを身に付けることができるからです。

 

・・・つづく

 

p.s.IKさんのセブ留学の様子【後編】(昨日の続き)はこちらから見ることができます↓↓↓

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