from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
※僕が紀伊國屋書店で買った「海外製折り紙キット」のレビューの続きです。
ワクワクしながら折り紙キットの箱を開けると、一番上に「他の折り紙キットの広告」、その下に「折り紙教本」、そして一番下に、折り紙144枚が出てきました。
まず目についたのは、他の折り紙キットの広告です。
いかにもアメリカっぽい雰囲気の、鮮やかな赤、黄色、緑などの原色の柄の折り紙を使った作品が入ったキットが紹介されていました。
その作品たちは、宇宙船、スペースシャトル、UFO(←英語発音は「ユーフォー」ではなく、「ユー・エフ・オー」)、そして戦闘機などです。また、
・恐竜の作品だけが入っている折り紙キット
・実際に飛ばして楽しむ紙飛行機の作品だけが入っている折り紙キット
もありました。
どれも、いかにもアメリカ人が好きそうなモチーフですね。
特に紙飛行機のキットは、日本では見たことがないような形の戦闘機や派手な配色の紙が使われていました。
これらのキットの面白いところは、「本に入っている作品を折るためだけに印刷された柄の折り紙」が入っていることです。
つまり、「この紙を使って、この本の手順通りに作ると、この部分の柄がここに出てきて、ピッタリはまる」というように計算された柄がプリントされているのです。
こういう発想は、あまり日本にはない気がします。
日本製折り紙との違い
日本では折り紙と教本は別々に売られているのが普通で、キット自体が珍しいです。
さらに、たまに見かけるキットでも、付いてくるのは無地の折り紙、というケースが多い印象です。
日本文化では、「1枚の折り紙から何でも作り出せること」を重視している気がします。
だから無地のものや、幅広く使えるような柄が主流になっているのではないでしょうか。
ちなみに、僕が今回買ったキットは、だいぶ日本文化に寄せて作られている感じです。
柄は特に「この作品専用」という感じはしません。
どの作品にも使えそうな、汎用的なパターンの柄が印刷されていました。
面白い違和感
とはいえ、どの柄も「何かが違う」と感じさせる、不思議な違和感があります。
日本風というよりも、どこか中国テイストを感じさせる配色と柄だったり。
また、日本を代表するアイテムを柄の中に取り入れていても、組み合わせ方が変だったり。
たとえば、「扇子と屏風と紅葉と松」が1つの紙にまとめて印刷されていたりします。
日本人の感覚からすると、これらのモチーフを一緒にするのは違和感がありますよね。
また、ものすごい数のトンボがランダムな方向でギッシリ印刷されているものもありました。
これは、日本人ではないけど日本文化に詳しい外国人が見た場合、「おぉ~!これは very Japanese! 本場の雰囲気だ!!」と感じるでしょう。
きっと、僕たち日本人も、これと逆のことをしているに違いありません。
いかにもアメリカっぽい雰囲気全開で作った日本製のアイテムやお店などが、アメリカ人から見るとなんか違和感がある・・・みたいなことは、ありそうです。
僕が以前働いていたジーンズショップも、アメリカンカジュアルをウリにしていたので、まさに「日本人視点で作られたアメリカ」をモチーフにしたインテリアと外装でした。
それでいながら、マネキンが着ているTシャツの英語ロゴは意味不明だったり。
僕は当時、お店で働きながら、「きっとアメリカ人から見たら、このお店も服も、モーレツに違和感があるに違いない」と思っていました。
今回の折り紙キットを見ていると、そんなジーンズショップの頃の思い出がよみがえってきました。
僕はこの違和感を楽しみたくて、この折り紙キットを買ったので、すでにこの時点で満足です。
さらに僕は、キットに入っている折り紙を触った瞬間、決定的な違いに気付いてしまいました。
・・・つづく。
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