from 師範代Shinya
(→前回の続き)
※僕がこれから自分の英語学習用テキストとして導入すると決めた本のレビューです。
この本「キレッキレ英語」は、タイトルの印象は上級者向けに聞こえると思います。
でも実際に中身を見てみると、初心者でも読んで理解できる内容になっています。
使われている文法は中学英語の範囲内で、短めのフレーズが多いです。
また、英単語も半分ぐらいは中学で習うレベルのもので構成されています。
僕は、むしろ初心者のうちにこれを知っておいた方が良いのでは?とさえ思います。
特に「英語特有の言い回しと、英語の発想を詳しく日本語で解説したパート」は、初心者のうちに知っておく価値があります。(後で詳しく紹介します)
早いうちから英語特有の発想を身に付けておけば、その後に別の音読用の英語テキストをやる時に、「なぜこの言い回しになるのか?」の理由が分かるようになるからです。
もちろん、初心者にもレベル差があるので、「名詞や動詞って何だっけ?」「主語って何のこと?」という段階であれば、最初にある程度の文法知識は入れておく必要があります。(日本語解説を理解するために必要です)
でも、そこをクリアできているのであれば、この本に手を出しても問題ないでしょう。
上級者でもなかなか口から出て来ない表現が満載
一方で、この本に収録されているフレーズは、上級者でもなかなか口から出て来ないものが満載です。
たとえば、「SNSでよく使われる表現」の中から引用すると、
・炎上する
・黒歴史
・猫をかぶる
・ブチ切れる、怒り狂う
・ヤケクソ
など、日常でよく耳にする表現を、パッと英語で言ってくださいと言われたら、どうでしょうか?
英検1級ホルダーでも、TOEIC満点ホルダーでも難しいと思います。
なぜなら、これらの表現は資格試験に出ないからです。
一方で、会話ではよく使います。
僕たちが英会話をしている最中に思い浮かぶ日本語のフレーズも、こういう身近で日常的なものが多いのではないでしょうか?
もちろん、人によって普段使う日本語の種類は違うと思います。
上記のSNS表現は、どちらかというと若年層がよく使う傾向があると思います。
ただ、年代に関係なく使われる表現もありますよね。
・猫をかぶる
・ブチ切れる、怒り狂う
・ヤケクソ
あたりは、誰でも使う機会があると思います。
また、
・炎上する
・黒歴史
などは、そのまま直訳しても通じない確率が高いです。
試しに僕は、「黒歴史」をそのまま直訳して、「Black history」で通じるかどうか、ネイティブ相手に試してみました。
すると、やはり通じませんでした。
Black history という言葉自体は存在するらしいのですが、それは「アメリカの黒人の歴史」を表すそうです。
黒人が奴隷として扱われていた時代から、人権を取り戻すまでの歴史を、「Black history」と呼ぶ、とのことでした。
黒歴史の英語表現
では、黒歴史の英語版は何かと言うと・・・
skeleton in (my / his / her) closet
だそうです。直訳は、
「クローゼットに隠したガイコツ」
という、恐ろしい表現です(笑)
英語でこのフレーズの意味は、「隠すべき恥ずかしい過去」というニュアンスでよく使われるそうです。
隠し場所がクローゼットというのは、いかにも西洋文化らしいですね。
これが日本だったら、「押し入れ」になるでしょうか。
この本「キレッキレ英語」に書いてある例文を引用すると、
I’d say everyone has a skeleton in their closet.
(自分に言わせれば、誰にでも黒歴史ってあると思う)
という例文です。
けっこうシンプルです。初心者は「I’d」の部分が分からなかったとしても、後ろの部分は中学英語で理解できます。
同じことを別の言い方でも伝えられる
また、この本の日本語解説パートには、別の視点から見た言い回しも載っています。
hide = 隠す
という英単語を使い、
He has a lot to hide.
(彼は隠すべきものがたくさんある)
という表現をすることで、
「彼は叩けばホコリがたくさん出る(彼は黒歴史だらけ)」
という表現ができるそうです。
「a lot」の部分は、「a lot of things」と同じで、「たくさんのもの」という名詞です。
この構文も、中学英語の範囲内です。
「ガイコツ」の表現は文化的な違いがハッキリ表れていますが、「隠す物がたくさんある」という表現は、文化に関係なく伝わりやすいです。
いかがでしょうか?
こうして見ると、けっこう面白いと思いませんか?
僕はこの本を買ってから、何気なくページをめくって瞬間英作文してみましたが、自分の解答がことごとく外れてしまい、いつの間にかのめり込んでしました。
クイズのような感覚で、自分の手持ちのボキャを総動員して英作文してみましたが、外れる楽しさを味わいました。
答えを見ると、「なんだ!こんなカンタンな表現でいけたのか!」と叫びたくなるものでも、なかなか一発で思いつきません。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
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