From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
大幅な進化を遂げた、新しい英単語帳の詳しいレビューの続きです。
今日は、この本の細かいところを一緒に見ていきましょう。
まず、前回の復習です。
僕が英検1級を取るため語彙を増やした時に使った本、
「連想式でみるみる身につく:語源で英単語」
↓↓↓
と比較すると、進化ポイントが3つあるとお伝えしました。
①イラストが圧倒的に増えて見やすくなった。
②語源を覚える順番がうまくまとまっていて、スッキリ分かりやすくなった
③英単語のセレクト&語源の切り口が、より分かりやすくシャープになっている
という3点です。
著者は同じ清水健二先生ですが、今回の大きな違いは、もう1人の先生との「コラボレーション」であるこということです。
その先生は、すずきひろし先生です。
すずきひろし先生は、英語を教えるプロでもあり、イラストレーターのプロでもあります。
・清水健二先生の語源学習法の才能
・すずきひろし先生のイラストの才能
2人の持つ才能をかけ算することで生まれたのが、この本「英単語の語源図鑑」なのです。
本の序文のパートでも、清水健二先生は、
「これまで1人ではできなかったことが実現しました!」
とコメントしています。
進化ポイント①イラストのわかりやすさ
ここがまず一番の進化ポイントです。以前のバージョンにも、イラストはありました。
旧バージョンは、見開きで1つの語源パーツを解説しています。
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左ページの上半分がイラストになっていて、下半分と右側ページは文字だけです。これでも十分に分かりやすいと僕は感じていました。
対して、今回の進化版は、イラストが圧倒的に大きくなり、数も増えました。その分、文字数が減って、全体的に見やすくなっています。
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また、イラストがより身近でイメージしやすいものになっていて、分かりやすくなっています。
たとえば・・・
tract(引く)
という語源パーツの解説を、旧版と進化版で比べてみましょう。
まず、旧版はこんな感じです。
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アトラクション、トラクター、トラック
の3つのイラストが並んでいます。(昔、僕はディズニーの「アトラクション」を「乗り物」という意味だと思っていましたが、この語源を知ってからは、「お客さんを引きつけるもの」だと分かりました)
そして、右側ページには、「引く」をベースに文字で解説があります。
対して、進化版の方は、こんな感じです。
↓↓↓
見出し語を「contract」ひとつに絞って、イラストも「トラクター」だけに絞ってあります。
そして、右側ページは「トラクターの絵」を毎回使って、英単語のイメージを直感的に脳にインストールできるように工夫してあります。
僕は個人的には、abstract (抽象的な)が、すごく腑に落ちました。
「そうだったのか-!」という感じです。旧版にも同じ単語がありますが、文字で見たときには、そんなに記憶に残りませんでした。
でも、今回の進化版でイラストを見たら、ハッキリと覚えられました。たぶん、今後時間が経っても忘れません。
こんな風に、イラストをできるだけ共通させることで、「繰り返し効果」が起こり、脳内に定着しやすくなっています。
もちろん、すべての語源が同じイラストだけで表現できるわけではありませんが、できるだけ共通させようとしているのが伝わってきます。
たとえば、fend (打つ、たたく)は、こんな感じです。
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フェンシングのお面を共通のイラストにしています。
こんな工夫があるおかげで、だいぶ分かりやすく、覚えやすくなっています。
僕は、旧版をやり込んだからこそ、この違いをハッキリ感じました。
次回は、残りの2ポイントのレビューをお伝えします。
・・・つづく。
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