from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
前回の記事では、アメリカと日本の接客文化の違いを解説しました。(これは日本在住のアメリカ人先生に聞いた話です)
・アメリカの「良い接客」=フレンドリー
・日本の「良い接客」=丁寧で礼儀正しい
という文化の違いは、言語にも組み込まれてきます。
そのため、日本人からすると「普通はここで敬語でしょ?」と思われるようなシーンで、英語は敬語が使われないのです。
だから「英語には敬語がない」とよく言われるんだと思います。
さらに、英語圏の接客業の人たちが表現してくるフレンドリーさは、日本人の僕たちにとっては「馴れ馴れしい」とか、「やる気が無い」とか、「横柄な態度」に見えてしまうことがあります。
僕が受けているオンライン英会話レッスンのカスタマーレビューでも、実はよくこのフレーズを見かけます。
「態度が悪い」
「やる気が無い」
といったコメントです。
文化の違い=態度が悪い?!
確かに、本当にやる気が無い先生もいるだろうし、明らかに態度が悪い人もいるでしょう。
でも、僕の経験上、人気のあるフレンドリーな姿勢の5つ星のネイティブの先生へのコメントでさえ、「態度が悪い」とか「やる気が無い」というカスタマーレビューを多く見かけます。
先生も人間なので、日によってアップ&ダウンはあるでしょう。
でもおそらく、日本と欧米の文化の違いで誤解が生まれている部分もあるのでは?と思います。
先生としては、フレンドリーに接して欧米式の「おもてなし」をしているつもりが、一部の日本人生徒には「横柄だ」と捉えられてしまうのです。
この文化の違いに気付いている一部の先生たちは、あえて日本人に合わせて、すごいへり下った姿勢でレッスンをしています。
僕は実際にそういう先生たちに出会ったことがあります。
切り込んだ質問をしながらぶっちゃけトークをしてみると、
「自分ではそんなつもりはなくても、態度が悪いとか横柄とかコメントで書かれたので、日本文化に合わせて礼儀正しさをベースに行動するようになった。そっちの方が総合評価が高くなる。」
と言っていました。
日本式レッスン VS 欧米式レッスン
一方で、欧米流の接客方式を貫いている先生たちもいます。
「自分のレッスンでは英語だけではなく、英語圏の国の文化も学んでもらうために、あえて欧米流のフレンドリーさで接している。それを悪く言う人もいるが、気にしないことにしている。」
という方針です。
もちろん、これは方向性の違いなので、どっちが良いとは言えません。
ただ僕は、個人的には日本文化に合わせすぎている先生よりも、欧米式でやっている先生の方が自分に合うと感じます。
日本に住んだことがないネイティブの先生が、やたら深々とおじぎをしてきたり、お礼のつもりで合掌してくるのを見ると、ちょっと違和感を感じてしまうのです。
その場合は、僕の方針を話して、あえて欧米式のフレンドリータイプに戻してもらうこともあります。
自分が海外旅行や留学に行った時に、現地の人たちから日本式の接客を受けることは、まずないからです。
いくら英語だけができても、カルチャーショックが大きいと、現地で動揺してしまい、うまくコミュニケーションが取れないことがあります。
カナダで痛感したカルチャーショック
これは、僕自身がカナダ留学で経験したことです。
現地で行く店すべてで、店員さんの横柄な(と自分が感じる)態度に心が乱され、英語力が急落して、リスニングがまったくできなくなりました。
また、自分の口からも英語が出て来なくなり、くやしい思いをしました。
そんな経験があったので、僕は英会話レッスンでは英語だけではなく文化も学びたいと思っています。
常に欧米流の接客を受け続けることで、いざ海外に出た時に、あのフレンドリーなノリについていけるようになるのが目的です。
僕が「お気に入りボックス」に入れて優先的にレッスンを受けている先生たちは、過度に日本文化を意識していない人たちです。
あるいは、日本文化を深く理解した上で、あえて欧米式のレッスン方針を選んでいる先生たちです。
彼らは、レッスン中に僕に対して敬語を使ってくることはほとんどありません。
そこで次回の記事では、「じゃあ、英語に存在する敬語ってどんなシーンで使うの?」という疑問に答えていきたいと思います。
・・・つづく。
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