from 師範代Shinya
（→前回の続き）
「無のステージ５」でレッスン受講を続けているうちに、だんだんマンネリ化を通り越した感覚になってきました。
マンネリ化というのは、自分が不満を抱えた状態です。
毎日同じことの繰り返しで、上達実感が持てず、飽きている状態を、人はマンネリ化と呼ぶのだと思います。
僕もその状態でしばらく落胆していましたが、無のステージになってからは、「上達しているかどうか？」を気にするのを辞めました。
英語の上達実感は、習字の半紙のような薄い紙を、１日一枚ずつ机に乗せていくような作業です。
今日と昨日の違いを比べても、ほとんど見えません。
音読や瞬間英作文トレーニングであれば、
「昨日より、今日、今日より明日の方が、スムーズに英文が口から出るようになる」
という実感が持てます。
でも、英会話スキルとなると、日によって大きくバラつきが出ます。
・先生と自分の相性
・英会話する時の話題と背景知識
・その日の自分の集中力
などによって、「できた or できない実感」が大きく変わるからです。
でも年単位で見た時には、確実に積み上がっていきます。
揺るぎなく積み上がった紙の束は、風が吹いてもそう簡単には崩れません。上の方は飛んでめくれても、下の方の土台はどっしりと動かないイメージです。
ただ、「本人の自覚」としては、あまり変化していないように感じることが多いです。
毎日の変化が少なすぎて、マンネリ化を感じるのです。
だから僕は、半紙が毎日積み上がっていることを信じて、自覚できる変化に注目するのを辞めました。
変化が感じられない時期に、いかに快適にトレーニングを続けるか？の解決策は、僕にとっては「期待を手放して、無になること」でした。
そしてオンライン英会話の場合は、この戦略はうまくいきました。
無のステージを続けるうちに、最近はだんだん次のステージに入ってきている感覚があります。
今のステージ：クイック切り替え
今、ここへ来てついに、日本語での生活の中に英会話が完全に定着した感覚を味わっています。
レッスンに対する「よっこらせ感」はゼロです。
レッスン時間ギリギリになるまで仕事の作業をしていて、レッスン開始の「ピロリロン！」の音が鳴った瞬間に、開始ボタンを押して、
「Hi, how are you?」
と英会話に入っていくことができるようになりました。
この時の「つなぎ」が、自分の脳内でとてもスムーズにできます。
さっきまで日本語で文字を打っていても、０．１秒で脳内が英語モードに切り替わる感覚です。
切り替えも全自動で、意識する必要がなくなりました。
英会話が日常の中に完全に溶け込んだ感覚です。
レッスンの出来栄えはどうかというと、今までと大きく変わった感じはありません。
・先生と自分の相性
・英会話する時の話題と背景知識
・その日の自分の集中力
によって、ものすごくブレ幅が大きいです。
「今日はすごく話せたな！先生とも心がつながった感じがする！」
と感じる日もあれば、
「いや～今日は基礎文法から崩れまくってボロボロだったなぁ！トピックのせいか？体調か？ま、いっか！」
と感じる日もあります。
そこは以前のステージと変わりません。
ただ、違いは「自分のパフォーマンスを気にしていない」ことです。
それは、英会話が完全に習慣化したからだと思います。
習慣化すると、細かいことが気にならくなる
顔を洗ったり歯を磨いたりする作業は、ほとんどの人にとって習慣化していると思います。
習慣化した作業は、細かいことが気にならなくなります。
「今日は顔洗いがうまくできなかったなぁ・・・」
「歯磨きで磨き残しがあった！何やってんだ！俺・・・」
みたいにヘコむ人は少ないでしょう。
歯医者さんから歯の磨き方指導を受けた時ぐらいしか、細かい動きを気にしないと思います。
今、僕にとっての英会話レッスン受講も、その領域に突入した感じがします。
それが良いのか？悪いのか？正直、分かりません。
「せっかく授業料を払ってるんだから、元を取るために毎回予習＆復習しなきゃダメでしょ？」
という意見を言われたら、それも一理あるとは思います。
ただ、効果に期待し過ぎたり、自分を追い込みすぎると、続かなくなることも事実です。
そして、続けることでしか上達しないのが、英語学習というジャンルです。
皮肉なことに、「期待を手放した時」ほど、自分が望んでいた成果が出たりすることもあります。
僕は、自分が２年半前にオンライン英会話レッスンを受け始めた時に「こうなったらいいなぁ・・・」と漠然と思っていた状態があります。
その状態に、今なれていると感じています。
「ついに、なれたぞー！」
という感覚ではありません。
徐々に移行して、気がついたらなっていた感じです。
そして、最初の頃に思い描いていた感覚とも、また違います。
２年半、続けることでしか見えなかった世界です。
次回は、この辺りを深掘り解説していきます 。
・・・つづく。
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