from 師範代Shinya
(→前回の続き)
※最近新しく発売された「パワー音読トレーニング」シリーズの本のレビューの続きです。
パワー音読の6ステップのうち、「ささやき音読」の次のステップは、「和訳音読」になります。
これは、日本語訳を感情を込めて読み上げるステップです。
日本語だからといって黙読で済ますのではなく、音読するのがポイントです。
しかも、感情を込めて、です。
母国語の日本語だと、状況をイメージしやすくなり、より感情を込めて音読しやすくなります。
この時の感情を忘れないうちに、すぐに次のステップに入っていきます。
真骨頂の「感情音読」
パワー音読の最も重要なステップが、「感情音読」です。ここでは、100%の感情を込めて英文を音読していきます。
自分が当事者になったつもりで、その状況に心を投影しながら英文を読み上げていくのです。
その前のステップの「和訳音読」を感情を込めて真剣にやっていれば、この「感情音読」のステップは、より感情を込めやすくなります。
ちなみに、この時にはモデル音声を使ってオーバーラッピングしていきます。
とはいえ、もしモデル音声が棒読みだったら、感情を入れにくいですよね?
たまに英語教材では、「発音としてはキレイでお手本に最適だけど、アナウンサーのように感情を込めずにしゃべるナレーター」も見かけます。
ニュース記事の音読ならそれで良いのですが、パワー音読の中で使う感情音読の素材としては、適さないのです。
そこで、このパワー音読シリーズのテキストでは、付属のモデル音声がめちゃくちゃ感情を込めて発音しています。
心がこもると、どうしても人間は早口になってしまいます。
実際に、このモデル音声も、かなりの早口です。
そこがまたリアルで良いのですが、初心者にはツラいスピードかもしれません。
そのため、このテキストの音声再生専用アプリは、スピードコントロール機能が付いています。
50%までスピードを落とせるので、最初はゆっくりスピードでオーバーラッピングすると良いでしょう。
ネイティブが感情を込めて読み上げる音声をオーバーラッピングしていると、どこが強く発音されて、どこが弱く発音されるのか、手に取るように分かります。
映画やドラマのセリフは、必ず感情を込めて読み上げられるので、パワー音読のモデル音源は、映画のリスニング用途にも使えると思います。
タイムアタック音読
最後のステップは、タイムアタック音読です。
これは、文字通りスピードを意識しながら音読していきます。
ただし、感情を込めることを忘れてはいけません。
あくまで感情を込めることを最優先しながら、できるだけ早く音読できるように、時間を計って読み上げます。
読み上げスピードの基準の数値を、WPMと言います。
これは、words per minute の略です。
文字通り、1分間に読み上げられる文字数を表します。
1分間に100語読み上げられたら、WPMは100です。
ネイティブスピーカーが普通のスピードで英文を読み上げると、WPMはだいたい160~180WPMになると言われています。
モデル音源はこのあたりのスピードで読み上げられるので、ここを目指していくと良いです。
さすがにネイティブのスピードを超えて感情を込めるのは限界があると思うので、まずはモデル音声と同等スピードを目指すのが個人的にオススメです。
飽きない工夫
以上が、パワー音読の6ステップです。
各ステップごとにやり方がまったく違っていて、目的も違います。
同じ音読でも、飽きないように工夫されています。
集中力を保ちながらやるのに、パワー音読の手順はピッタリです。
パワー音読の手順をやりながら、お経のように唱えることは不可能です。
特に、「感情音読」はお経では絶対にムリでしょう。
もしあなたが、音読トレーニングに集中できないなら、パワー音読の手順を試してみることをオススメします。
次回は、新しく出た(復刻された)パワー音読シリーズ3冊の違いを、詳しく解説していきます。
・・・つづく。
今回紹介したパワー音読の入門編(初級)はこちら↓↓↓
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