【1日3分で英語を話す力をアップする「パワー音読」⑤】

 from 師範代Shinya

(→前回の続き)

※最近新しく発売された「パワー音読トレーニング」シリーズの本のレビューの続きです。

パワー音読の6ステップのうち、「ささやき音読」の次のステップは、「和訳音読」になります。

これは、日本語訳を感情を込めて読み上げるステップです。

日本語だからといって黙読で済ますのではなく、音読するのがポイントです。

しかも、感情を込めて、です。

母国語の日本語だと、状況をイメージしやすくなり、より感情を込めて音読しやすくなります。

この時の感情を忘れないうちに、すぐに次のステップに入っていきます。

真骨頂の「感情音読」

パワー音読の最も重要なステップが、「感情音読」です。ここでは、100%の感情を込めて英文を音読していきます。

自分が当事者になったつもりで、その状況に心を投影しながら英文を読み上げていくのです。

その前のステップの「和訳音読」を感情を込めて真剣にやっていれば、この「感情音読」のステップは、より感情を込めやすくなります。

ちなみに、この時にはモデル音声を使ってオーバーラッピングしていきます。

とはいえ、もしモデル音声が棒読みだったら、感情を入れにくいですよね?

たまに英語教材では、「発音としてはキレイでお手本に最適だけど、アナウンサーのように感情を込めずにしゃべるナレーター」も見かけます。

ニュース記事の音読ならそれで良いのですが、パワー音読の中で使う感情音読の素材としては、適さないのです。

そこで、このパワー音読シリーズのテキストでは、付属のモデル音声がめちゃくちゃ感情を込めて発音しています。

心がこもると、どうしても人間は早口になってしまいます。

実際に、このモデル音声も、かなりの早口です。

そこがまたリアルで良いのですが、初心者にはツラいスピードかもしれません。

そのため、このテキストの音声再生専用アプリは、スピードコントロール機能が付いています。

50%までスピードを落とせるので、最初はゆっくりスピードでオーバーラッピングすると良いでしょう。

ネイティブが感情を込めて読み上げる音声をオーバーラッピングしていると、どこが強く発音されて、どこが弱く発音されるのか、手に取るように分かります。

映画やドラマのセリフは、必ず感情を込めて読み上げられるので、パワー音読のモデル音源は、映画のリスニング用途にも使えると思います。

タイムアタック音読

最後のステップは、タイムアタック音読です。

これは、文字通りスピードを意識しながら音読していきます。

ただし、感情を込めることを忘れてはいけません。

あくまで感情を込めることを最優先しながら、できるだけ早く音読できるように、時間を計って読み上げます。

読み上げスピードの基準の数値を、WPMと言います。

これは、words per minute の略です。

文字通り、1分間に読み上げられる文字数を表します。

1分間に100語読み上げられたら、WPMは100です。

ネイティブスピーカーが普通のスピードで英文を読み上げると、WPMはだいたい160~180WPMになると言われています。

モデル音源はこのあたりのスピードで読み上げられるので、ここを目指していくと良いです。

さすがにネイティブのスピードを超えて感情を込めるのは限界があると思うので、まずはモデル音声と同等スピードを目指すのが個人的にオススメです。

飽きない工夫

以上が、パワー音読の6ステップです。

各ステップごとにやり方がまったく違っていて、目的も違います。

同じ音読でも、飽きないように工夫されています。

集中力を保ちながらやるのに、パワー音読の手順はピッタリです。

パワー音読の手順をやりながら、お経のように唱えることは不可能です。

特に、「感情音読」はお経では絶対にムリでしょう。

もしあなたが、音読トレーニングに集中できないなら、パワー音読の手順を試してみることをオススメします。

次回は、新しく出た(復刻された)パワー音読シリーズ3冊の違いを、詳しく解説していきます。

 

・・・つづく

今回紹介したパワー音読の入門編(初級)はこちら↓↓↓

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