From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回の続き)
前回の記事では、Sayaが中学時代に英文法をガンバっていたことをお伝えしました。
「中学英語」というのはどうしても大人の間ではバカにされがちです。
「中学英語=超初心者レベル」
という図式で語られることが多いのです。
でも、実は英文法の基礎のほとんどは、中学校で身に付きます。
基本の5文型も、関係詞などの高度な文章も中学校で習います。
日常会話もビジネスも、ほとんどが中学英語の文法で話されています。
中学英語で24時間話せる
「中学英語で24時間話せる」というタイトルの本があります。
中学で習う英文法を本当に会話で使いこなせるレベルにまで持って行けば、確実に会話で困らないレベルになります。
Sayaは中学時代に英文法の基礎をしっかり身につけたからこそ、十数年たった今でもその記憶が残っていて、映画のセリフを聞き取るのに役立っているんだと思います。
リスニング力=文法力
今回のSayaの英語バックグラウンドから分かることは、やはり「リスニング力と文法力は繋がっている」ということです。
文法が分かれば、英文の構造が透けて見えます。
構造が分かれば、意味を理解しやすくなります。
意味を理解できれば、聞いた後に正確にリピーティングができるようになります。
僕もこれまでたくさんの英語学習者を見てきた経験上、
「リスニングは得意だけど文法はちんぷんかんぷん」
という人には出会ったことがありません。
ここで言う文法力というのは、「日本語の文法用語をたくさん知っている」という意味ではありません。
「これは現在分詞の形容詞的用法だ」
みたいな小難しい説明が日本語でできても、リスニングの苦手な人はたくさんいます。
じっくり時間をかけて英文を和訳していくような練習を繰り返しても、リスニングに必要な「スピード感」は養われません。
リスニングに必要な文法力とは、「文の構造を瞬間的に理解する力」です。
どこまでが主語で、どこがメインの動詞か?
を素早く理解する力のことです。
文章を後ろから返り読みしなくても、英語を英語の語順のまま理解する力が、リスニングとスピーキングに必要な文法力です。
文法なんてやらなくても話せるようになった人?!
よく、ネットの記事やYouTube動画などでは「海外に渡って勉強なしで実戦一本やりでリスニングをアップさせた!」と豪語する人もいます。
僕も今までそう言っている人たちに会ったことがあります。
でも、そういう実戦派の人たちをよくよく観察すると、「文法用語そのものは勉強してないけど、文の構造は理解できている」というパターンが多いです。
・日本語の文法用語は勉強していないので、英文の構造は口で説明できない。
・でも、英文の作りは感覚で理解できている。
という感じです。
例を挙げると、
I want to buy a car.(私は車を買いたい)
という例文を見たとき、
I / want / to buy / a car.
(私は・したい・買うことを・車を)
という感じで、「意味のかたまり」で認識できるのです。
もし本当に文法力がまったくない状態なら、
I want to buy a car.
がひとかたまりの呪文に聞こえたり、
I want / to buy a / car.
みたいに、変なところで切って捉えて頭がこんがらがったりするはずです。
でも、実戦一本やりのタイプの人たちは、確実に正しい文法の部分で意味を理解しています。
でも、本人たちは文法「用語」を知らないので「俺は文法なんてやらずに英語が理解できるようになった!」と言っているのです。
このように勘の良い人は、文法を体系的に学ばなくても実戦の中で繰り返すうちにだんだん文の構造を理解するようになることがあります。
でも、そういうタイプの人たちは「天才肌」です。
僕のような一般的な日本人は、体系的に文法を学んだ方が早く上達できます。
僕も英語を初めて最初の1年間は、週4回外国人と話す機会を作っていましたが、どんなに実戦を繰り返しても、文の構造が透けて見えてくることはありませんでした。
でも、中学英文法の本を読み始めたら、1週間で基本の文型が理解できました。
おそらくSayaも、中学英文法の基礎があるからこそ、映画のセリフが透けて見えるんだと思います。
次回は、Sayaの高校卒業後の英語バックグラウンドを解析しながら、「英語から離れるブランク期間」がどのぐらい影響を与えるのか?を見てみましょう。
・・・つづく。
P.S.
今年もありがとうございました!良いお年を!
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