【「英語の勉強を長年やってるのに、まだ英語が話せない」を解消する新しい本④英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方】

 from 師範代Shinya

(→前回の続き)

 

※最近、新しく出た人気本のレビューの続きです。

英語学習の世界でよく言われる2つの極論があります。

「日本人は文法をカリカリ勉強しているから、いつまで経っても英語が話せるようにならないんだ!英語をシャワーを浴び続ければ、自然に聞けて話せるようになるんだから、勉強なんてしなくていい!」

「文法が分からなければ、いつまで経っても聞き取れるようにもならないし、話せるようにもならない。話せたとしても、ブロークンイングリッシュのまま。文法は絶対必要!」

といった2極化した意見です。

この本の中では、第二言語論の視点から、この論争に対する答えも書いてあります。

第二言語論では、意識的な学び(文法などを勉強すること)と、無意識的な学び(習うより慣れろ的な練習)の2つの、どちらかが良いとかではなく、「どちらも必要」と書いてあります。

大事なのはバランスで、どちらに偏り過ぎても、英語は身に付きません。

ただ、比重で言うと、日本人は意識的な学びが多くなりがちです。

でも、英語を話せるようになるためには、無意識的な学びをメインに据えて、補助的に意識的な学びを入れると良いと書いてありました。

僕自身も、やり直し英語を始めた最初の1年間は、ひたすら無意識的な学びの場(外国人バー)に身を投じていました。

でも、1年経っても聞けない、話せない状態に愕然としました。

意識的な学びをまったくやっていなかったからです。

ただ、今この本を読んで、最初の1年間がまったくムダではなかったことに、改めて気づきました。

当時は「場慣れするのに役だった」ぐらいに思っていたのですが、今こうして第二言語論の視点で振り返ると、外国人を目の前にして、自分の言いたいことを必死で考える「概念化」の訓練をガッツリしていたことになるからです。

英語を話す時の3つのステップ

第二言語論では、僕たち日本人が英語を話す時には、必ず3つのステップを通るそうです。

ステップ1.概念化(言いたいことを考える)

ステップ2.文章化(英語でどう言うかを考える)

ステップ3.音声化(言ってみる)

この3つが組み合わさったのが、英語のスピーキングのスキルなのです。
そう考えると、瞬間英作文トレーニングを始めてすぐに英語が話せる実感を持てる人と、持てない人がいることも納得できます。

(ここから先は、僕の自己分析です)

瞬間英作文トレーニングでは、「文型を身体に刷り込む」のが目的なので、英語で言う内容があからじめ用意されています。

日本語文を見て、素早く英文に変換しながら話していくのです。

日本語訳があることで、2つのメリットがあります。

①「何を言うか?」を考える負担がなくなる分、英文を作ることだけに集中できる。

②同じ文型の英文を強制的に作り出すことができる。(初心者が自力でやるのはムズカしい)

つまり、第二言語論的には、ステップ2の「文章化」に特化した練習法なのです。

「概念化」がネックになって話せないこともある

でも、いざ話そうと思うと、「話す内容が思い浮かばない」とか、「話したい内容を、どの文型に当てはめて言えばいいのか分からない」という問題が出てきます。

人と向かい合って英語で話す経験値が少ないと、ステップ1の概念化でつまずく確率が高くなるのです。

確かに、振り返ってみると、僕の場合は最初の1年で概念化をひたすらトレーニングしていました。(当時はその自覚はまったくありませんでしたが)

しばらく外国人バーを封印して瞬間英作文トレーニングに専念していた時期も、週1回は英会話スクールのレッスンに通っていました。

だから、瞬間英作文トレーニングで刷り込んだ文型を使って話す、スピーキング効果が強く実感できたのではないか、と思います。

英語を教えるようになってからも、僕の生徒さん達の中で、瞬間英作文トレーニングを始めて3ヶ月~半年以内で「効果を実感してます!英語が口から出てくるようになりました!」と報告してくれる方々を分析してみると、

「先生と対面で話す英会話レッスンの一定期間受けたことがある、あるいは毎日受け続けている人」

がほとんどです。

これは、概念化の経験値が高いことが関係していると思います。

また、瞬間英作文トレーニングで学んだ文型を、すぐに試す場があるというのも、大きな要素です。

この本を読むことで、これまで何となくこういう傾向があるなと感じていたことが、ハッキリと理論として理解できた感覚になりました。

もし、あなたがこれまで瞬間英作文トレーニングを続けているのに、イマイチ話せないな~と感じている場合は、ステップ1の概念化でつまずいている可能性があります。

一人でも概念化の練習はできる

ちなみに、概念化を鍛える方法は、対人の英会話だけではありません。

自分の頭の中に浮かんだ考えや、目の前に見えるものを英語で言ってみる「独り言英会話」も、概念化の訓練に効果的と、この本にも書いてありました。

大事なことは、「自分がどこでつまずいているのかを、分析して考えるクセをつけること」だと思います。

 

・・・つづく

 

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From  師範代Shinya(新村真也)

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