from 師範代Shinya
※最近、新しく出た人気本のレビューの続きです。
次に僕が感銘を受けたポイントは、「できなかったと感じた時の分析のやり方」です。
ほとんどの人は、英語を聞いた後に「聞き取れた!嬉しい!」か、「聞き取れなかった・・・ダメダメだ。」の2極化になりがちです。
でも、そこで終わらせてしまっては、もったいないです。
「聞き取れなかった、で終わらせない」
「話せなかった、で終わらせない」
ということが、大事なのです。
なぜ聞き取れなかったのか?
なぜ話せなかったのか?
どこでつっかえたのか?
それを知ることが、次に同じ思いをしないために必要なのです。
そこで、この本には分析方法が詳しく書いてあります。
聞き取れなかった場合の理由4つ
第二言語論では、聞き取れない理由を4つに分けています。
①音声知覚:音が分からなかった
②意味理解:意味が分からなかった
③全体把握:全体の要点が分からなかった
④メタ認知:焦りや緊張で聞けなかった
確かに、こうして分けて考えると、心当たりがある部分が出てくると思います。
そして、それぞれの理由に対する対処法が違うということです。
たとえば、いつも①の音声知覚でつまずいているのに、「英単語力が足りない!もっと増やさなきゃ!」とガンバっても、聞き取れるようにはなる確率は低いです。
もちろん、英単語の勉強自体がムダになることはありません。
でも、リスニング力アップの実感につながりづらいので、モチベーションが落ちてしまうことがあるのです。
毎回リスニングする度に、同じ理由で聞き取れないとは限りませんが、何度か分析していれば、自分の傾向が見えてくると思います。
この傾向を分析した上で、ネックになっている部分を改善すれば、上達実感を味わいやすくなります。
けっこうあるあるパターン
上記4つの中で、
④メタ認知:焦りや緊張で聞けなかった
は、けっこうあるあるパターンだと思います。
・ふだんの勉強タイムで平常心の時には、教材の英語がしっかり聞き取れているのに、いざ外国人を目の前にしたら、全然英語が耳に入ってこなかった・・・
・TOEICや英検のテストの模試を家で解いている時にはけっこう聞こえるのに、いざ本番!となったら、ぜんぜん聞き取れなかった・・・
という経験、ありませんか?
僕はこれまでに何度もありました。
たとえば、英検1級に合格した直後に受けたTOEICでは、リスニングがダメダメでした。
理由は、「力みすぎによる緊張と焦り」です。
「英検1級に合格した自分は、TOEICよりムズカしいリスニング問題で正解できたんだ!だから、TOEICなんてもう、楽勝だ!次は990点満点だ!」
と、意気込んでしまったのです。
しかも、周りの人達に「次は満点取るぞ宣言」をしてしまっていました。
そして迎えた本番当日。
自分で自分にかけたプレッシャーで、押しつぶされそうな心境でした。
そして、リスニングのパート2で1問つまずいただけで、リズムがガタガタになってしまったのです。
あの時の感覚は、今でも忘れません。
自分の英語力が消え去ってしまったかのように、本当に何も英語が耳に入ってこなくなりました。
そして、リーディングパートでも、英語が読めなくなってしまったのです。
この時は、かなり焦りました。
結果は散々で、トータル点数は満点どころか、前回より200点以上も落ちてしまったのです。
僕はこの時、メタ認知(当時はこの用語は知りませんでしたが)が、どれだけ自分の英語力に影響を与えるか、身をもって思い知りました。
その後、すぐに申し込んで翌々月に受けたTOEICでは、ひたすら落ち着くことを最優先した結果、すぐに点数を戻すことができました。
メタ認知は、リスニングでもリーディングでも、けっこう大事な要素です。
・・・つづく。
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