from 師範代Shinya
※今、海外で大流行している日本を舞台にした時代劇の感想の続きです
(→前回の続き)
このドラマの最大の特徴は、イギリス人のジョンに鞠子様という通詞(通訳)がついて、日本の文化やしきたり、習慣を英語で伝えながら紹介していくシーンが多いことです。
鞠子様のセリフは、日本文化をまったく知らない西洋人に向けて、彼らの言葉で分かりやすく伝える内容になっています。
だから、鞠子様のセリフを丸ごと覚えて英会話で使えば、ネイティブの先生たちに日本文化を分かりやすく伝えることができるのです。
特に日本的な名詞や動詞を英語でどう言うのか?を知ることができるのが、役立ちます。
たとえば、ドラマの中で、とても印象的で美しく描かれるシーンの1つに、伊豆で一番名高い遊女のお菊が、イギリス人のジョンをお客としてもてなすシーンがあります。
当時の遊女は、小さな頃から芸を仕込まれ、何年もかけて習得した技をお客さんの前で披露したそうです。
また、高い教養も身に付けて、位の高いお客さんが会話を楽しめるようなサービスを提供していたことが伝わってきます。
そんな厳しい訓練を受けて一位の座に上り詰めたお菊が、ジョンの前で日本文化について紹介するシーンがあるのです。
日本文化の紹介と言っても、そこはやはり格式高い会話ができるお菊なので、普通の会話ではありません。
「うたかたの世」について語り始めるのです。
僕はこれを聞いた時に、
「えー!!うたかたの世?そんなの英語にできるの?」
と思いました。
英語だと色んな言い回しを駆使して説明するしかなさそうですが、それだとセリフが長くなり過ぎます。
僕が頭の中でグルグルと長い説明の英文を考えているうちに、通詞役の鞠子様が、ためらいなくひと言で片付けました。
「うたかたの世」の英訳
鞠子様は、「うたかたの世」を、
「Willow World」
と表現したのです。
Willow というのは、「やなぎ」という意味で、そこから転じて「流れに身を任せる」という意味にもなっているそうです。
これは後から調べて知ったのですが、アメリカを代表する歌手のテイラー・スウィフトの曲で、Willow というタイトルがあるそうです。
歌詞の内容も、確かに「やなぎ」という言葉が入っていて、「流れに身を任せる」系のメッセージがたくさん入っています。
ということは、英語圏の人たちにとっては、Willow はとても知名度の高い英単語だということが分かります。
まさに、「うたかた」という言葉を英単語1つで表現するには、最適なチョイスです。
当時日本で最も英語が堪能だった通詞とはいえ、鞠子様の通訳能力の高さは神がかかっています。
日本語の勉強にもなる
ちなみに僕は、今回改めて日本語の「うたかた」の意味を国語辞典で調べました。
漢字では「泡沫」と書いて、水の上に浮いている泡を指すことが分かりました。
泡のように、はかなく消えやすい物事のたとえに言うということも分かりました。
今まで何となく感覚的に「こんな意味かな」と思っていたものの、改めて英語で自分が説明しようとしたら、「あれ?これで合っているのかな?」と不安になったので、調べました。
実は、これ意外にも Shogun のドラマの中に登場する日本語の意味を、何個か調べました。
言葉としては聞いたことがあっても、意味を説明せよと言われたら、答えられないような表現がたくさんあったからです。
時代劇に登場するセリフには、現代でもフォーマルなシーンでは使われている表現がたくさんあります。
そんな日本語表現まで学べたことは、予想外にラッキーでした。
外国人に英語で日本文化を解説できるようになるためには、まずは自分の日本語知識を増やすところから始めないといけないことを、痛感しました。
・・・つづく。
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