From 師範代Shinya(新村真也)
ふつうは勉強すればするほど、英語力は上がります。
英語力が上がった状態で、TOEICや英検などの資格試験を受ければ、以前より高い点数が取れますよね。
でも現実には、そうスムーズに行かないことがあります。
「過去に適当に受けた時の点数を、なかなか超えられない・・・もう1年以上勉強してるのに・・・」
そんな状態が続くと、だんだんモチベーションが落ちてきてしまいます。
しかも、前回の試験では事前にあまり勉強しないで適当に受けて良い点数が出た場合、その点数が超えられないとヘコみます。
「この1年間の勉強はムダだったのかな・・・自分は英語が身に付いていないんだろうか・・・たしいて勉強せずに受けた時の点数よりも、今の方が落ちているなんて・・・」
という絶望感や焦りが出てきます。
普通は勉強するほどに試験の点数も上がるはずだから、自分だけ英語の才能がないのかな?と考えがちです。
でも、実はこれ、「あるある」なんです。
勉強せずに適当に受けた時の点数が良くて、その後勉強を続けて受けた時の点数が下がる、という現象はよく見かけます。
ただ、みんな言わないだけです。
僕は英語講師になってからこれまで16年間、自分の生徒さんたちの資格試験の結果報告を受け続けてきました。
その結果言えることは、本当に「あるある」だということです。
僕自身も、同じ状況を経験したことがあります。
だから、ヘコむ時の気持ちがよく分かります。
そして僕は、自分自身の体験と、自分の生徒さんたちの体験を組み合わせることで、この「あるある現象」の理由と対処法が見えてきました。
今回から、ブログ記事で詳しくお伝えしていきます。
(以前にYouTube動画でも出したトピックですが、ブログ記事では数回に分けて、より詳しく細かく解説します)
英語力はちゃんと上がっている
まず最初にお伝えしたいことは、
「あなたの英語力はちゃんと上がっている」
ということです。
ただ、その力が資格試験の点数に反映されていないだけです。
多くの人が当たり前だと思い込んでいる、「実力が上がれば、点数が上がる」という図式が通用するのは、最初のうちだけです。
TOEICで言えば、300点台~600点台前半ぐらいまで。
英検で言えば、3級~2級ぐらいまで。
になります。
ここから先のレベルになると、受ける度に点数の振れ幅が大きくなります。
そして、英語力は変わっていない(もしくは上がっている)のに、点数だけが大きく落ちることはよくあるのです。
もちろん、これ以前のレベルでも点数が落ちる現象が起こることはあります。
ただ僕の経験上では、中級レベル以上の英語学習者が、最も多く点数が落ちる経験をしています。
そして、この状態を乗り越えた人だけが、次のレベルに行けるのです。
乗り越えて次に行くか?あきらめるか?一時休止するか?
行き詰まった時には、次の選択肢が出てきます。
①なんとか乗り越えて、次のレベルを目指す。
②資格試験はあきらめて、自分が本来やりたかったことに時間を使う。(英会話を楽しむ、英語の本を読むなど)
③あきらめるのではなく、資格試験勉強は一時休止して、その間は自分が上達しているかどうかを気にせず、好きなタイプの英語の勉強だけを続ける。
この3つのうち、僕はどれを選んでも良いと思います。
資格試験にハマると、際限がなくなります。
英検1級を取った後でさえも、「もっと難しい、ハクがつく資格はないものか?」と考えるようになるのです。
そして、「国連英検特A級」などの、いかにも仰々しい名前のついている資格試験を目指すようになります。
TOEIC好きな人は、「990点満点を何回出せるか?」の記録に挑戦したりします。
もちろん、それらが悪いわけではありません。
楽しければ、目指すのは良いことだと思います。
でも、もし焦りや義務感から勉強をしていたとしたら、いったん立ち止まるのも良いと思います。
自分がいつどこで使うか分からないような英語表現が詰まった資格試験問題を解く時間を、別の種類の英語の勉強に費やした方が良いこともあるのです。
ただ、今回はそういうマニアックな方向性に向かう人向けではなく、
「とりあえず、英検準1級までは取ってみたい!」
「TOEIC860点を超えたら、TOEICは卒業するつもり。」
と考えている人向けのアドバイスになります。
このレベルに到達することでしか見えない世界があるからです。
好きな方向へ向かうための下地の力
そして、このレベルに達した人は、後は自由に自分の好きなフィールドの英語を学び続けていく下地が出来上がります。
その下地の力をつけるため、そして何より、「自分はそれなりに英語ができる」という自信をつけるためにも、資格試験を活用することは良い手段だと思います。
次回の記事からは、具体的な理由と対処法をお伝えしていきます。
・・・つづく。
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