【過去の自分をなかなか超えられない!勉強すればするほど、TOEICや英検の点数が落ちる時の理由と対処法⑧】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

前回の記事では、6つ目の理由として、「試験問題を解くことだけをしている」をお伝えしました。

この方法でうまく目標点数をクリアする方もいます。

過去の自分をなかなか超えられない人からすると、うらやましい存在です。

でも、目標点数をクリアした人にも悩みがあります。

それは、「TOEICの点数は高いけど、しゃべれない人」というレッテルが貼られることです。

人からレッテルが貼られることもありますが、どちらかというと、自分で自分にレッテルを貼っているケースが多い印象です。

せっかくTOEICの点数が上がったのに、自分の英語力に自信が持てないのです。

周りからは「英語がデキる人」と思われるプレッシャーに耐えかねて、本気で音読や瞬間英作文トレーニングに取り組む人も見てきました。

また、会社から言われてとりあえず昇進試験の条件を満たすために高得点を取った人の中で、

「私はTOEICの点数だけ取ればいいんです。英語が話せるようになりたいという希望はないので。」

と言っていた人でも、後から英語を使う部署に異動になって、強制的に英会話スクールに戻ってくる方もけっこう多くいました。

そう考えると、最初から実力を同時に上げて目標点数を取った方が、効率が良い気がします。

(もちろん、先に点数を上げたことで、その後実力を上げるモチベーションにつながることもあるので、必ずしもダメとは思いませんが)

英検の面接は、ごまかしがききづらい

ちなみに、今回の6つ目の理由では「TOEICの点数」の話をしてきましたが、英検の場合はちょっと違います。

紙の上の試験勉強だけで何とか目標点数をクリアできるのは、筆記試験だけです。

TOEICのLRテストであれば、筆記試験だけで点数が出せます。

でも英検に合格するためには、2次の面接試験に受かる必要があります。

これは、英会話力も上げないとなかなか受かりません。

特に準1級以上では、ある程度長くて内容が濃い英文を即興で作って話せないと、合格点に達しません。

英検合格を狙うには、スピーキングのスキルアップも必須になります。

資格試験に振り回されない

最後に僕がお伝えしたいことは、「資格試験は英語のモチベーションアップに利用するもので、振り回されるものではない」ということです。

最初はモチベーションアップのために気軽に受けてみた資格試験が、いつの間にか英語学習の目的とすり替わってしまうことは、よくあります。

点数のアップダウンに一喜一憂して、それに合わせて英語学習へのモチベーションも大きくダウンしてしまうことが多いのです。

そしていつの間にか、こんな価値基準が自分の中に出来上がってしまいます。

↓↓↓

・点数が上がらないと、今までやってきたことがすべてムダになっている。

・点数が落ちたら、英語力も落ちたことの証明。

・目標の点数ゲットや目標級の合格できない自分には、価値がない。

こういった心境になると、英語学習が苦しい修行のようになってしまうのです。

でも、英語学習は本来、楽しいものだと僕は思います。

世界中の人たちとコミュニケーションを取るためのツールです。

英語を使うシーンがビジネスであれ、旅行であれ、友達との会話であれ、「外国人と楽しくおしゃべりできた時の快感」は、やみつきになります。
もちろん、いつも楽しいことばかりではありません。

英語を続けている間に、ツラい経験をすることもあるでしょう。

自分のふがいなさに、打ちひしがれることもあります。

・海外旅行で自分の英語が全然通じなかった・・・

・外国人に突然道を聞かれて焦ってしまい、普段ならすぐ作れる英文さえも口から出て来なかった・・・

そして今回のメインテーマである、

・ガンバって資格試験の勉強を続けてきたのに、適当に受けた時の点数を超えられなかった。むしろ下がっている。

という現象は、誰でも経験することです。

それでも自分の可能性を信じて前に進むためには、過程を楽しむことが必要です。

初心を取り戻すタイミング

矛盾するようですが、結果に強くこだわっている時ほど、資格試験に振り回されて、英語学習モチベーションが乱れ、自分が望む結果が出づらい心理状態になってしまうのです。

「どうせ英語をやるなら、楽しまなきゃ損!」

ぐらいの姿勢で良いと思います。

それが資格試験のための勉強であっても、自分なりの楽しみを見いだすことはできると思います。

過去の自分をなかなか超えられないと感じた時こそ、自分が英語学習を始めた時の気持ちの原点を振り返って、初心を取り戻す時なのかもしれません。

一緒に楽しみながら、英語を学び続けていきましょう!

(完)

 

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