【新登場:第二言語論をベースにした英語トレーニング本①3ます英語】

from 師範代Shinya

今年出た英語テキストの中で、登場してすぐに大ヒットして話題になった本と言えば、

英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方

だと思います。

以前このブログでもこの本をご紹介しました。

【「英語の勉強を長年やってるのに、まだ英語が話せない」を解消する新しい本①英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方】

この本は、登場してからまだ半年しか経っていないにもかかわらず、7万部を突破する勢いで売れています。

僕もこの本の発売直後にレビュー動画と記事を出しましたが、たくさんの方に興味を持って見てもらいました。

人気の理由は、「これまでになかった本」ということだと思います。

従来の英語学習法の本2パターン

これまでの英語学習法を解説した本は、大きく2つのジャンルに分かれていました。

①著者の個人体験をベースにした本

②第二言語習得論をベースにした専門書

です。

①の方は、著者の個人ストーリーがあるので引き込まれやすく、語り口読みやすいものが多いです。

英語の先生が書いた本の場合は、ご自身の英語習得体験談に加えて、生徒さんたちの成功例も載っていたりします。

ヒットしてたくさんの部数が売れやすいのは、このタイプの本です。

僕の中で記憶に一番強く残っているのは、菊池健彦先生の書いた「イングリッシュ・モンスターの最強英語術」という本です。

菊池先生の壮絶な引きこもり人生体験と、やり直し英語で復活してテレビで活躍するまでになった逆転ストーリーが、ものすごい記憶に焼き付いています。

個人体験の本は、読み物として楽しい側面があります。

ただ、著者の先生たちはスゴい人達が多いので、「再現性」という点で言うと、読者が同じような学習時間と学習法を実践できるかどうか?は、「人による」という感じです。

一方、②の方は、「第二言語習得理論」という、世界中で長年研究されている学問をベースに書かれています。

「人間が第二言語を身につける過程は、どうなっているのか?」

それを追求するために、仮説と検証を繰り返しながら、科学的な実験データを蓄積しているジャンルです。

個人ベースでは実現できない、先人達の積み上げてきた膨大なデータを元にメソッドを構築できるのが強みです。

ただ、どうしても研究ベースの本は専門用語が多く、語り口もフォーマルなものが多いので、最後まで読めるかどうかは「人による」という感じです。

僕自身も、以前に専門的な第二言語習得論の本を見つけて、興味を引かれて読み始めましたが、論文のような文体に馴染めずに、半分も読まないままでフェードアウトしてしまいました。

一般の英語学習者に勧めるには、ちょっとハードルが高いのが難点です。

2つの「いいとこ取り」の本

そこで登場したのが、この2つのパターンの「いいとこ取り」をした、

英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方

の本でした。

著者の川﨑あゆみ先生が、テンプル大学の大学院で専門的に学んだ「第二言語習得理論」を、一般の人にも広めるために、専門用語をほとんど使わず、カンタンな文体でまとめた本です。

第二言語習得理論は、英語以外の言語の研究も含まれるので、その中から日本人が英語を学ぶ時に役立つ部分だけを、うまく抽出しています。

専門的でムズカしい用語は、キャッチーな日本語に置き換えながら、イメージしやすいように書かれています。

この新規性がウケて、大ヒットしているんだと思います。

これまで点だった学習法が、線でつながる感覚

この本を読むと、これまで点で学んでいた英語学習法が、線としてつながっていく感覚になります。

世の中には、色んな英語学習メソッドがあります。

・シャドーイング

・多読

・瞬間英作文トレーニング

・ひとりごと英会話

など、たくさんのメソッドがあるのです。

その中で、僕たちはつい、「どれが一番効果的か?」を考えてしまいがちです。

でも、第二言語習得論に照らし合わせると、それぞれに役割があって、お互いに補完し合う関係であることが分かります。

大事なのは、「組み合わせ方とバランス」です。

限られた1日の時間を、どんなメニューに配分していくのか?

それを教えてくれるのが、第二言語習得論なのです。

この本のレビューの中には、「新しく学ぶことは何もなかった」という内容を見かけますが、それはある意味、当たり前なのです。

すでに知っている英語学習法を、どう組み合わせるか?どんな素材を使うか?が大事

科学的に効果が実証されている学習法は、当然世界中に広まるので、日本人の僕らも聞いたことがあります。

ただ、それらを知っているだけではなく、「どの配分で組み合わせるか?どんな英文素材を使うのか?」を意識することが、第二言語習得論を実践する、ということなのです。

そして、この配分と英文素材の選び方は、ほとんどの人が知りません。

「英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方」

では、この配分の部分を、主に解説していました。

付録で後半にトレーニング用の素材も付いていましたが、「もっと欲しい!」と感じた方も多いでしょう。

そこで登場したのが、今回の「3ます英語」なのです。

第二言語習得論を実行するための学習教材を詰め込んだ本としての位置づけで、この「3ます英語」が書かれました。

もちろん、前作の「英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方」を読んでいない人にも、まったく問題なく使うことができます。

何も考えずにこの本の指示に従って読み進めるだけで、自然に第二言語習得理論に基づいたトレーニングが実行できる。

そんな便利な本なのです。

 

・・・つづく

 

今回紹介した「3ます英語」の本はこちら↓↓↓

(画像をクリックするとAmazonの販売ページに飛びます)

前作「英語が日本語みたいに出てくる頭のつくり方」について著者の川﨑先生と対談動画を出しています。↓↓↓

 

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