from 師範代Shinya
(→前回の続き)
この本は、ネイティブの先生たちに見せるたら好評でした。
日本人の生徒たちの話す英語の「なぜ?」が解消できるからです。
Q:なぜ、日本人が英語を話す時には主語が出てこないのか?
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A:そもそも日本語には主語がないから。
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Q:えーーー!じゃあ、聞き手はどうやって主語を理解するの?
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A:文脈から読み取って理解する。
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Q:そんな!なんてムズカしい言語なんだ!日本語は!これじゃあ、生徒たちが最初の第一声でつまずくのも仕方ない。
ということに気づき、
「今後のティーチングに役立ったよ!第一声でつまずいている生徒がいたら、まずは主語を思いつくためのサポートを考えればいいんだね。」
という結論に達します。
そしてもう1つ、ネイティブの先生たちが見て衝撃を受けていたのが、この本に書いてある「日本語の語順ルール」です。
語順にこだわらない日本語
①リンゴを食べたのは太郎
②リンゴを太郎が食べた
③太郎がリンゴを食べた
この3つは、日本語で見た場合は、すべて同じ意味になります。
もちろん、少し強調ポイントが変わりますが、「太郎がリンゴを食べた」という事実は変わりません。
でも、この語順で英語にすると、それぞれまったく違う意味になります。
①リンゴを食べたのは太郎
The apple ate Taro.
(リンゴが太郎を食べた、と聞こえる)
②リンゴを太郎が食べた
The apple Taro ate.
(太郎が食べたリンゴ、と聞こえる)
③太郎がリンゴを食べた
Taro the apple ate.
(まったく通じない)
という感じです。
この本では、上記の英文にイラストが付いて、より分かりやすくなっています。
①の英文では、ハロウィンの怖い顔のカボチャのような見た目をした大きなリンゴが、太郎を食べようとしているイラストが描かれています。
②の英文では、かじりかけのリンゴを手に持ってるイラスト。
③の英文では、何もイラストが浮かんでいない。
という感じです。
「そんなバカな!リンゴが太郎を食べるわけないじゃん!そんなの、文脈から分かるでしょ?」
と思われるかもしれません。
でも、ネイティブには分からないのです。
①を聞いた瞬間に、リンゴが太郎を食べる姿が頭に思い浮かびます。
②を聞いた瞬間に、食べかけのリンゴが頭に浮かびます。
③を聞いた瞬間に、何も頭に浮かびません。
そのぐらい、英語というのは語順で意味が決まる言語です。
語順がズレると、びっくりするぐらい伝わらない経験
これは、僕自身も今まで何度も経験してきたことです。
英語のネイティブを相手に話す時に、語順がズレるとビックリするぐらい伝わりません。
特に③のパターンだと、本当に相手は頭が真っ白になるみたいで、
「ハ~?」
と何度も聞き返されます。
「いやいや、使ってる英単語は間違ってないんだから、そのぐらい推測してよ!」
と何度突っ込みたくなったことか、分かりません。
そのぐらい、通じないのです。
英語というのは、純粋に語順で意味が決まる言語だということを、何度も痛感してきました。
正直に告白すると、今でも僕はたまにあります。
ネイティブとの早い会話の展開の中で、「これまで自分が一度も英語で話したことがないトピック」で盛り上がると、つい話の内容を考えることの方に脳のリソースを割かれて、たまに語順をミスることがあるのです。
言った直後に、「あっ!ヤベ!語順ミスったか?伝わるかな?」と様子を見るのですが、大抵は「???」という顔をするか、「Soory?」を聞き返されます。
そういう時には、「あ~やっぱり通じないか~英語は語順に厳しいなぁ」と感じるのです。
僕は瞬間英作文トレーニングで語順を鍛えまくった時期があるので、言い直しはカンタンにできます。
それでも、1発目で語順をミスることが、今でもたまにあるのです。
これはもう、日本語を母国語に持つ者の宿命だと思っています。
冠詞や前置詞を間違えてもちゃんと通じる
ちなみに、冠詞や前置詞、三単現のSなどを間違えても、ちゃんと通じます。
さらに言うと、時制でさえも間違えても大丈夫なことが多いです。
How was your weekend?
(週末はどうだった?)
と聞かれて、
It is great!
(本来は、It was ~)
と言っても通じるし、
I go shopping.
(本来は、I went shopping.)
と言っても、多くのケースで通じます。
でも、「語順」だけは、間違えると通じません。
だから、この「3ます英語」の本では、語順に徹底的にこだわった作りになっているのです。
僕は、「最短で通じる英会話スキル」は何か?と問われたら、迷わず「語順の習得です。」と答えます。
そのため、これまでもずっと語順を鍛える瞬間英作文トレーニングを推してきました。
それは、これからも変わりません。
ただ、今回の「3ます英語」の本を読んだことで、より語順を鍛える重要性を感じました。
通じる英語の優先順位は、語順なのです。
語順をある程度正しく言えるように固めてから、三単現のSとか、冠詞とか前置詞とか、その他細かいところに取り組む。この順番の大切さを、改めて実感しました。
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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