From 師範代Shinya(新村真也)
※僕が英検1級に合格した後に、TOEICテストで満点を狙い始めた頃のストーリーの続きです。
(→前回のつづき)
やり始める前はしぶしぶだったTOEIC問題集ですが、始めてからはすっかりハマってしまい、ちょっとしたすきま時間さえあれば、問題集を開くようになっていました。
僕がここまでTOEIC問題集にハマッたのは、次の3つの条件を満たしたからだと思います。
①問題の9割は正解を選べるけど、たまに間違えてくやしい思いをする。
②正解できた問題の中にも、理由を説明できないものがたまにある。すると、なぜこれが正解になるのか?の解説ページがおもしろく読める。
③短時間ですぐに結果(成果)が出る。パート5&6のような穴埋め問題だと、10秒で結果が分かる。
以上の3つです。
この3つの条件がすべて揃うことで、脳が常に「快」の状態をキープしたまま、止まらなくなったのだと思います。
TVゲームと同じ
ちなみにこれは、TVゲームの人気作の条件とも一致します。人々が虜になる人気ゲームは、カンタン過ぎず、難し過ぎず、適度な難易度が設定されています。
そして、ステージごとに中ボスがいて、中ボスを倒してクリアするごとに、小さな達成感を何度も味わうことができます。
TOEIC900点を超えた状態で解く問題集は、まさにこのTVゲームと同じ中毒症状を引き起こす効果があることに、僕は初めて気付きました。
ここから、僕はTOEIC問題集の持つ奥深く楽しい世界にハマっていきました・・・
英語力が高い人ほどハマりやすい
僕がこの時の経験から気付いたのは、すでに英語力が高い人ほど、TOEIC問題集を解くと良い、ということです。
問題を解くことそのものを、TVゲーム感覚で楽しむことができるからです。
逆に、TOEICの点数を取らなければ!と意気込んでいる状態(TOEIC500点前後)でTOEIC問題集を解きまくるのは、負荷が高すぎてキツいと思います。
ファミコンが全盛期の頃に、難しすぎてなかなかクリアできないゲームはみんなから「クソゲー」と呼ばれて、キラわれていました。
(※注:クソゲーの正確な定義は、難易度に関係なく、「やっていてつまらないゲーム」のことです。中には、難易度がめちゃくちゃ高いのに名作と呼ばれる「魔界村シリーズ」のようなゲームもあります)
僕も何度か「クソゲー」と呼ばれているソフトをプレイしたことがありますが、楽しいはずのゲームの時間が、苦痛になりました。
英語力が十分ではない状態でTOEIC問題集を解く練習をすると、苦痛でしかありません。TOEIC500点台以下にいる間は、TOEICは難し過ぎて「クソゲー」をプレイしているときと同じストレスを感じます。
たとえ名作と呼ばれている素晴らしい問題集であっても、レベルが合っていなければ、クソゲーをプレイしているのと同じくらい、脳が「不快」の状態になってしまいます。
負荷が高すぎる状態で問題集を解き続けても、なかなか頭の中には入ってきません。
理想は、「10問中、分からない問題が2~3問」くらいの比率です。
負荷が20%~30%程度をキープできると、脳が「もっと!もっと!」と感じるようになり、結果的に英語に触れている時間(問題を解いている時間)がどんどん増えていきます。
やればやるほど・・・
英語力を上げるトレーニングには、ある程度の時間が必要です。毎日30分英語トレーニングをする人と、1週間に5分間しか英語トレーニングをしない人と比べた場合、上達のスピードが速いのは、毎日30分やっている人です。
トレーニングメニューよりも、接触時間の方が英語力に与える効果は高いです。
同じように、TOEIC問題を解くスピードを上げるトレーニングも、結局は「接触時間」に影響されます。
TOEICで満点を取る人は、高い英語力に加えて、TOEIC問題そのものにたくさん触れています。
TOEIC攻略本を書いている満点ホルダーの人たちの中で、名の知れている先生たち(花田徹也先生、ヒロ前田先生、TEX加藤先生)は、TOEICをほぼ毎回受験しているそうです。
毎回ということは、ほぼ毎月です。これは、かなりの頻度です。
ある程度時間をかけて接触し続けたものが、上達するのは当たり前かもしれません。
そういう点で、常にTOEIC問題に接触していたくなる状態を生み出してくれる「特急シリーズ」の本は、僕にとって最高の教材でした。
・・・つづく。
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