【人間も機械も完璧になれない理由】

from 師範代Shinya

(→前回のつづき)

※僕が「カメラ沼」にハマって、いまだに抜け出せないでいる話の続きです。

僕はカメラ沼にハマることで、人間と機械の共通点を見付けました。

その共通点を知って受け入れることで、英語学習にも役立つことが分かりました。

今回は、その発見をお伝えします。

「機械」という言葉を聞くと、おそらく「ミスしない、完璧」というイメージが頭に浮かぶ人が多いと思います。

マンガや映画などでも、機械VS人間のバトルを描いたストーリーでは、機械の方が戦いに有利に描かれます。(その状況をひっくり返して人間が勝つと、感動します)

機械の一種であるデジタルカメラの世界で、なぜみんな「自分にとって完璧と言える機種」を見付けられないのか?

その理由が何となく分かってきました。

ビデオカメラに求める機能トップ5

カメラでYouTubeなどの動画を撮る人が求める機能のトップ5は、こんな感じです。

①画質の良さ(薄暗い室内でもキレイ)

②音質の良さ(外部マイクを差せる)

③軽さ&小ささ(できれば軽くて小さいのが良い)

④オートフォーカス性能(ピントが素早く正確に合う)

⑤手ぶれ補正機能(手に持って撮影した時に、ブレを抑える機能)

人によって優先順位は変わると思いますが、だいたいこの5つが、カメラで動画を撮る時にみんなが気にするところです。

他にも、操作性、カメラ本体の見た目のカッコ良さ、持ちやすさ、価格の安さなども関係してきます。

でも、おそらく上記5つが完璧に揃ったカメラであれば、多少高くても買う、という人が多い気がします。

ところが、上記5つのポイントは、実は1つ1つが足を引っ張り合う関係なのです。

あちら立てれば、こちら立たず

たとえば、

①画質の良さ(薄暗い室内でもキレイ)

を実現するためには、光を通すレンズと、光を受け取って映像データに変えるセンサーの2つの部品のサイズを大きくする必要があります。

つまり、「大きなレンズと大きなセンサーのカメラは、画質が良い」というのが、カメラの世界の通説なのです。

ところが、センサーとレンズを大きくすると、カメラ本体のサイズが大きく重くなります。

すると、手に持って撮影しづらくなってしまうのです。

③軽さ&小ささ(できれば軽くて小さいのが良い)

を犠牲にしなければ、画質や音質の良さは手に入りません。

この2つは、物理的に相反する要素なのです。

また、本体サイズを小さくすると、内部に熱がこもりやすくなります。

その結果、「本体の温度が熱くなりすぎて、撮影中に電源が落ちる」という新たな問題が生まれてしまうのです!

センサーが大きくて本体サイズが小さいカメラは、たいていこの「熱停止問題」に悩まされます。

手ぶれ補正機能も、本体がデカくなる

⑤手ぶれ補正機能(手に持って撮影した時に、ブレを抑える機能)

も、実はボディーサイズに影響されると言われています。

手ぶれを抑えるためには、光を受けるセンサーの部品の周りにすき間を作って、そのすき間でセンサーを動かすことで、手ぶれを抑えます。

イメージとしては、「表面がツルツルすべるお盆の上に、重いお皿を乗せて、手に持っている状態」に近いです。

お盆を素早く右に動かすと、お皿はお盆の上を滑りながら、その場にとどまります。

お盆の範囲内であれば、前後左右に動かしても、お皿は滑りながらその場にとどまるのです。

お盆のサイズが大きければ大きいほど、この滑る範囲が広くなります。

これと同じことが、カメラにも言えるのです。

「センサーが滑る範囲(お盆)が広い=手ぶれ補正がよく効く」

という図式です。

でも、お盆のサイズはそのままカメラ本体サイズに直結するので、どうしても本体が大きく重くなりがちです。

カメラの手ぶれ補正が必要なシーンは、旅行中に歩きながら撮る時です。

でも、

「旅行に持っていくカメラなら、本体サイズができるだけ小さくて重い方が良い」

というのが、みんなに共通する望みです。

ここで矛盾が生まれるのです。

手ぶれ補正の強さと本体サイズの小ささは、実はカメラにとってはまったく正反対の要素を求められているのと同じです。

メーカーによっても強みや個性が違う

また、カメラメーカーによっても強みや個性が違います。

僕がこれまで見てきた限りでは、各メーカー別の得意分野はこんなに違います。

Canon = 人肌を健康的にキレイに映せる

Sony = オートフォーカス&音質が良い

Panasonic = 手ぶれ補正が強い&色味も自然でキレイ

富士フイルム=味のあるレトロな雰囲気の画質が得意

というような感じです。

ちなみに、僕は Canon, Sony, Panasonic のカメラを持っていて、場面に応じて使い分けています。

一番よく使うのは、Canonです。

3メーカーを使っていて感じるのは、強みや弱みは個性のようなものです。

本音を言えば、

「Canonの人肌を健康的にキレイに映す画質に、Sonyのオートフォーカス&音質の良さを加えて、さらにPanasonicの手ぶれ補正機能が加わったら、最強じゃん!」

という感じです。

でも、それは人間で言えば、

「マジメな性格のAさん、ノリが良いBさん、癒やし系のCさんの性格がミックスされて、場面によって使い分けられる人間になれたら、最高じゃん!」

と言うのと同じです。

そもそも、全てを兼ね備えるのはムリがあるのです。

そして、同じことが英語学習にも言えます。

よく英語学習の世界では、「4技能をバランス良く身に付けましょう」と言われます。

でも、この一見良さそうな響きのする言葉には、カメラと同じぐらい矛盾がはらんでいるのです。

 

・・・つづく

 
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From  師範代Shinya(新村真也)

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