From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
最近、僕が弟と2人で行った「ラスベガス1週間の旅」の体験談の続きです。
僕らが子供時代に憧れた「王子様のようなルックスで寡黙なイケメンマジシャン」のデビッドカッパーフィールドは今、まさかの「お笑い芸人化」していました。
ステージに登場してから15分以上、ほぼノンストップでしゃべり続けています。
お客さんの中からお手伝いしてくれる人たちを選びながら、しゃべり続けています。
お手伝いしてくれる人を選ぶ方法は、観客席に向かって、柔らかい素材のフリスビーを投げて、受け取った人は、ステージに上がる前に、その場でまたフリスビーを投げます。
それを繰り返すことでトータル10名ぐらいのお手伝い人を決めて、ステージに上げていました。
その間にも、デビカパはものすごい早口でショーを進めています。
最初のネタは、「予言マジック」でした。10人以上のお客さんたちが自由に決めた内容を当てる、という現象です。
この予言ネタ自体は、僕と弟もたまに自分たちのステージショーでやるので、「これから何が起こるのか?」は分かります。
でも、デビカパは、僕らのようなマジシャンたちにも分からないように、手順をより複雑にしていました。
そのせいか、手伝うお客さんの数も多く、またデビカパの指示が複雑で、しゃべる英語は速くて聞き取れないので、僕らには「一体何が起きているのか?」わかりませんでした。
他のお客さんも苦戦
会場内には、アメリカ人以外のお客さんも多くいました。
デビカパが投げたフリスビーを受け取った人の中に、台湾から来た男性がいました。
その男性は、おそらく英語があまりできないようで、デビカパの指示がまったく理解できずに、しどろもどろになっていました。
でも、デビカパはお構いなしに、そんな彼をいじることで笑いを取り、会場を沸かせていました。
でも、デビカパは早口過ぎて、どんないじりをしているのか?も僕にはよく分かりませんでした。
台湾人の彼は、ことあるごとにデビカパの英語が聞き取れずに苦戦しているようでした。
もし、僕がフリスビーを取っていたら、同じ目に遭っていたと思います。
落胆
僕は、かなり落胆しました。
僕は今まで、海外のマジックショーやマジックの解説DVDの英語版を見ても、9割以上は理解できました。
自分の詳しいジャンル + 英語力
という組み合わせは最強です。でも今回のデビカパのトークは、半分も聞き取れません。
こんなはずでは・・・
あぁ、もうダメだ・・・
ついていけん・・・
僕の心は、だんだんデビカパから離れていきました。
通訳不能
落胆している僕の隣で、もっとピンチに陥っているのは、僕の弟でした。
弟は、英語がまったくできません。
今回のショーは僕が常に通訳をしてくれると期待していたようで、ことあるごとに、僕に「今なんて言ったの?」と聞いてきました。
でも、僕の答えはいつも、
「わからん!」
でした。その結果、弟もショーの流れにまったくついていけていないようでした。
後半で徐々に復活!
よくあることですが、誰かの話す英語をずっと聞いているうちに、その人のしゃべり方のクセや、テンポやリズムなどに慣れて、少しずつ見えてくることがあります。
今回のデビカパのショーもそうでした。
前半の「英語聞き取り率」は、40%ぐらいでした。
でも、後半になるにつれて、60%ぐらいに上がってきました。
70%ぐらいになる頃には、すでにショーは終わりを迎えていました。
「デビカパ英語」の特徴
僕が今回体験した中で気付いた、「デビカパの話す英語=デビカパ英語」の特徴が3つあります。
この3つの特徴のせいで、最初の頃はほとんど聞き取れませんでした。
次回は、その3つの特徴を解説します。
・・・つづく。
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