From 師範代Shinya(新村真也)
(※僕がカナダに3ヶ月間留学した後、帰国した後の体験談です)
(→前回のつづき)
僕が3ヶ月間のカナダ留学を終えて、日本に帰国してから1週間ほど経った頃のこと。
時差ボケが治ってきた僕は、就職活動を始めることにしました。
まずは、僕が留学した時に使った留学あっせん会社の専属キャリアカウンセラーの佐藤さんに会いに行きました。
佐藤さんは、留学から帰ってきた大学生や社会人の就職の相談を受けるプロフェッショナルです。
これまでに、たくさんの留学生の就職を成功させてきたベテランのキャリアカウンセラーです。
佐藤さんの静かで丁寧なしゃべり方の裏には、実績と経験に裏打ちされた「頼れる感じ」がありました。
留学前の佐藤さんとの会話
僕の留学期間はたった3ヶ月間だったので、実は僕はカナダに留学する前の時点で佐藤さんに会って、早々にキャリアカウンセリングを受けていました。
留学前から、帰国後の就活についてしっかり考えてプランを練っておこうと思ったのです。
そこで僕は、カナダ留学の1ヶ月ほど前に、佐藤さんにこんな質問をしてみました。
「帰国後の社会復帰に備えて、向こうにいるうちから職探しを始めた方がいいのかな?と思っています。ネットで仕事を探すこともできると思いますし。
カナダにいるうちも、メールで就活の相談に乗ってもらえますか?」
ところが、佐藤さんから返ってきた言葉は意外な内容のアドバイスでした。
佐藤さんの言葉
佐藤さんは僕にこう言いました。
佐藤さん:「新村さん、せっかく貴重な時間とお金を使って3ヶ月間も異国での生活を体験できるんだから、そんなこと考えてたらもったいないですよ!
特に新村さんの場合は、期間が短いのと、目的が英語力のアップではなく、異文化の体験でしょう?
本気で異文化に触れれば、たった3ヶ月でも、ものの見方、考え方がガラッと変わることがあります。
価値観が変わる体験をしたら、その後の職業の選択肢も大きく変わるかもしれませんよ。
私は今まで、留学をきっかけに、その後の生き方が大きく変わった人たちをたくさん見てきました。
私は、留学の本当の価値は、日本とはまったく違う価値観を体感できることにあると思っています。英語力アップなんて、おまけに過ぎません。」
僕:「そうか!!そうですよね!!」
佐藤さん:「せっかく異文化に毎日触れられる環境に身を置くのに、家でパソコンに向かって帰国後に備えた職探しをするなんて、時間の無駄使いですよ。
帰国後の就職先なんて、帰国してから考えればいいんです。」
キャリアカウンセラーの口から、こんな言葉が飛び出すとは思っていなかったので、僕は驚きました!
てっきり、「カナダにいるうちから早めに動いて、帰国後の無職の期間が長引くリスクを減らしましょう」的な「賢明っぽく聞こえるアドバイス」が来ると思っていたので、佐藤さんの真逆の発想にビックリしました。
今を生きる
佐藤さんは続けました。
佐藤さん:「新村さん、私に約束してください。カナダにいる間は、先のことを考えずに、今目の前のことに集中しながら生活する、と。
カナダに身を置いているときには、帰国後のことを考えないようにしてください。
帰国後のことを心配しながら生活することは、目線は常に日本を見ながら、身体だけカナダに身を置くのと同じです。
それでは、新しいモノをたくさん見れるチャンスを逃すことになります。留学に使ったお金と時間の無駄です。」
僕:「そうか!今を生きるってやつですね!」
佐藤さん:「そうです!カナダでは、将来の不安をとりあえず横に置いて、今を精一杯生きてください。」
僕:「分かりました!」
佐藤さん:「向こうにいる間は、私へのキャリア相談メールを禁止します。ただし、むこうで新しく気づいたことや、体験談をシェアするメールは、ぜひ送ってくださいね。」
僕:「分かりました!ありがとうございます!!」
危機一髪!
あ~!なんてこった!!!危ないところだった!
もし、留学前に佐藤さんと話していなければ、せっかく投資した時間とお金を完全に無駄にするところだった!!
佐藤さん、ありがとう!!
そんな気持ちで、僕はカナダに飛び立ったのでした。
そして今、僕はカナダでの3ヶ月間+ひとり旅を終えて、また佐藤さんに再会することになりました。
・・・つづく。
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