1曲目のダンスで息が上がってしまった僕は、一気に疲れが吹き出しました。
さっきまで軽快にMCをやっていたのがウソのように、身体が重くなりました。
前半の慣れないMCで、思った以上にエネルギーを使ってしまったようです。
でも、これで終わりではありません。
まだ発表会は半ばぐらいです。
MCは最後まで続きます。
そして、最後のシメでは、僕を含めた全員が出て踊るパートがあるのです。
ここは、フィナーレの感動パートなので、適当に手を抜くこともできません。
唯一の救いは、大人数なので、僕の動きが鈍くてもバレにくいことです。
舞台スタッフとの連携
最初は緊張してドキドキしていた舞台スタッフのメンバーとも、だんだん息が合ってきました。
舞台監督のTさんの出す指示のリズムが分かるようになってきて、連携がスムーズに行くようになってきました。
音響担当スタッフのSさんも、僕とアイコンタクトをしながら息を合わせていくことで、一体感が出てきて、すごくやりやすくなってきました。
「よそ者感」があった最初の頃と比べて、舞台裏が居心地の良い空間になったことで、僕は、MCの役目はエネルギーを振り絞って元気よく続けることができました。
ただ、身体の筋肉はさっきの1曲目のダンスの疲れが残っていて、あまり動かなかったので、最後のダンスでは、バレない程度に少し抜きながら踊りました。
そうしないと、もう最後のあいさつができなくなりそうなほど、息が上がってヘロヘロになることが目に見えていたからです。
これまで味わったことがない達成感
何とか力を振り絞って、最後のあいさつまで来ました。
ここまでの時間で、会場の観客みんなとつながりを感じ始めていました。
僕:「今日は本当にありがとうございました!」
観客:「シンヤーー!!」
僕:「おぉ!!ありがとうございます!名前を覚えていただいて!」
大きな拍手がわき起こりました。
僕は、力を振り絞ってMCを続けた甲斐があったと思いました。
拍手に囲まれながら舞台裏のマイクの場所に行くと、舞台スタッフの3人が温かく迎え入れてくれました。
3人:「お疲れ様でしたー!」
Sさん:「いや、シンヤさん良かったっすよ!プロですね!」
僕:「本当ですか?ありがとうございます!いやいや、プロじゃないですよ(笑)」
Sさん:「マジで上手だと思いますよ!僕は今までこの舞台を毎年やっていますが、今までで一番会場が盛り上がったことは間違いないです!」
僕:「ありがとうございます!」
最初は怖い雰囲気だった監督のTさんも、少し柔らかい表情をしていました。
Tさん:「まあ、良かった。」
僕:「ありがとうございます!」
小さな声でつぶやいたTさんの言葉は、おそらく最大の賛辞だと、僕は受け取りました。
この「ひと仕事終えた感」が、すごく心地よく感じられました。
今まで味わったことのない達成感に、僕は大きな喜びを感じました。
オーナーの反応
終わって控室に戻ると、ダンススクールのオーナーが来て、僕に言いました。
オーナー:「お疲れ様。とっても良かったわよ。」
僕:「ありがとうございます!」
オーナー:「今回はお試しでやってもらったけど、このレベルなら、仕事としてお願いできるわね。次回からは、ギャラを出すから仕事としてやってくれない?」
僕:「本当ですか?!それは嬉しいです!」
発表会から1週間後、レッスンに行った時にオーナー聞いた話では、発表会の観客(生徒の親たち)の間で、僕のMCが好評だったと言われました。
僕はそれを聞いて、また達成感を感じました。
僕が所属する大人クラスでは、中高生がメインですが、その下にキッズクラスもあります。
一番下は幼稚園ぐらいの子からいるので、親にとってはダンス発表会は、学校の運動会並みに気合いを入れて見学する場です。
「思う存分、声を出して我が子を応援できる環境」を、僕のMCで整えることができたのが、おそらく親たちの満足感につながった気がします。
最初は好奇心で始めたMCの役割でしたが、実際にやってみると、想像以上に自分に合っていると感じました。
僕はこの頃から、ダンスよりもMCに興味が出てくるようになってきました。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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