【僕が「習い事」に感じた夢と希望:演技編117】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
(→前回のつづき)
 
※僕が20才の頃、「アクション俳優になろう!」と思って「俳優養成所」に入った時のストーリーの続きです。
 
 
僕が最上級クラスに行くようになってからずっと感じていた違和感が、だんだんハッキリしてきました。
 
 
僕は1日も早く「プロの役者としてデビューしたい!」という気持ちがありました。
 
 
新幹線で東京に通いながら、予算的にもギリギリの中でやっていたので、自分の中でタイムリミットを決めていました。
 
 
「3年間通う中で、プロとしての仕事を一件も獲得できなかったら、この道をあきらめる」
 
 
という決意です。
 
 
でも、最上級クラスの古参メンバーは、最も長いK君が19年、他の取り巻きメンバーも5年~10年も通っていました。
 
 
古参メンバーは東京都内や付近の県から通っている人が多く、「切羽詰まった感」は出ていませんでした。
 
 
この温度差が、僕がずっと感じていた違和感でした。
 
 
 

なぜ、通い続けているのか?

僕は最初、古参メンバーを見ながら、
 
 
「なぜこの人達は5年も10年も通っていて芽が出ないのに、まだ通い続けているんだろうか?」
 
 
と不思議でたまりませんでした。
 
 
でも、なんとなく古参メンバーの気持ちが分かってきました。
 
 
スクールに通っているうちはまだ「自分はタレントの卵だ」という気持ちでいることができます。
 
 
「タレントの卵」という言葉には、魔力があります。
 
 
・自分の人生はこれからキラキラしたものになる!
 
 
・自分はそこら辺の一般人とは違う才能を秘めているんだ!
 
 
・今のパッとしない自分は仮の姿だ。これから人生の本番が始まる!
 
 
そんな気分にさせる魔法の言葉が「タレントの卵」というフレーズでした。
 
 
でも、もしスクールに通うのをやめたら、すべての魔法が解けてしまいます。
 
 
自分には特別な才能などなくて、自分も「その他大勢の一般人の中の一人」だと認めなければならない・・・そんな気持ちになるのです。
 
 
もし役者への道をあきらめて一般人として生きる道を選んだ場合は、
 
 
「この先どうしよう?」
 
 
と真剣に将来を考えなければなりません。
 
 
「今の仕事のままでいいんだろうか?」
 
 
「ちゃんと正社員として働ける場所を探さなくちゃ!」
 
 
「転職の面接で今まで自分が何をやってきたのか聞かれたら、何て答えよう?」
 
 
などなど、色んな面倒なことを考える必要が出てきます。
 
 
言い換えると、もう一度「自分としっかり向き合う」必要が出てくるのです。
 
 
これはかなりのストレスです。
 
 
だからこそ、最上級クラスの古参メンバーにとっては「このスクールに通い続けること」の方が、やめることよりもラクに感じるんだと思います。
 
 
 

最初は向き合っていた

とはいえ、古参メンバーも初めてこの演技スクールに通い始めた時には、同じように自分と向き合っていたはずです。
 
 
・今のままでいいのか?
 
 
・自分の人生には、もっとやるべきことがあるんじゃないのか?
 
 
・人と同じ生き方をしたくない!
 
 
そう思ったからこそ、役者への道を目指したんだと思います。
 
 
もちろん、中には「趣味でなんとなく演技を始めた」という人もゼロではないと思いますが、このスクールの広告のキャッチコピーは、そういうユルい雰囲気ではありません。
 
 
「明日のスターを募集!」
 
 
「タレントの卵発掘オーディション!」
 
 
「君の才能を開いて人生を変えよう!」
 
 
といったフレーズのオンパレードです。
 
 
あの広告を見て、「なんとなく趣味でやりたくて来ました」という人がいるとは思えません。
 
 
そういう点では、きっと古参メンバーたちも自分の人生を変えたい!という熱い想いでこのスクールの門を叩いたはずです。
 
 
ただ、時間が経つにつれて「スクールに通うこと」が日常になってしまい、今の生活が長年続いているんだと思います。
 
 
そして、今の生活を変えることの方が心理的に抵抗が出ているのかもしれません。
 
 
以上が、僕が最古参メンバーのK君(19年選手)と話すことで気付いたことでした。
 
 
・・・つづく。
 
 
 
 

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