【ダンス発表会のMCを初体験:ダンス編130】

 
From  師範代Shinya(新村真也)
 
※僕が20代の頃ダンススクールに通っていた頃に、初めて発表会のMCをつとめた体験談の続きです。ダンス編は毎週日曜日に更新中。
 

最初にお客さんと一緒に「ステージの盛り上げ練習」をやってうまくいったおかげで、その後の会場の雰囲気が明らかに変わりました。

拍手も今までよりも大きくなり、観客からのかけ声もよく出るようになりました。

踊っている中高生の友達が数人で、大きな声で名前を呼ぶことが増えました。

踊っているメンバーも、いつもよりテンションが上がっているようでした。

僕は前から発表会で「静かにお行儀良く見る」という図式を壊して、自由な雰囲気にしたいと思っていました。

自分がMCになることで、それが実現できたことが嬉しく感じました。

僕はショーの最中も、次の曲と踊るチームの名前を紹介していきました。

・ステージに出て手持ちマイクで話す

・姿を表さずにウラのマイクから話す

を繰り返してメリハリをつけながら、事前に練った原稿通りに進めていきました。

全体的にダレてきたなと思ったら、「観客全員でチーム名を叫んで、曲が始まる」という演出も取り入れてみました。

そうやって変化をつけながら、アドリブも交えつつ、進めていきました。

スターの力

ちなみに、今回のように、「大勢の前に出て、アドリブも入れながら話す」ということを僕が初回からいきなり実現できたのには、2つの理由があります。

①演技の学校の授業で鍛えられた。

②もともとの性格が「スター」なので、人前に出るのが合っていた。

①の演技の学校での体験談は、以前の記事で「演技編」の中で詳しくお伝えしましたが、僕は19才~21才までの3年間、アクション俳優を目指して東京の演技スクールに通っていました。

そこでは、日本語の滑舌やイントネーションなどを、すごく厳しく直されました。

また、腹式呼吸を使った大きな声の出し方、台本を見ずに話すためのコツなど、たくさんのスキルを体系的に学びました。

②の性格は、最近の記事シリーズで「ウェルスダイナミクス」という性格診断テストについてお話ししました。

ウェルスダイナミクスは、もともと持っている性格の強みと弱みを診断して、強みを活かした道を示してくれるメソッドです。

8つある性格タイプのうち、僕のタイプは「スター」と呼ばれるものになります。

スターは、大勢の前でスポットライトを浴びながら、アドリブを交えて観客とコミュニケーションを取っていくのが得意なタイプです。

そういった場では自分の力が発揮できて、生き生きしてくるのです。

①これまで訓練した演技スキル

②元々の性格タイプ

この2つが組み合わさって、ダンス発表会のMCの仕事は、僕にとっての天職のように感じられました。

自分が踊る番

しばらくノリノリでMCをこなしていましたが、ついに自分が踊る番がやって来ました。

僕が踊るのは、全部で2曲です。

1曲目は、自分たちで好きな相手と2人~5人ぐらいのチームを組んで、自分で自由に振り付けして踊る曲。

2曲目は、先生が振り付けして全員で踊る曲。

1曲目は、自分で自分のチーム紹介をしました。

僕:「次は、僕も踊ります!曲名は、○○です!」

観客:「イェ~イ!!シンヤ~!!」

僕:「おぉ~!!ありがとうございます!!」

これまでの「かけ声レクチャー」をした成果が、自分に返ってきました。

僕は、モチベーションがグンと上がりました。

いつも以上にエネルギーを出していこう!と思いました。

ところが・・・

踊り始めて30秒ぐらいした頃に、早くも息切れしてきました。

全身の筋肉に酸素が行き渡らないようで、身体全体にダルさが出てきました。

(あぁ、この感じ、久しぶりに味わった・・・ダンスを始めて1年目によく感じていた現象だ・・・)

慣れない動きをすると、身体がついていかずにエネルギーをロスするので、疲れが早くやって来ます。

筋肉に乳酸がたまり、動きがにぶくなっていきます。

踊るパワーが残っていない?!

今回のステージのための練習をしている時には、こんな状態になったことは一度もありませんでした。

ちゃんと曲の最後まで体力が持ったのです。

まさか本番でエネルギー切れを起こすとは!

僕は焦りました。

踊りながら、どんどん重く感じられていく自分の身体を感じながら、気付きました。

(もしかして、これまでのMCの仕事で体力を消耗しているのかもしれない・・・)

と。

そうでなければ、このエネルギー消耗度は説明がつきません。

思い返せば、午前中のリハーサルの時から緊張がMAXでした。

そして本番が始まってからは、最初は手が震えるほど緊張しました。

でも、その後は観客と一体感を感じてフローに乗ったおかげで、疲れを一切感じなくなりました。

でもそれは、一時的にハイになることで疲れを感じなくなっていただけで、エネルギーを消耗していたことに変わりはないのです。

でも、今こうして踊り始めたことで、全身に疲れが一気に吹き出したのです。

(うぉ~!!身体がどんどん重くなっていく!!頼む!最後まで持ってくれ!!)

僕は、悲痛な気分で最後まで踊り続けました。

曲が終わった時には、やり切った感よりも、疲れた感の方が強く残りました。

これはヤバいな・・・ピンチ!!この調子で2曲目も踊れるのか?

僕は不安になってきました。

 

・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む

 

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