僕:「これはヤバいっす!気持ちよすぎです!!」
サルサのベテランDさんを相手に、女性役を体験させてもらった僕は、あまりの衝撃に興奮してしまあいました。
2人が正面から向かい合って両手をつないだ状態で、その手がコンパスの針、身体が芯のような感じで、グルグル円を描きながら高速で回る技を、味わわせてもらったのです。
日常生活で味わうことがない、遠心力にフワッと身をゆだねる感覚は、何ともいえない快感でした。
感覚的には遊園地の「コーヒーカップ」の乗り物で高速回転させた時(男子はよくやる)に近いです。
でも、あれは絶対に安全な装置の中でやっています。
どんなにムリしても、ケガをする恐怖はありません。
でも、サルサダンスでこれをやっている時の命綱は、お互いにつながれた両手です。
おそらく片手が外れるだけでも、遠心力で吹っ飛んでしまうでしょう。
Dさんも最初に「絶対に手を離すな」と何度も念押ししました。
とても危険な技です。
だからこそ、スリルが違うのです。
堅い素材で守られ、しかも座った状態のコーヒーカップの中で回るのと、柔らい人間の手の感触だけが命綱で、しかも立った状態で回るのとは、緊張感がケタ違いです。
その恐怖が、身体で感じるスピード感を倍増させています。
理に適ったカギ型のつなぎ方
僕はこの段階になって、初めてサルサダンスの手のつなぎ方がなぜ、この形なのか分かりました。
サルサでは、お互いが親指以外の4本の指を軽く曲げて、カギ型を作ります。
そして、その指先をひっかけるようにして手をつなぐのです。
そのため、お互いの指だけが触れ合っている状態です。
恋人同士の手のつなぎ方は、手のひらを重ね合わせるようにして、接地面が広くなります。
サルサは情熱的なダンスの割には、手の接地面積は少なめなんだなぁ~、と僕はずっと思っていました。
でも、その謎がやっと解けました。
もし、「恋人つなぎ」で手をつないだ場合、どうしても汗でツルツル滑ってしまう危険性があります。
接地面が多い反面、すっぽ抜ける危険があるのです。
よくアクション映画のシーンなどでも、ガケに落ちそうになった女性を筋肉ムキムキ男性が片手だけで引き上げるシーンで、「手が汗で滑って、あわや谷底に落ちそうになる」というお決まりの演出が、出てきます。
あれと同じ状況が、ダンスでも起こりえるのです。
特にサルサの場合は、激しく踊るので、汗で手が滑る確率は恋人同士のデート時よりずっと高くなるでしょう。
一方、手の指をカギ型にして引っかけ合うスタイルは、見た目以上に頑丈です。
汗の影響は受けません。
お互いが指の力を緩めない限り、どんなに指に汗がついてぬるぬるしていても、ガッチリと引っかかったまま外れないのです。
これは、実際にやってみて分かりました。
僕はこれまで、初心者レベルのレッスンで軽い動きしか経験していませんでした。
でも今、Dさんを前に上級テクニックを体験させてもらっています。
楽しい反面、これまで味わったことがない遠心力の緊張と恐怖で、手がじっとり汗ばんでいます。
でも、このガッチリホールドした手は、外れる気配がまったくないのです。
遠心力が上がれば上がるほど、自動的に指にかかる圧力が増えるので、よりガッチリとホールドされていく感覚があります。
さらに、僕はこの極限状態で、すごい細かい部分に気付きました。
4本の指のうち、本当に力がかかるのは真ん中の2本(中指と薬指)で、外側の2本(人差し指と小指)は、サポートの役割を果たしていることが分かったのです。
汗で滑って、お互いの指の位置が横に少しズレることがあります。
その時に、外側の指を使ってポジションを微調整しながら戻すことができるのです。
特に男性側のリードが上手だと、小さなズレを修正しながら踊り続けることができます。
ベテランのDさんは、僕をグルグル回している最中に、その細かい修正をやっていることに気付きました。
それが指先を伝わって分かった時、僕の中から恐怖がスーッと薄れていきました。
「この人になら、自分の身体を預けられる」
という安心感です。
不安と安心を同時に味わう
不安と安心感の両方を味わうことで、とても複雑な心境になりました。
言い換えると、「緊張と弛緩」です。
これは気持ちいいです!
男性の僕でさえも、「男性に身をゆだねる感覚」がどんなものか?を何となく知ることができました。
恋愛の場合は、この不安と安心(緊張と弛緩)の両方を「心理的な駆け引き」で行います。
恋愛ドラマも、視聴者にこの感覚を疑似体験させることで快感を与えます。
サルサダンスの場合は、「物理的に身体を通して」この感覚を引き出すのでしょう。
「これは、サルサをやる女性の数も増えるわ!そして、1度味わったらやめられなくなるわ!」
人気の秘密が分かってしまった気がしました。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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From 師範代Shinya(新村真也)
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