【中南米のダンス・サルサの世界25ダンス編161】

From  師範代Shinya(新村真也)
 
 
※僕が20代の頃、初めてサルサダンスを経験した時の体験談の続きです。ダンス編は毎週日曜日に更新中。

 

僕があまりに良いリアクションをするのを見て、Dさんは楽しくなってきたようでした。

先生がDさんにアイコンタクトを取りながら、

「あれもやってあげれば?」

と言いました。

Dさん:「あれいっちゃう?男相手ににやったことないんだけどなぁ~。まあ、シンちゃんなら体重軽そうだからいけるか?」

先生:「いけるっしょ?あれ気持ちいいよ~!!」

僕:「マジですか!まだもっと気持ちいいやつがあるんですか?」

Dさん:「まあ、これはかなり度胸いるけどね。外から見てるより怖いと思うよ。」

僕:「やってみたいっす!」

先生:「いけいけ~!」

Dさんが先生に向かって言いました。

Dさん:「これ、先に何やるか教えといた方が良いよね?じゃないと、さすがに急にやったら身体が反応してジタバタしちゃって危ないかも。」

先生:「そうね~。ちょっと危ないかもね。じゃあ、私がやられる側のお手本見せるわ。ちょっと見ててね。」

そう言って、先生がDさんと手を組みました。

次の瞬間、先生はDさんに全身を預けるように、反り返った体勢で床に向かって倒れ込みました。

先生の首もとから背中の辺りをDさんが支えて、床ギリギリでぶつからないように止めました。

先生の足は、キレイに伸びて、天井に向かって伸びています。

「おぉーーー!!」

あまりの美しさに、周囲からどよめきが起こりました。

この動きは、テレビなどでも見たことがあるので、ペアダンスのよくある技だと思われます。

サルサパーティーでも、先生が南米人のパートナーとのショーケースを披露していた時に、この種類の動きを何度か繰り返していました。

(その時に先生は、もっと過激な大技を連発していました)

女性が後ろ向きに倒れ込んで、頭が床ギリギリに来るところで男性が支えるやつです。

見た目はいかにも「情熱のダンス!」という雰囲気です。

まさか、これを自分が「女性側」で味わう日が来るとは!

見た目とのギャップ

この技は派手ですが、実際には頭と足の位置が入れ替わっただけなので、逆立ちをするようなものです。

距離的には、そんなに大きな落差はありません。

それに僕は、これまで逆立ち系の練習を何度もしていたので、頭と足の位置が入れ替わる感覚に慣れていました。

ブレイクダンスの技で片手で逆立ちしながらポーズを決める「マックス」と呼ばれる技が得意でした。

さらに、後ろにジャンプして1回転するバク転も練習していました。

それらの技に比べたら、後ろに倒れ込むぐらい、そんなにたいしたことないだろうと思っていたのです。

僕は余裕で構えていました。さっきグルグル遠心力に比べたら、怖さもスリルもたいしたことないだろうと思っていたのです。

僕:「楽しそうですねー!お願いします!」

Dさん:「じゃあ、もう事前の動きは飛ばして、この動きだけやるよ。俺の横に立って。」

僕:「はい。」

Dさん:「そしたら、身体を横にひねりながら後ろに倒れ込んでみて。その時に、手足をバタバタさせちゃダメだよ。危ないから。リラックスして、全身の力を抜いて。」

僕:「はい。」

いざやってみようとしたのですが、身体をひねるところまではできても、後ろには倒れられません。本能的に身体が拒否してくる感じです。

僕:「えっ!この体勢のまま後ろに倒れるんですか?」

Dさん:「そう。」

僕:「手はどうすれば?」

Dさん:「手は動かさない。動かすと危ないよ。俺がシンちゃんを支えられなくなって、共倒れだよ!」

僕:「分かりました。」

・・・やろうとしましたが、後ろに倒れられません。

僕:「・・・あれ?なんか、怖いです。」

Dさんがニヤニヤしながら言いました。

Dさん:「でしょ?だからシンちゃんがやってるダンスとは種類が違うんだよ。まあ、俺を信じて倒れてごらんよ。さっき楽勝みたいなこと言ってたじゃん!」

僕:「うっ!・・・では、行きます!」

Dさん:「おうよ!」

僕は、意を決して後ろ向きに倒れ込みました。

次の瞬間、フワッと身体が重力を感じて、気持ち良くなりました。

そして、目の前の景色がグルッと回転しました。

落ちていくまでの時間は短かったと思います。

おそらく0.5秒ぐらいでしょう。

でも、体感的にはもっとずっと長く感じました。

フワーーーーー!っと落ちていく感覚です。

そして、Dさんが床ギリギリで支えて僕の落下を止めた瞬間に、重力が戻ってきて、フワッと止まりました。

僕の目には天井が見えています。

「おぉぉぉぉおーーーー!!怖えーーーーーーー!そして、気持ちいい!!なんだこれはーーー!!」

味わったことがない気分

僕の口から思わず漏れた声に、見ていた先生とクラスメイトから笑いが起こりました。

「へぇ~そんなに気持ちいいんだぁ~」

という女性メンバーの声も聞こえます。

なぜ?

逆立ちにもバク転にも慣れている自分が、なぜこの動きにこんなに恐怖と気持ちよさを感じるのか?僕は理解できませんでした。

何が違うのか?

動きとしては、逆立ちと変わらないはずです。

また、真後ろにジャンプして360度回るバク転の方が、頭の移動距離は多いはずです。

なのに、今のサルサの技の方が、僕は恐怖を感じました。

自分の身体がガチガチに固まっているのが分かったほどです。

実は一瞬、手足をじたばたしそうになりました。

なんとかギリギリで抑えましたが、アクロバット系の動きを経験したことがない人だったら、本能的な手足じたばたは、避けられないでしょう。

無意識に振った手が、Dさんの顔をヒットしていたかもしれません。

事前にDさんに何度も「身体を動かすな」と注意された理由が分かりました。

頭が床ギリギリの位置で支えてもらっている僕は、Dさんの腕の中で、快感と感動の波に包まれていました。

「サルサで女性をリードできるようになったら、この快感を女性に与えられるようになるのか!こりゃモテるわ!間違いないわ!」

そう確信しました。

 

 

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