from 師範代Shinya
(→前回のつづき)(→この記事のシリーズを1話目から読む)
TOEIC900点ホルダーの人達でさえ恐れて避けようとする、世にも恐ろしい「英検1級」の世界を、覗いてみたい・・・
自分の力をどこまで上げられるか?
このモンスターのボス相手に、どこまで通用するか?
試してみたい。
今はまだ歯が立たなくても、ロールプレイングゲームのように、コツコツ経験値を積み上げていけば・・・
HPと攻撃力を上げて、勝てるようになるかもしれない。
しかも、英検1級の場合はゲームのラスボスと違って、HPをゼロまで削り取る必要はありません。
7~8割ぐらいまでHPを削り取れば、勝つことができます。
戦闘中に1~2回ぐらい「会心の一撃」が出れば、勝機が見えてくるかもしれません。
そう思いました。
TVゲーム感覚で楽しむ
こういう資格試験を受けるときには、僕はいつもTVゲーム感覚でやるようにしています。
ゲーム上の最終目的はもちろろん、「最終面のボスを倒して、全面クリアすること」です。
それが、プレーヤーに課せられたミッションだからです。
でも、ゲームを楽しく感じるのは、「全面クリアした瞬間」だけではありません。
むしろ、その過程を楽しむのが、ゲームなのです。
ゲームを楽しむ人達にとっては、「ミスをして敵にやられる」ことでさえ、エンタメの一部なのです。
「あー!やられた-!!」
「こんな仕掛けがあったとは!!」
「よーし!次は引っかからないぞぉ~!」
といった感じで、ミスを楽しみます。
そして、何度もトライするのです。
毎日TVゲームの電源を入れる子供達は、
「早く最終面のボスを倒さないと・・・そのためには、ミスは許されない・・・」
などと、重い気分で始めるわけではありません。
むしろ、「今日はどんな冒険が待っているんだろう?」といった感じで、ワクワクしながらスイッチを入れています。
楽しいから、親に怒られてでもやめずに続ける。
続けるから、上達する。
上達するから、さらに楽しくなる。
さらに楽しくなるから、やめずに続ける。
・
・
・
・
という無限ループになります。
このゲーム感覚を英検に応用することができれば、必ず1級を倒せる力が付くはずです。
1度もプレイしないまま、練習だけしてもダメ
僕が子供の頃、TV番組にひっぱりだこの「高橋名人」というゲームの達人がいました。
高橋名人は当時、ファミコンのコントローラーのボタンの連打テクニックがすごいことで有名でした。
1秒間に16連射 という、大技を繰り出す高橋名人は、子供達の憧れになりました。
高橋名人をモチーフにしたおもちゃやお菓子が爆発的に売れました。
僕も当時、高橋名人のグッズがオマケについているお菓子を買いました。
キャラメルか飴のおまけで、「連射の練習用のダミーコントローラー」が付いているやつです。
ただ、バネが入っているだけの質素な作りの小さなコントローラーのボタンを、何度も連射しながら練習しまくりました。
「普段からこれで練習しておけば、いざ本物のファミコンゲームをプレイした時に、すごい力を発揮できるに違いない!友達から賞賛を浴びる日は近い!」
とワクワクしながら、練習に明け暮れました。
ちなみに、僕の家にはファミコンがありませんでした。
価格が高すぎて、親に買ってもらえなかったのです。
だから、たまにファミコンを持っている友達の家に行って、やらせてもらっていました。
当然、僕が一番ヘタでした。
普段から練習する機会がないからです。
でも、高橋名人の連射ボタン台を手に入れた今なら、いつも自分をヘタだとからかってくる友達に、一泡吹かせてやれるかもしれない!
そう思って、猛練習しました。
そしていざ、本番でゲームをプレイしてみると・・・・
いつも通り、すぐに撃沈しました・・・
周りの反応は、「いつも通りじゃん」という感じで、特に変わりありませんでした。
僕がすぐにやられた原因は、明らかでした。
ゲームのコントローラーは、ボタン連射だけできれば良いわけではなかったのです。
十字キーと呼ばれる、方向を決めるボタンとの連動によって、初めて連射が効果を発揮するのです。
でも、十字キーとの連動タイミングは、実際のゲームをプレイしながらでないと、身に付けられません。
ゲームをプレイしないで、部分的にボタン連射だけを練習しても、意味が無かったのです。
僕がゲットした「高橋名人の連射台」は、今思い返せば、単なる「エンタメ商品」でした。
友達同士で高橋名人のマネをして、盛り上がるためのエンタメ商品です。
実際のゲームを上達させたいなら、やはりゲームをやらないとダメなのです。
英検1級をいきなりプレイする
僕は、英検1級に挑戦しようと決めたとき、「高橋名人の練習台の体験」を思い出しました。
自分には英検1級の問題を解くのはまだ早い。
けど、一度も経験がない状態で、英単語や読解の勉強をしても、どう役立つのかがイメージできない。
せめて、どんなゲームか?だけでも知っておくために、まずは1度、ダメ元でプレイしてみよう!
そう決めて、まずは英検1級の過去問にトライしてみました。
もちろん、結果はボロボロでした。
気持ちいいぐらい、まったく読めませんでした。
何の対策もしていないので当然ですが、ここまで読めいないものなのか!と笑いがこみ上げてくるほどでした。
一応、僕もTOEIC930点あるのですが、ここまで手も足も出ないのかと、面白くなりました。
一方で、リスニングの方は割といける感じがしました。
もちろん、まったく分からない問題もけっこうあります。
でも、リーディングのように「全問歯が立たない」とまでは感じませんでした。
最初にこの感覚をつかんでおくことは、大事だと思います。
その後に、ボキャビルや読解などの勉強に入っていくことにしました。
・・・つづく。(→この記事のシリーズを1話目から読む)
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