from 師範代Shinya
先日、英検協会のサイトで速報がありました。
それは、2024年から試験形式がリニューアルされる、ということです。
試験形式が変わると、それまでの対策が通用しなくなることがあります。
また、試験で一番大事な「タイムマネジメント」にも影響が出ます。
「○○分以内にここまで解き終わって、この問題には○○分の時間を残す」
といった、細かいパートごとの時間管理が変わってくるのです。
今の試験形式で対策をしている人にとっては、また新しくタイムマネジメントを考えなければならないので、困るかもしれません。
そこで今回は、僕が読み込んだ英検協会の資料を元に、変更点をまとめてお伝えします。
対象の級は3級~1級
今回のリニューアルの対象になる級は、3級~1級です。
大人のやり直し英語学習者が受ける級は3級からが多いです。
英検受験を考えている大多数の人たちにとって、今回のリニューアルは大きな影響がありますね。
変更点は、「作文問題の追加」
3級~1級に共通するリニューアルのポイントは、
「作文問題の追加」
です。
今までは、作文問題は各級1つずつでした。
級によって難易度に違いがあるものの、「作文は1つ」というのが、共通点でした。
でも、今回のリニューアルで3級~1級までの試験が、すべて作文2本付きになるのです!
これは、作文問題が苦手な人には大きなダメージになるかもしれません。
逆に作文が得意な人には得点源を増やせます。
もしあなたが作文が苦手な場合は、リニューアル前に受けておいた方がいいかもしれません。
各級ごとの作文の内容
リニューアル後の作文問題は、
①これまで通りの「自分の意見を書く問題」
②新しく加わる作文問題
の2本立てになります。
新しく加わる作文の内容は、級によって変わります。
3級~準2級の新作文はEメール返信
3級と準2級に新しく加わる作文は、Eメール返信です。
外国人の友達とのメールのやりとりで、返事を書く問題になります。
向こうから来たメールを読んで、自分で返信を考えて書くのです。
今回公開された資料を見る限りでは、3級と準2級で出題の傾向に違いがあります。
・3級は、友達からの質問に答える形式。
・準2級は、友達に自分が質問する形式。
です。
たとえば3級のサンプル問題を見ると、ざっくりこんな感じの内容のメールです。
↓↓↓
「(カンタンな挨拶文の後に)君は友達の誕生日パーティーに行ったらしいじゃん!何人ぐらい来てた?食べ物はどうだった?(カンタンな締めの言葉)」
という感じです。
ここでは、2つの質問があります。
①友達がパーティーに何人来ていたか?
②食べ物はおいしかったのか?
この2つの質問に答える内容を含めた返信を書かなければなりません。
この質問を無視した返信は、減点されてしまいます。
確かに、リアルなメールのやりとりでも相手の質問に答えるのが普通なので、納得できる採点基準ですね。
一方、準2級のEメールの内容は、ざっくりこんな感じです。
↓↓↓
「先週、父が僕にロボットのペットを買ってくれたんだ!本当は本物の犬が欲しかったんだけど、両親が・・・(理由や経緯が続く)」
そして、問題文には、「ロボットペットの特徴を問う質問を2つしなさい」と書いてあります。
つまり、適当に返信を書くのではなく、指定のトピックに対して自分で質問を2つ考えて、それを含めた返信を書くと言うことです。
実用的な作文問題
僕は、このEメール返信はかなり実用的な問題だと思います。
実際、この作文問題が上手に書けるようになれば、本当に外国人の友達ができた時のやりとりにも使えます。
逆に言えば、普段から外国人の友達とメールのやりとりをしている人や、FacebookなどのSNSに英文で自分の体験を英語で投稿している人にとっては、この問題はカンタンに書けるはずです。
また、もしあなたが英語を学ぶ目的が「外国人の友達を作ること」だった場合は、いつかこういうやりとりをする日を想像しながら作文問題を練習することで、モチベーションが保てるかもしれません。
以上が、3級~準2級の新作文問題の内容です。
試験時間も延長される
ちなみに、作文問題が追加されたことにより、試験時間も変わります。
3級は従来の50分から、65分に延長されます。
他の問題は変わらないので、15分で新作文問題を解ければ良いということになります。
準2級の方は、75分から80分に変更になり、5分延長になります。
「え?たった5分?間に合わないじゃん!」
と思われるかもしれませんが、ご安心ください。
他の問題(語彙問題と長文問題)の数が減らされて、試験時間を調整すると書いてあります。
まだ具体的に何問減るかの情報はありません。
でも、3級がプラス15分ということを考えると、おそらく準2級も新作文問題に使える時間は、15分~20分前後になるでしょう。
次回の記事では、2級~1級の新作文問題について深掘り解説していきます。(これが一番影響がツラいかもしれません)
・・・つづく。
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