【「もったいない」で英語の教材を選んだり使うのは、本当に得なのか?】

from 師範代Shinya(英語学習のヒントをYouTubeでも発信中)

英語の勉強をしていると、「もったいない」という気持ちが出てくることがあります。

たとえば、新しい単語帳が気になっているけれど、家には以前買った単語帳がある。

「せっかくお金を出して買ったんだから、今の教材を最後までやらないともったいない。」

そんな風に考えた経験はありませんか?

また、新しく教材を買う時にも、できるだけ安いものを選ぼうとしたり、ページ数の多いものを選んだ方がお得な気がしたりすることがあります。

もちろん、お金をムダにしないように考えること自体は、良いことだと思います。

ただ、僕は英語を20年以上勉強してきた経験から、「もったいない」を基準に教材を選ぶことが、必ずしも得につながるとは限らないと感じています。

むしろ、長い目で見たら損をしていることもあるかもしれません。

 安い教材を買えば、本当にお得なのか?

たとえば、書店で英単語帳を探しているとします。

Aの単語帳は1,500円で、Bの単語帳は2,500円です。

内容を見比べてみると、Aは単語がぎっしり詰まっていて、収録語数も多い。

一方、Bはイラストや解説が多く、収録語数はAより少なめです。

この時に、単純に「1円あたり何単語学べるか?」という基準で選ぶなら、Aの方がお得に見えるかもしれません。

でも、実際に使い始めてみたらどうでしょうか?

Aは文字がぎっしり詰まっていて、読んでいるだけで疲れてしまう。

Bはイラストが分かりやすく、解説を読むのも面白いので、毎日自然に手が伸びる。

もしこんな違いがあった場合、必ずしもAを選んだ方が得だとは言えないと思います。

もちろん、文字がぎっしり詰まった教材の方が好きな人もいるでしょう。

僕が言いたいのは、「価格や情報量だけでは、その教材の価値は判断できない」ということです。

英語教材は、買った瞬間に英語力が上がるわけではありません。

実際に使って、そこからどれだけ英語を身につけられるかによって、価値が変わってくるのです。

すでに買った教材を使い続けるのは得なのか?

もう一つ、僕が気になるのは、すでに買った教材に対する「もったいない」です。

たとえば、3,000円で買った英語教材があるとします。

最初はやる気満々で始めたものの、実際に取り組んでみると、今の自分には難しすぎることが分かりました。

解説を読んでも理解できない部分が多く、1ページ進むだけでかなり疲れてしまいます。

そんな時に、

「でも、3,000円も出したんだから、最後までやらないともったいない。」

と考えて、無理して使い続けるのはどうでしょうか?

僕は、その教材をいったん脇に置いて、今の自分のレベルに合った別の教材に取り組むのもアリだと思います。

なぜなら、すでに払った3,000円は戻ってこなくても、これから勉強に使う時間は、自分で選べるからです。

たとえば、難しい教材と格闘するのに毎日1時間使うのと、少し易しい教材でテンポ良く音読トレーニングを1時間するのとでは、得られるものが違ってくるでしょう。

もちろん、難しい教材に取り組むことが悪いわけではありません。

少し背伸びした教材に取り組むことで、英語力が伸びることもあります。

ただ、今の自分にとって、その苦労が必要なものなのかどうかは、考えてみてもいい気がします。

僕がCore1900を初めて見た頃の話

僕自身の体験で言うと、速読速聴英単語Core1900が思い浮かびます。

有名なロングセラー教材ですが、僕が英語学習を始めた頃に初めてこの本を見た時には、かなり難しく感じました。

ネイティブ向けの生の英字新聞の切り抜きを使っているため、例文の中に知らない単語や表現がたくさん出てきて、英文も複雑で長く、英文を一つ理解するだけでも大変だった記憶があります。

正直、当時の僕にとっては、かなりハードルが高い教材でした。

でも、その後もDUO3.0など、同じレベルの英単語で短い例文が収録されている英単語帳を使ってトレーニングしました。

その次はもう少し長めの例文が入っている「速読速聴英単語Daily1500」を使って、少しずつ長い英文にも慣れていきました。

すると、以前は難しく感じていたCore1900の英文が、少しずつ理解できるようになっていきました。

その結果、後にカナダにビジネス留学している時に「英字新聞が読みたい!」と思ったタイミングで、再びCore1900に手を伸ばしたときには、以前ほど難しく感じませんでした。

ここで面白いと思うのは、「教材自体は何も変わっていない」ということです。

変わったのは、僕自身の英語力です。

つまり、ある時期には難しすぎた教材でも、別の時期にはちょうど良い教材になることがあるんです。

だから僕は、一度買った教材を今すぐ使いこなせなくても、それほど気にする必要はないと思っています。

いったん本棚に戻しておいて、数ヶ月後や1年後にもう一度取り出してみる。

その時に、「あれ?前より分かるぞ!」となったら、それも嬉しい体験です。

教材は必ずしも、買った順番に使い切らなければならないわけではありません。

教材を変えることにもリスクはある

ただし、ここで注意したいことがあります。

それは、「今の教材がちょっと難しいから」「何となく飽きてきたから」という理由で、次々と新しい教材に手を出すことです。

新しい教材を買った直後は、やる気が出やすいものです。

でも、しばらくすると新鮮さがなくなってきて、また別の教材が気になり始める。

これを繰り返していると、どの教材も中途半端なところで終わってしまいます。

特に、音読や瞬間英作文のようなトレーニングでは、一度英文の意味を理解しただけでは、十分な効果が得られないことがあります。

同じ英文を何度も繰り返して、スムーズに口から出てくる状態を目指すことも必要です。

そのためには、ある程度の期間、同じ教材に取り組むことが欠かせません。

僕自身、今でも英語のトレーニングでは、同じ教材を繰り返し使っています。

繰り返すことで、以前より速く言えるようになったり、考えなくても英語が出てくるようになったりする変化を感じられるからです。(僕が毎日瞬間英作文素材として使っている「日本語のように話せるキレッキレ英語」のテキストは、今は6周目に突入しています。やればやるほど素早く口から出せるようになり、実際の英会話の中で使えた瞬間が快感です。)

このあたりの判断は、けっこう難しいところだと思います。

今の教材を続けることで、もっと上達できそうなのか?

それとも、今の自分には合っていないので、別の教材に切り替えた方が良さそうなのか?

この違いを見極めるには、ある程度、実際に使ってみる必要があります。

「元を取る」よりも「何を身につけたいか?」

僕は、英語教材を選ぶ時には、「この教材で何を身につけたいのか?」を考えるようにしています。

たとえば、TOEICのスコアを短期間で上げたいなら、TOEIC対策に特化した教材は成果に直結しやすいでしょう。

一方、英会話で使える表現を増やしたいなら、会話形式の例文でトレーニングできる教材の方が、今の目的には合っているかもしれません。

たとえその教材が以前買ったものより高くても、目的に合っていて、毎日しっかり取り組めるなら、僕は十分に価値があると思います。

逆に、高いお金を払ったからといって、自分に合わない教材を我慢して使い続ける必要もないでしょう。

極端な例えでは、「TOEIC600点レベルの教材を買って、その後600点を超えたのに、まだその教材を使い続ける」という行動は、効率的とは言えません。

次のレベルのテキストに進むべきでしょう。

もしくは、TOEICから離れて、自分が英語を使うシーンに合った教材に切り替えるのも手です。

もちろん、お金に余裕がない時に、次々と教材を買い替えるのはオススメしません。

今持っている教材を工夫して使うことで、十分に上達できる場合もあります。

僕が今回お伝えしたかったのは、「もったいない」という気持ちだけで判断しない方がいいのでは?ということです。

大人の英語学習では、教材に払うお金だけでなく、勉強に使える時間も限られています。

僕も英語を20年以上続けていますが、今でも教材選びで迷うことはあります。

新しい教材が気になっても、いったん今の教材を続けることもあれば、別のものを試してみようと思うこともあります。

その時々で、自分が何を練習したいのかを考えながら選んでいきたいですね。

P.S.

今回のテーマに関連して、教材を新しく買う前に、無料の講座を試してみるのも一つの方法だと思います。

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