【日本の「自然を愛する文化」が、英語リスニングのハードルを上げる理由⑤】

 from 師範代Shinya

(→前回の続き)

前回までの記事では、脳の実験結果として、

・日本人は英語のリスニング中に、左脳を使って「常に音の意味を考えながら」聞いている。

・ネイティブは、英語のリスニング中に、右脳を使って「音楽を聞く時のように」聞いている。

というお話をお伝えしてきました。

僕たち日本人が、夏に「虫の音色」に思いを馳せることができるのは、「音を左脳で聞きながら、意味を見いだす文化」があるからです。

でも、この「音を左脳で聞く文化」が、英語のリスニング中には脳の負荷を上げてしまい、英語の音をそのまま聞くことへの妨げになっているようです。

もちろん、これは訓練で克服できます。

その訓練法は、意味を考えず、ひたすら音だけに集中して聞く練習をすることです。

つまり、英語のネイティブたちが英語を聞いている時と同じ感覚で英語を聞くようにするのです。

最初は意識して、意味を考えずに聞く練習を続けることで、最終的には無意識ゾーンまで落とし込んでいくことができます。

おそらく、この訓練をしている日本人は少ないと思うので、試してみる価値があります。

そのための本も出ています。

↓↓↓

イングリッシュ・ドクターのTOEIC L&Rテスト最強の根本対策 Part1&2

この本は、TOEICなどの資格試験に興味がない人でも興味を持てる日常的な英文が収録されているので、初心者から上級者までオススメです。

僕のケース

では、僕のケースはどうだったか?と過去を振り返ってみると、実はこの「意味を考えずに英語を聞く練習」をしていた時期があったことに気付きました。

僕が英語学習を始めたばかりの28歳の時のことです。

僕は当時、「英語のシャワーを浴びまくれば、いつか英語が聞けるようになって、話せるようにもなる」というキャッチコピーを信じていました。

当時、このキャッチコピーを広告で使っていたのは、聞き流し教材のスピードラーニングと、駅前留学のNOVAです。

僕は、スピードラーニングの教材CDを通勤中の車の中で毎日聞き流しました。

英会話スクールは、最初はNOVAを考えましたが、周りでNOVAに行ったことがある人から「NOVAの外国人の先生と外で個人的に会うと、先生がクビになる」という恐ろしい話を聞かされて、やめました。

僕は、最初からレッスン外で先生と仲良くなって英語のシャワーを浴びる計画だったからです。

そこで僕は、そういう厳しいルールがない英会話スクールに通うことにしました。

そして、担任のネイティブの先生とレッスン後に遊びに行くのに加えて、外国人バーに週3回通って、そこで出会ったNOVAの先生たちと仲良くなりました。

NOVAの先生たちは、仕事以外で日本人と交流する機会がないため、僕は重宝されて、芋づる式に色んなNOVAティーチャーとつながることができました。

NOVAティーチャーだけが集まるパーティーにも呼んでもらえるようになり、まさに「英語漬けの生活」を手に入れたのです!

英語漬け生活で、僕のリスニング力はどうなったか?

本当なら、「英語漬け生活を続けるうちに、ある日突然英語が聞き取れるようになった!」とか、「この時の体験が、今のリスニング力の基盤を作った」と言いたいところですが、現実はそんなに甘くはありませんでした。

僕のリスニング力は、1年たってもまったくと言っていいほど変わらなかったのです。

相変わらず聞き取れないし、しゃべれない。

ネイティブ相手にフリートークをする時には、ジェスチャーと顔の表情、そして電子辞書が欠かせませんでした。

この1年間に僕が手に入れた唯一のものは、「度胸」だけです。

日本人は自分ひとりだけ、というアウェイの環境で、言葉が通じないと分かっているネイティブのグループに飛び込んでいく度胸です。

そして、相手の英語が全然聞き取れなくても、めげずにコミュニケーションを続けようとする粘り強さも手に入れました。

良い意味で「自分の英語力に期待し過ぎない」という姿勢を学びました。

とはいえ、あまりに自分の英語力が変わらないのも、悲しいです。

この時期の僕には、自分のリスニング力が伸びない理由が分かりませんでした。

でも今なら、なぜ僕のリスニング力が伸びなかったのか?よく分かります。

英語のシャワーを浴びた僕のリスニング力が、ちっとも伸びなかった理由

それは、「英語を聞いた後に、実際に何と言っていたか一字一句チェックしなかったから」です。

たとえば、

①相手のネイティブがペラペラと英語をしゃべってくる。

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②全然聞き取れないけど、とりあえず聞き続ける。

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③何か質問されているのは分かるけど、答えられない。リアクションができない。

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④ジェスチャーや顔の表情で意思疎通する。

↓↓↓

⑤その話題は終わって、次に移る。

という流れを繰り返しました。

つまり、ステップ①で本当は何て言っていたのか?その答え合わせをしないまま、ひたすら新しいフレーズを聞き続けていたのです。

この「リスニングした内容の答え合わせ」は、リアル英会話の速い流れの中では、とてもできません。

そんなことをしていては、コミュニケーションが成り立たないからです。

本気でリスニングを伸ばしたいと思ったら、ちゃんと台本がある英文を聞きながら、体系的にステップを踏んで練習をする必要があります。

僕が最初の1年間でやっていたことは、体系的なステップとは程遠い「ぶっつけ本番の連続体験」だったのです。

ただ、そんな僕でも1つだけ、体系的なリスニング練習をしていました。もちろん、当時はそれがリスニング練習だとは気付いていませんでしたが・・・

 

・・・つづく

 

※「意味を考えないでリスニングする練習法」を体系的に学べるセミナーはこちら

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From  師範代Shinya(新村真也)

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