from 師範代Shinya
(※今、YouTubeのニュースで話題になっている、天才少女モユさんの話の続きです)
(→前回の続き)
小学生で英検1級&TOEIC985点の戦績が気になって、僕は思わず動画をクリックしてしまいました。
画面の中に現れたのは、ごく普通の小学生の女の子でした。
学校から帰ってきて、「ただいま~!」と言った後に、速攻で冷蔵庫を開けておやつを食べる・・・という毎日のルーティーンをこなす姿が映し出されます。(テレビなので、あえて小学生らしい演出を頼んでいる気もしますが)
そして次に映ったのは、パソコンでオンライン英会話レッスンを受けている姿でした。
そこで話している内容は、衝撃的でした。
普通の小学生の英会話レッスンであれば、おそらくトピックは、
・週末の楽しかった出来事
・今日の学校はどうだったか?
・夏休みの予定
などでしょう。
でも、モユさんの英会話内容は違いました。
小学生とは思えない会話内容
先生:Do you think it is possible to achieve world peace in the 21st century?
(21世紀のうちに世界平和を達成することは可能だと思う?)
モユさん:I think if long time passes, I think it could be possible, but I think it can’t be achieved in the next 70 years.
(長い時間が経てば可能かもしれませんが、あと70年以内は難しいと思います)
というやりとりが流れていました。
英語を分析すると、先生の質問の、
「~in the 21st century」
の部分を、
「in the next 70 years」
と言い換えているところが、スゴいですね!
これはまさに、英検1級の面接のようなトピックです。
これは取材なので、視聴者にインパクトを与えるためにディレクターが指示して「ムズカしい社会問題で話してください」と言ったのかもしれません。
普段のモユさんは、もっとカジュアルな英会話を楽しんでいる可能性が高いでしょう。
とはいえ、こんなムズカしいお題を振られて即興で言えてしまうのは、明らかに小学生レベルではありません。
僕たち大人が日本語でこの質問をされても、パッとその場で答えを考えて返すのはムズカしいと思います。
日頃から自分の意見を発信するクセをつけておかないと、こういう風にはスラスラ言葉が口から出て来ないと思います。
僕はこれを見ながら、自分が英検1級対策の勉強をしていた頃のことを思い出しました。
もともと日本語でも社会問題について話すことに興味がなかった僕にとっては、1次試験の作文や2次試験の面接の内容は、苦しかったです。
英語力以前に、話すネタが思いつきません。
なので、まずは社会問題の記事を読んで、日本語で自分の意見を言う練習をしました。
第2言語である英語が、母国語である日本語を超えることはないからです。
日本語では何も思いつかないのに、英語を話している時にはスラスラ出てくる・・・なんてことは起こりません。
(※さらにレベルが進んで、英語で考えるクセがつくと、英語の「型」に合わせて意見をスラスラ言えるようになって、その時には日本語より話しやすいと感じる瞬間も経験しました。ただ、それはごくたまに起こる現象です。基本的には日本語の思考力を英語が上回ることはない、というのが実感です。)
なので、この天才小学生のモユさんは、日本語力も高いと思われます。
その証拠に、日本語で受けているインタビューでも、子どもとは思えないほどしっかりした日本語を使って、分かりやすく話していました。
モユさんのバックグラウンド
その後、ニュースではモユさんのこれまでの英語学習内容についての解説が始まりました。
モユさんは、生後10ヶ月から英会話スクールに通い始めたそうです。
お父さんが会社員で、これからの時代は英語ができた方が良いだろう、という理由で、習わせたのがきっかけだそうです。
もともと両親が英語教育だけに力を注いでいたわけではなく、色んな習いごとをやらせてみて、本人が一番楽しそうにしていたのが英語だったとのことです。
その後も、海外に住んだ経験はゼロ。
留学経験すらないそうです。
英語学習そのものを楽しむタイプ
留学経験がないと聞いて僕が感じたのは、モユさんはおそらく「英語学習そものを楽しむタイプ」だということです。
僕の経験上、英語を学ぶモチベーションは人によって違います。
①海外文化に興味が強くて、異文化交流や理解の手段として、英語を学ぶ人。
②英語学習そのもに対する興味が強くて、知識やスキルをコツコツ積み上げて、昨日の自分より上達している自分を実感することに喜びを感じる人。そのための手段として、英語を学んでいる人。
③親や上司など、上からの圧力でムリやりやらされている人。あるいは、自分の目標達成ためには、英語をやらないとならない状況にいる人。
④上記②や③ほど強い興味やプレッシャーはないけど、ユルく楽しく、趣味として英語をたしなみたい人。
以上の4タイプです。
あなたは自分がどれだと思いますか?
どれが良い悪いというのはなく、どれもモチベーションとしては強いものになります。(③だけは、プレッシャーがなくなると英語学習から離れやすいという点で、長期的には不利になることもありますが)
ちなみに僕は、②のタイプです。
僕は英会話を始める前は、空手、ダンスなどの身体を使う習いごとをやってきました。(あと独学でマジックもやり続けています)
どれも「積み上げ系の趣味」です。
武道もダンスも、一生かけて修練しても足りないぐらい深いジャンル、という点で、英語学習と通じるものがあります。
僕は英語学習の「積み上げる楽しさ」を味わっているうちに、だんだん英語圏の文化に興味が強くなっていきました。
そして最終的には、31歳の時に仕事を辞めてビジネス留学しました。
でも、それまでは海外旅行にすら行ったことがありませんでした。
ストリートダンスを習い始めた頃には、少しずつ海外文化に興味が出てきましたが、だからといって「本場アメリカに行ってみたい!」みたいな願望はなかったのです。
その点では、僕のモチベーションの源タイプは②だと思われます。
天才少女のモユさんも、今まで一度も留学経験がないそうなので、おそらくタイプとしては②ではないかと思います。
次に僕が驚いたのは、モユさんの1日の勉強時間でした。
・・・つづく。
今回は「990点満点のTOEICで985点!英検1級の小6女児 生後10ヶ月から英会話教室 夢はアメリカの大学で脳の研究」のYouTube動画を元に記事を書いています。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(やり直し英語達成道場 師範代)
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