from 師範代Shinya
(→前回のつづき)
前回の記事では、僕がカメラの機種で最上級のフラッグシップモデルに位置していた「GH4」という名機を使って気付いたことをご紹介しました。
それは、「最上級」の世界を知るメリットです。
そして、カメラの最上位を知るメリットと、英語学習で「上級レベルの英語」に触れるメリットが「ほとんど同じ」だと気付いたのです。
僕は28才で英会話を始めた時には、カジュアルな日常英会話にしか興味がありませんでした。
映画やドラマに出てくるような短いセリフを、速いスピードでやりとりしながら、外国人と楽しく会話したい。
それができるようになれば、それで十分だと思っていました。
ビジネス英語やニュース英語、学術用語などのフォーマルな言い回しなんて、自分が学ぶことは絶対ないと思っていたのです。
そもそも、自分がそんな難しい英文を理解できるようになれるとも思っていませんでした。
日本語ですら、フォーマルなビジネス文や学術的な論文を読むことがないのに、英語で読むなんて絶対ムリ!と思っていたのです。
この考え方は、カメラに関してもそうでした。
自分はカメラの素人だから、初心者向けのモデルで十分!
プロ用の機材なんか、使いこなせるはずがない。と思っていました。
でも、試しに1度、9年前のカメラの最上位モデルを手にしてみたら、世界が変わりました。
最上位機種のメリット7選
①9年経った今でも、時代を感じさせないキレイな映像が撮れることに驚きました。
②本体がマグネシウム合金で、ガッシリした手触りですごい頑丈です。ちょっとやそっとでは壊れないだろうと感じます。
③本体とレンズに防塵&防滴性能があり、雨の屋外でも安心して使えます。(今のところ雨の日に使ったことはありませんが)
④物理ボタンやダイヤルが多いので、設定がいじりやすいです。楽しくて設定をいじりまくっているうちに、カメラの仕組みをより深く、身体で感じることができるようになりました。
⑤ものすごい多機能で、覚えきれないほど細かく画質や音質を設定できます。自分好みにカスタマイズするのが楽しいです。
⑥バッテリー持ちが長時間で安心できます。1本のバッテリーで、3時間以上連続で録画できるスタミナがあります。
⑦最上位モデルを使いながら培った知識やスキルを応用すれば、初心者向けモデルを使った時に、最大限にポテンシャルを引き出すことができます。
もし9年前の最高値の時に買っていても、今まで毎日使い続ければ、十分に元が取れていたでしょう。
そして、これらのメリットが、上級レベルの英語を勉強して、英検1級を取った時に感じたものとまったく同じだったのです。
上級レベルの英語を身に付けたメリット6選
※ここでの「上級レベルの英語」の定義は、ニュース英語&学術英語を指します。
①1度このレベルの英語が理解できるようになると、そうカンタンに英語力は落ちません。上級英語からしばらく離れても、理解度は変わらず保てます。
②ガッチリした土台が築けたことを感じます。自分の英語に安定感が加わった気がします。
③いざとなったら難しい英文も理解できる、と思えるのは安心感があります。
④長くて難しい英文を理解する過程で文法力が上がるので、英文をより深く理解できるようになりました。
⑤自分でも長文を書けるようになるので、自分が伝えたい内容に応じて英文の長さを自由に調整しながらカスタマイズするのが楽しいです。
⑥長文を理解できるようになると、「英語のスタミナ」が上がります。長時間英語を聞き続けても、読み続けても、疲れにくくなります。脳内の「英語用バッテリー」の使用時間が伸びた感じです。
⑦上級英語を学びながら培った知識やスキルを応用すれば、日常のカジュアルで短いフレーズを使ったやりとりでも、最大限にポテンシャルを引き出すことができます。
日常表現では部分的に省略された決まり文句が多いので、初心者の頃は理解するのに苦労しました。でも、上級英語を学ぶことで、カジュアルなフレーズのどこが省略されているのかが分かるようになり、理解度がアップしました。
という感じです。
いかがでしょうか?
こうして見ると、「カメラの最上位機種を使うメリット」と、「上級レベルの英語を学ぶメリット」には、たくさんの共通点があることが分かると思います。
もちろん、良いことばかりではありません。
最上位機種のカメラは、たくさんの機能を詰め込む分、「デカくて重い」というデメリットもあります。
家でYouTube動画を撮影する時は三脚固定だから良いのですが、家族で外出する時に持ち出して使うのは、初心者向けの小さなカメラです。
最上位を知るメリット
でも最上位機種で培った知識とスキルを応用することで、小さなカメラの性能をフルに引き出して、これまでよりもワンランクアップした映像を撮ることができるようになりました。
英語も同じです。
ニュース英語や学術英語を身に付けたからといって、自分がニュースキャスターや大学教授みたいなしゃべりをする必要はありません。
堅い英文を音読したからといって、自分のしゃべりにその堅さが乗り移ることは、あまりないと思います。
(「資格試験のためだけ」の勉強を初心者の頃からしていると、堅い表現しか使えない状態になるかもしれませんが・・・)
特に僕の場合は、いきなり難しい英文にトライしたわけではなく、基礎から積み上げていって、最終的に長くて難しい上級英語に手を出したタイプなので、自分が話すときに無意識に堅い表現を使ってしまうことはありません。
ただ、上級英語を学ぶことで、カジュアルな日常会話をする時の「自然さ」が増したことは間違いありません。
堅い言い回しを知ることで、逆にどこを崩せばカジュアルに聞こえるのか?が分かるようになりました。
難しい英単語を知ることで、逆に日常生活で使われる英単語の使いどころがわかるようになりました。
「ここでは acquire ではなく、 get を使った方がいいな。」
「ここでは participate in ではなく、go to を使った方がいいな。」
というように、取捨選択の幅が広がることで、カジュアルな表現が使いやすくなったのです。
おかげで、僕は初対面のネイティブの人と話した時に、「あなたは自然な英語を話しますね!」と言われることが多くなりました。
よくそう言われるようになったのは、以前の自分が「自然ではない」「会話では絶対使われない」と思っていたニュース英語や、学術英語を学んだ後です。(皮肉な結果ですね)
カメラも英語も、「最上位を知るメリット」は確実にあると思います。
もしあなたが今後、英語学習を続けてある程度のレベルに達したら、食わず嫌いをせずに、あえて自分が絶対読まないような上級レベルの英文に手を出してみるのも良いかもしれません。
その取っかかりとしてオススメな本を、次回ご紹介します。
・・・つづく。
—————————————
コメントを残す