【最近感じた「洋書が読めるメリット」③】

from 師範代Shinya

(→前回の続き)

僕が洋書を読めるようになって気付いた、「英語の洋書と日本語の翻訳版の違い」の1つ目は、

①原書の英語のニュアンスが、日本語では伝わりづらいことがある。(原書を読んでみてビックリ!だいぶ違うニュアンスだなぁと感じる)

という部分です。

これは、洋書じゃなくても、普通の英語テキストでも気付く部分だと思います。

英語を日本語に訳す時には、2種類の方法があります。

「直訳」と「意訳」です。

直訳は、英語を英語の語順のまま訳していく方式です。

さらに語順だけではなく、ニュアンスも同時にそのまま訳すこともあります。

He will come to the party tomorrow.

(彼は100%の確率で来る、そのパーティーに、明日)

He may come to the party tomorrow.

(彼は50%の確率で来る、そのパーティーに、明日)

というように訳します。

同じ文章を今度は「意訳」してみます。

意訳は、日本語の語順で、自然な日本語にする方式です。

He will come to the party tomorrow.

(彼は明日、そのパーティーに来るでしょう)

He may come to the party tomorrow.

(彼は明日、パーティーに来るかもしれません)

というように訳します。

もちろん、訳し方は人によりますが、だいたいこんな感じが意訳です。

英語テキストの中で、こういう訳し方を見たことがあると思います。

ただ、この方式だと、英文が本来伝えようとしているニュアンスが正確に表現しづらくなることもあります。

文脈や空気を読む日本語

「~でしょう」「~かもしれません」という日本語表現は、言い方や文脈、読み手の受け取り方などによって、大きく変化します。

歯切れの悪い言い方と自信なさげな表情で、「~でしょう・・・」と言えば、確率は低く感じます。

逆に明るい表情でハキハキした声で「~かもしれませんよ!」と言えば、確率が高く聞こえます。

日本語はお互いの空気を読む言語なので、フレーズの言い回し自体に正確さが求められません。

むしろ曖昧な表現が多いことで、空気を読むための余地を残しているのです。

これは、日本が島国で単一民族という環境で発達した言語だからこそのシステムです。

空気を読まない英語

一方、英語は異文化をバックグラウンドにした人たちが意思疎通しやすいように作られている言語です。

文化が違う人たち同士が交流する時には、「空気を読む」という概念はありません。

「正確に言わないと伝わらない」というのが英語の考え方なので、言い回しも情報の正確さを重視した作りになっています。

will = 100%

may = 50%

というのが決まっていれば、

日本語の「~でしょう」「~かも」みたいな曖昧な言い回しには聞こえません。行間を読み取る必要もありません。

意思疎通と情報伝達が、とてもラクなのです。

意訳も直訳も限界がある

こうやって書くと、「意訳と直訳どっちが良いか?」議論になりがちですが、それぞれ一長一短があります。

直訳は、英語学習者には向いています。

英語学習者は英文の内容よりも、英単語の持つニュアンスそのものを知りたいので、不自然な日本語である直訳でも問題なく読み進められます。
でも、直訳は日本語としてはとても読みづらくなります。

文章が長くなればなるほど、何を言っているのか分かりづらくなってしまうのです。

だから、読み物としては直訳はNGです。

もし、洋書の日本語翻訳版を直訳で書いたら、最初の1ページで99%の人が脱落してしまうでしょう。

一方、読み物としてスムーズに理解するためには、意訳の方が適しています。

日本語翻訳版を読む人は、英文の本来のニュアンスを知りたいわけではありません。

ただ、内容が分かりやすければ良いのです。

洋書を翻訳するなら、意訳一択です。

「それなら、意訳する時に英語のニュアンスも100%伝えられるように上手に言い回しを考えればいいじゃん!」

と思われるかもしれません。

僕も最初の頃は、そう思っていました。

でも、自分自身が意訳してみると分かるのですが、英語のニュアンスを100%日本語で意訳することは、ほぼ不可能です。

これが、2番目の難点につながります。

意訳にも直訳にも、実は限界があるのです。

それが、洋書を原書で読めるメリットにつながります。

 

・・・つづく

 

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