from 師範代Shinya
(→前回の続き)
※僕が英語を話している時の「脳内モード」を分析して解説している記事の続きです。
2種類目のモードは、「フレーズ丸ごとモード」です。
これは、文法を意識せずにフレーズが丸ごと口から流れ出る感覚です。
ここだ!というタイミングで、フレーズ全体を発音するので、スピードが早く、しかも脳の疲れが少ないです。
フレーズ丸ごとモードが発動する時には、2つの条件があります。
条件①これまでに、何度も口に出したことがあるフレーズである。
条件②英会話でよく使われるフレーズである。
この2つの条件がそろった時に、「フレーズ丸ごとモード」が発動します。
条件①では、自分自身が英会話の中で何度も使ううちに、だんだん自動化してきて、反射的に口から出て来るようになっている感じです。
条件②では、ネイティブも決まり文句として多用してくる結果、自分がリスニングする機会も多いことで、フレーズ全体の発音が耳に定着します。
ちなみに、実際に英会話で何度も何度も使っていなくても、音読教材に繰り返し出てきて、何度も声出しして暗記するまで刷り込みが起こった場合でも、「フレーズ丸暗記モード」が発動することがあります。
フレーズ丸ごとモードの例
最近、僕がオンライン英会話の先生と話した時にフレーズ丸ごとモードが発動した時の実例をお伝えします。
僕の口から飛び出したフレーズは、
What’s it about?
(それは何についてですか?)
というものでした。
発音は、「ワッツィラバウ?」です。
このフレーズはめちゃくちゃ便利で、映画、本、ドラマ、劇、YouTube動画などのストーリーのざっくりした内容を聞く時のテッパンフレーズです。
このフレーズは、僕は今まで音読教材や実際の英会話で何百回と声に出してきているフレーズです。
使いどころも、バッチリ分かっています。
そのため、相手が何かのコンテンツ(映画やドラマなど)を紹介した時には、反射的に口から出て来ます。
今回のシチュエーションでは、先生がYouTubeチャンネルをやっているということで、何系の動画を出しているのか?聞きたくて言ってみました。
この話の流れでは、
What’s it about? の中の it は、相手のYouTubeチャンネルのことです。
これを言っている時の僕の脳内では、文法はまったく意識されていませんでした。
完全に条件反射で口から出て来る感じです。
まさに、刷り込んで自動化されたフレーズが、ジャストなタイミングで口から飛び出す感覚です。
海外に長く住むメリット
これは僕の予想ですが、海外に長く住むメリット(あくまで英語習得の面だけで考えたメリット)があるとすれば、この自動化されたフレーズが増えやすいことだと思います。
海外に住んでいる間に、できるだけ外へ出て現地の友人を作り、英語を使いまくっていると、自分や友達がよく使うフレーズが固定されてきます。
すると、これまでは文法をゴリゴリ意識しながら組み立てていた英文が、次第に「フレーズ丸ごとモード」に移行していきます。
1つのフレーズがフレーズ丸ごとモードに入ったら、また次のフレーズが入ってきて、それを何年か繰り返すうちに、どんどんストックが増えていくのではないでしょうか。
僕は日本に住みながら英語力を上げたタイプなので、そういう経験はあまりないのですが、最近はオンライン英会話で経験することが増えてきました。
同じ人と何度も話していると、フレーズ丸暗記モードに入りやすい
オンライン英会話で先生を固定した場合、その先生がよく使ってくるフレーズが、自分でも使いやすく感じるようになります。
そして、お互いに同じフレーズを何度か言い合ううちに、僕の脳内ではフレーズ丸暗記モードに入っていきます。
海外生活が長い人は、同じ人と話す機会も多いでしょう。
現実の生活では、話す相手が毎日変わる人はまれだと思います。
仲良くなった友達とは何度も会うし、会社の同僚とは何度も言葉を交わします。
その結果、フレーズ丸暗記モードのストック数が、日本から出ていない人に比べて多くなるのではないか?というのが、僕の推測です。
・・・つづく。
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