返ってきたTOEICスコアのトータル点数を見て・・・
・点数が上がっていたら、会社に提出する。
・点数が変わらなかったり、下がっていたら、ゴミ箱に捨てる。
この2択になっている人は多いです。
そこで今日は、あなたの手元に届いたスコア表をもっと分析して、今後の英語学習に120%役立てる方法をお伝えします。
せっかく高い受験料を払って受けたんだから、手に入れたスコア表を使いたおして、投資の元を取りましょう!
スコア表の下にある10本の各ゲージが、何を表すのかを解説していきますね。
まずは、左側のリスニングのゲージから。
・リスニング 1本目
ここは、パート①とパート②の短い英文の中で、
「メッセージの要点」
をあなたがどれだけ理解できているか?
を教えてくれます。
たとえば・・・
よくパート②で、
Why don’t you ~?
という言い方が出てきます。
そのまま直訳すれば、
「なぜ、あなたは~しないの?」
となり、まるで責められているような印象を受けます。
でも、実際は、「~すれば?」くらいの、軽いニュアンスの「アドバイス」です。
これを、「アドバイス」だと気づかなければ・・・
え~と・・・「Why ~」に対する答えは、
「理由」を聞いてるんだから・・・
「Because ~」だな!
とう感じで、「Because ~」の入っている選択肢を選んでしまうでしょう。
すると、この項目の数値は下がります。
他にも・・・
「Could you ~?」は、「~してくれる?」 (おねがい)
「Could I ~?」は、「~してもいい?」 (おうかがい)
「How about ~」は、「~はどう?」 (誘い)
などなど、文字どおりの直訳では意味が分からない、「お決まりの表現」をどれだけ知っているかが、ここのゲージに出てきます。
ここをアップするには、会話特有のお決まり表現に慣れる必要があります。
リスニング2本目
ここは、パート③と④の、長い英文の中で、
「メッセージの要点」
をあなたがどれだけ理解できているか?
を教えてくれます。
たとえば・・・
AさんとBさんのふたりの会話の中で、こんな単語が出てきたとします。
「guests」
「check out」
「front desk」
こんな言葉が交わされる場所といえば、どこでしょうか?
そうです!ホテルですね!
この会話の舞台は、ホテルということになります。
他にも、
「このふたりはどんな関係か?」
という質問があったりします。
「ホテルのフロント係」と「宿泊客」なのか?
「同僚同士」なのか?
「上司と部下」なのか?
そういう部分を理解しているかどうかも、このゲージに表れてきます。
ここをアップするには、「完璧主義」を捨てて、「わかる部分だけで勝負する」マインドを養う必要があります。
リスニング3本目
ここは、パート①と②の短い英文を聞いて、
「細かい情報」
をあなたがどれだけ聞き取れているか?
を教えてくれます。
たとえば・・・
パート②で、
「Where did you ~」
という文章が流れたら、最初の「Where」の部分を聞き取って、これは、「どこ」かを聞いてるな!というのがわかるかどうかです。
これはよく、「5W1H」と呼ばれます。
・What
・When
・Who
・Where
・Why
・How
の頭文字を取ったものです。
ここのゲージを伸ばすには、音声の最初の出だしに注意して聞きながら、この5W1Hを正確に聞き取れるようにします。
リスニング4本目
ここは、パート③と④の長い英文を聞いて、
「細かい情報」
をあなたがどれだけ聞き取れているか?
を教えてくれます。
たとえば・・・
同僚同士の会話を聞いたあとに、
「会議が開かれるのは、何曜日の何時か?」
とか、
「Aさんは、何の書類を忘れたと言っていたか?」
そういう細かい情報を聞き取れているか?
を表しています。
このゲージを伸ばすには、あなたの「英文を読むスピード」を上げる必要があります。
問題文を「先読み」しておくと、ここの正解率が上がるからです。
(記憶力だけであとから正解するのは、できなくはありませんが、かなりの集中力が必要です)
リスニング5本目
ここは、2016年の5月から、新しく生まれ変わったTOEICから、追加されたゲージです。
パート③と④の短い英文を聞いて、
「言葉の裏側にある感情」
をあなたがどれだけ読み取れているか?
を教えてくれます。
たとえば・・・
会話の中で、ひとりが
「Oh my God!」
と言ったとします。
ネイティブがこれを言うシチュエーションは、いろいろです。
・驚いている
・落ち込んでいる
・びっくりしている
・喜んでいる
など、いろんな感情のときに、ネイティブの口から出てくる言葉です。
それを知るには、前後の会話の流れから判断するしかありません。
単に、「Oh my God」の意味を知っているだけでは、この「感情」の部分を予測することはできません。
ほかの部分も聞き取る必要があります。
(実際には、Oh my God より、もっと長めのフレーズが出ます)
ここのゲージを伸ばすには、全体の会話の流れを聞き取れるリスニングの力と、英文読むスピードを上げます。
ここが、問題文を「読む」量が一番多いからです。おそらく、「小手先のテクニックが使えず、最も純粋な英語力が問われる」のが、このパートです。
とはいえ、安心してください。このパートはそもそも問題数が少ないので、あなたがよっぽど高得点を狙っていない限りは、無視していいレベルです。
750点くらいまでは、特にこの5本目のゲージを対策する必要はありません。
以上が、リスニングの5本のゲージの分析のしかた&対策法です。
ちょっと長くなってきたので、今日はここまでにしましょう。
次回は、リーディングの5本のゲージの分析方法をお伝えしますね。
From Shinya
(英語の達人養成ジム 師範代)
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