先月受けた、TOEIC結果の入った封筒が送られてきた。
おそるおそる、封筒をハサミで切る。
ドキドキしながらスコア表を取り出す。
点数を見ると・・・
「トータル得点変わってない!!ていうか、前回より5点落ちてる!!」
今回は、けっこう勉強したのにな・・・
ここしばらく、ずっと同じ点数を行ったり来たりしている。
なんだか最近、自分が成長してる感じがしない。
やる気がなくなってきた。
届いたスコアを、くしゃくしゃに丸める。
点数ほとんど変わっていないんだから、取っといてもしょうがないや。
「ポイっ!」
ゴミ箱に投げ捨てて、ため息をつく。
・・・なんて経験、あなたもありませんか?
TOEICスコア表の本当の価値
ほとんどの人がチェックするのは、
「トータル得点」のみです。
↓
多少じっくり見たとしても、
「リスニングのトータル得点」
と、
「リーディングのトータル得点」
を見くらべて、
「おっ!リスニングが上がった!」
とか、
「やっぱリーディングが低いな・・・」
というくらいではないでしょうか?
↓
でも、本当のTOEICスコア表の価値は、トータル点数にあるのではありません。
「ある場所」を見てチェックすることで、はじめて受験料 5,725円の元が取れたことになるのです。
投資したお金を時間を回収しよう!!
TOEICは、英語力を測る「ものさし」です。
本来、「合格」や、「不合格」で測るためのものではありません。
最近は、企業が
「管理職は600点以上が必須!」
「全社員、700点以上を目指せ!」
とか、「合格ライン」を決めています。
だから、どうしても僕たちも、大学受験のように、
「合格」or「不合格」
の2択で自分のスコアを見てしまいがちです。
でも、それじゃあ、もったいないです!!
たとえ点数が前とまったく変わっていなくても、あなたの英語力に大きな変化が現れている可能性があるのです。
たとえば・・・
今回、めっちゃ単語をガンバって増やしたけど、トータル点数は変わらなかったとします。
その理由は、
「リスニングの途中で気が散って集中できなかった」
とか、
「リーディング前半に集中しすぎて、後半で時間が足りなくなって、30問くらい余った状態で終わってしまった」
とか、いろんな理由が関係しているかもしれません。
でも、あなたの
「単語力」
そのものはちゃんと上がっているとしたら・・・
今回のトータル得点は同じでも、
「単語の意味問題」
の正解率が上がっていたら、あなたの
「本当の英語力」
は、上がっていることになりますよね。
ただ、それが
「今回のトータル点数には現れていない」
だけです。
その状態になっているあなたが、もし、次回のTOEICを受けたら・・・
あなたのトータル点数は、一気にハネ上がることになります!!
実際、僕は今までに、そういう人たちをたくさん見てきました。
「ここんとこ、ずっと点数が一定で、同じラインを行ったり来たりして、ちっとも上がらない!」
と感じている人が、僕のところにスコアを持ってきて、細かく分析したら・・・単語力やリスニング力がちゃんと上がっていることがわかった。
そして、モチベーションを取り戻して、そのまま学習を続けていたら、その次のTOEICで、
ドカン!!
と一気に点数がアップした!!
そんな実例を何度も見てきました。
自分の上達に気づかなければ・・・
でも、自分が上達していることに気づかずに、
「やっぱり、俺は何度やってもダメだ・・・」
とモチベーションが落ちて、途中でやめてしまう人もいます。
せっかく「急成長のしるし」が見え始めているというのに・・・
あなたの成長のしるしを見る方法
実は、その「成長のしるし」を見る仕組みが、TOEICにはあります。
それが、スコア表の下の方にある、
「横長の棒グラフ」
です。
一応、名前は
「アビリティーズメジャード」
と呼ばれています。
長くいので、ここでは「ゲージ」と呼びます。
ちなみに、僕は今まで何百人ものTOEIC受験者の悩み相談に乗ってきましたが、このゲージをしっかり見ている人はかなり少ないです。
見て意味が理解できる人は、もっと少ないです。
その結果を今後の自分の英語学習に役立てられる人となると、さらに少なくなります。
僕も、最初の頃はここにはまったく興味がありませんでした。
書いてある文字は小さいし、内容はわかりづらい。
一見、「パート別」の正解率か?と思いきや、グラフが左右で9本もある。
(新バージョンは増えて、10本)
でもTOEICの問題は、全部でパート7までしかありません。どうやらパート別の正解率ではなさそうです。
このゲージは、各パートの正解率を表しているわけではありません。
実は、かなり細かく、あなたの英語力を「あぶり出して」くれる便利なツールです。
TOEICは「健康診断」
TOEICは、健康診断に似ています。
トータル点数のよしあしは、健康診断で言えば、
再検査の必要が、『あり』か?『なし』か?
の判断にすぎません。
実際には、血圧や血糖値、心拍数などの、「項目ごとのデータ」の方が大事だったりします。
どこかの項目が「危険ゾーンギリギリ」だったら、たとえ今回は健康と診断だれても、次回はどうなるかわかりません。
逆も同じです。トータル診断は「不健康」でも、ひとつの項目だけが「危険ゾーン」で、ほかの項目が「優良ゾーン」だった場合、そこだけ直せば、次回は「超健康体」になれるかもしれませんよね。
健康診断のときには、お医者さんが各項目を見てアドバイスをくれますが、TOEICの結果は、誰もアドバイスをくれません。
(一応、同封されている紙にアドバイスが書いてありますが、難しい文字がビッシリで、読むには、かなりの意志の力を必要とします)
だから、あなた自身がTOEIC結果を分析できるようになる必要があります。
次回は、10本の各ゲージの分析方法をお伝えしますね。
From Shinya
(英語の達人養成ジム 師範代)
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