From 師範代Shinya(新村真也)
英語のテキストは日本にあふれています。書店に行けば、語学書コーナーが充実しています。
でも、英語をどう使うか?英語を使って何をするか?について書かれた本はほとんどありません。
英語を学ぶ理由は人それぞれです。単に学ぶこと自体が楽しいという場合もあります。
でもほとんどの場合、英語を使って何かをしたい!何かを得たい!という気持ちがあることが多いと思います。
特に男性に多いのが、「収入をアップさせたい!」という目的です。
でも、具体的に「英語を使って収入をアップさせる方法」について書かれた本は、英語のテキストコーナーにはほとんどありません。
僕は、英会話を始めたばかりの頃、なんとなく「もし英語が本当に身になって、ペラペラになったら・・・収入がアップしちゃったりして!」
なんて思っていました。でも・・・
英語力の高さ=収入の高さではない
英語学習を始めたばかりの頃はなんとなく、英語力が上がれば自動的に収入がアップするような気がしていました。
でも、その後読んだネット記事やビジネス書から入ってくる言葉は、
「英語屋は儲からない」
とか、
「お金持ちは自分が英語を学ぶのではなく、英語屋を使って通訳させる」
とかいうものでした。一方で、
「英語を身に付ければ収入がアップする!」
とか、
「これからの時代を生き抜くには、英語力は必須だ!」
なんて声も聞きます。
これって、どっちが本当なんでしょうか?
スキルをお金に変える方法
僕は、「せっかく頑張って時間とお金を投資して身につけた英語力なんだから、それをお金に変えて、元を取りたい!」と考えるようになりました。
そこで僕は、日本人にとっての「英語とお金の関係」をリサーチすることにしました。
まずは、当時自分が生徒として通っていた英会話スクールのクラスメイトで、「仕事で英語を使う」というビジネスマン&ビジネスウーマンたちに、
「英語力がアップして収入が上がりましたか?」
というダイレクトな質問をぶつけていきました。
すると、答えはビシッとふたつに分かれました。
収入がアップした人と、特に変わらない人に分かれたのです。
収入がアップしたと答えた人たちは、外資系企業に転職したり、会社がTOEICの点数に応じて給料をアップさせる仕組みを取り入れている状況でした。
また、自分で個人ビジネスをやっていて、英語のサイトを作って取引先を海外に広げたら、一気に売り上げがアップしたという人もいました。
英語を学んでも収入がアップしていないと答えた人たちは、勤め先が日本の会社で、特に海外と取引がなかったり、会社がTOEICの点数を求めていないとうことが分かりました。
結局、転職して会社を変えたり、自分でビジネスを始めて海外進出すれば収入アップするってことかな?と思いつつも、僕はいまひとつスッキリしない感覚に包まれていました。
僕のスキルがお金に変わった瞬間
この疑問に対するヒントは、意外なタイミングでやってきました。
「スキルがお金に変わる瞬間」を自分で体験したのです。といっても、それは英語ではなく、「マジック」でした。
僕は英会話スクールに通い始めるのと同時に、マジックを練習し始めました。外人バーでネイティブの人たちとの会話ネタにするためです。
細かくて面倒なテクニックが必要なネタは避け、カンタンですぐ身につけられるネタだけを厳選しました。
そしてセリフを英語に変えて、ネイティブの前で演じていました。
英語でセリフを言うこと自体が脳に大きな負担がかかるので、代わりにマジック演技そのものは負担の少ないシンプルなネタばかり選んでいました。
そんなことを続けて2年くらいたった頃、僕はたまたまネイティブの友達に誘われて、「外国人に日本語を教える教室」に飛び入り参加し、レッスン後にみんなにマジックを披露しました。
それを見た日本語教室の先生が、僕にこう言いました。
「スゴいね!よかったら、来月予定してる日本語スピーチフェスティバルで、マジックショーをやってくれない?ちゃんとギャラを払うから。」
僕は驚きました!自分のマジックの腕は趣味レベルでたいしたことないと思っていたのに、お金を払ってでもやってほしいという人が現れたのです!
もちろん、僕はすぐに引き受けました。そして、当日マジシャンとして30分のショーをやり、初めて手にしたギャラは、5,000円でした。
この時いただいたい五千円札の重みは今でも忘れません。
これが僕の中で、自分の磨いてきたスキルが初めてお金に変わった瞬間でした。
同時にこれは僕にとって、会社員としての給料以外で手に入れた初めてのお金でした。
給料以外でお金を手にするのは、とても不思議な感覚でした。
次から次へ!
その後も、僕は変わらず外人バーでマジックを見せ続けました。するとこんどは、その中にいた日本人女性のひとりが、僕に声をかけてきました。
「よかったらこんど、私の教える英語教室に来て、生徒の子供たちにマジックを見せてくれませんか?ギャラはお支払いしますので。」
もちろん、僕はその場で引き受けました。
その後も、行く先々で声をかけられるようになり、結婚披露宴や企業の忘年会、新年会、周年祭、地域のお祭り、ショッピングセンターの集客イベントなど、あらゆる場所でマジックをするようになりました。
特にこれといった営業活動をすることもなく、ただ行く先々で人にマジックを見せまくっていたら、どんどん声をかけられるようになったのです。
マジックで稼いだお金は、また次のマジック道具を買ったり、海外の一流マジシャンが来日したときのレクチャー受講料などに再投資していきました。
最初5,000円だったギャラも、同じ30分のショーでも10倍の5万円いただけるようになりました。
おかげで、自分の会社員としての給料の範囲内では買えないような高価なマジック道具も手に入るようになりました。
アマチュアマジシャンの集まり
僕がプロマジシャンとしてお金をもらってショー活動をするようになってしばらくたった頃、僕は知り合いに誘われて、地元のマジック好きの人たちの趣味の集まりに参加しました。
そこで目にした光景は、今でも忘れられないほど衝撃的でした!
なんと!!僕よりマジックが上手な人たちがゴロゴロいたのです!!
アマチュアマジシャンの集まりと聞いていたので、僕がマジックを始めたばかりの頃と同じくらいのレベルの人たちの集まりだと思っていました。
でも、ものすごい高度なテクニックを使えたり、マジック用語の知識が豊富な人たちがたくさんいて驚きました!僕なんて、知識も技術もなさすぎて、話にぜんぜんついていけません!
みんな、今すぐプロでやっていけるくらいの高いスキルを持っていたのです!!
スキルも知識もあるけれど・・・
世の中にはスゴい人たちがいるもんだ!!
感動した僕は、そのマジックサークルの人たちにこんなことを聞いてみました。
「ふだんはどこでショーをしているんですか?」
「え?ショー?」
「はい!僕は週末に結婚披露宴会場やショッピングセンターでマジックショーをやってます。みなさんはどこでご活躍しているんでしょうか?こんどぜひ、ショーを見に行かせてください!」
「いや、特にそういう活動はしてないですよ。僕たちは趣味でやってるサークルなんで。週末は家で練習ばっかりしてますよ(笑)見せる相手は、家族とかここの仲間たちですね。」
「そうなですか?そんなにスゴいスキルがあるんだから、ショーをやったらすごくウケると思いますよ!」
「いや~、実は大勢の人前でやると、緊張して手がふるえて失敗しちゃうんですよ。こうやって気の合う仲間と楽しく技を見せ合うのが一番楽しいんです。」
僕はこのとき、「スキルの高さ=お金」とは限らないことを実感しました。
もちろん、マジックサークルの人たちが楽しみでやっていることを否定するつもりはありません。
でも、もし「スキルをお金に変える」という目的がある場合は、
「どれだけ高いスキルを身につけるか?」
よりも、
「身につけたスキルをどこでどう使うか?」
の方が結果にダイレクトに影響することを知りました。
実際、僕がマジックショーをやって初めてお金をもらった時のマジックスキルのレベルは、あのマジックサークルの人たちの足元にも及びませんでした。
もしかしてこれは、英語の世界でも同じではないか?
と思うようになりました・・・
・・・つづく。
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From 師範代Shinya(新村真也)
(英語の達人養成ジム 師範代)
P.P.S.
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