From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※中学時代に僕が仲の良かったT君とK君との思い出話の最終回です。
14才の頃、T君が僕とK君の前で描いて見せた「夢のミニゲーム機」が、28年の歳月を経て現実化しました。
そのゲーム機とは、
「ネオジオミニ」
です。
僕は、この写真を見た瞬間、それまでずっと忘れていた中学時代の記憶が一瞬でよみがえりました。
このゲーム機は、まさにあの時、T君が僕とK君に語り聞かせた「空想のゲーム機」そのものだったのです!!
T君が語ったスペック
T君が当時語っていたゲーム機のスペック詳細は、こんな感じでした。
・手のひらに乗るサイズ
・小さなカラー液晶画面でプレイできる
・コントローラーは、ファミコンのような「十字キー」ではなく、ゲーセンのような「ジョイスティック」型。
・アーケードゲームの筐体をそのまま小さくしたようなデザインで、本体からちゃんと音が出て、それ一台で遊べる。
・ソフトは本体に内蔵されていて、何本も選んでプレイできる。
といった詳しい説明をしてきました。
その結果、僕の脳内には、まさにこのネオジオミニとまったく同じ画像が浮かんだのです。
なので、僕は初めてこのネオジオミニの写真を見たときには、本当に驚きました!
そして、スペックを確認したら、T君が言っていたことすべてが盛り込まれていて、興奮して鳥肌が立ちました!
同時に、少年時代のT君との思い出が一気によみがえってきました。
中学時代のワクワク感
そして、当時のワクワク感をまた味わいたくて、さっそく予約しました!!
今回こそは、本物を手にする時が来たのです!
ちなみにこのネオジオというゲーム機ですが、これは僕が中学生の頃に一世を風靡した「超高価な高級ゲーム機」です。
当時、家庭用ゲーム機の中で一番スペックが高かったスーパーファミコンが、ソフト1本1万円前後だったのに対して、ネオジオのソフトは1本3万円もしました!しかも、本体は6万円です!
本体だけでは遊びべないので、ソフトも一緒に買うとなると、初期費用だけで10万円近くかかるという、何とも言えない「モンスター価格」のゲーム機でした。
さすがに、中学生でこのネオジオを持っているクラスメイトはいませんでした。
代わりに、ゲーセンにネオジオをやりに行っていました。当時、ゲーセンでプレイすると1回100円で遊べました。
驚異のコスパ
そんな高級ゲームマシン、ネオジオのミニ版「ネオジオミニ」は、中身は当時とまったく同じゲームが遊べます。
しかも、本体の中にソフトが40本も内蔵されているのです!
僕が中学生当時の価格で計算すると、本体とソフト40本合わせて買うと、126万円かかります。
でも、このネオジオミニは、たったの1万3,000円です!!めちゃくちゃ安い!
技術の進歩はすばらしいですね!!
僕は、できれば28年前に戻って、中学生だった自分自身にこのネオジオミニを手渡してやりたいくらいです!
でも、それは無理なので、代わりに今、大人になった自分がこのミニゲーム機を手にすることで、自分のなかにある「少年の心」を満たしてやることにしました。
言葉の持つパワー
ところで、中学生当時を振り返ってみると、T君は僕らに、夢のミニゲーム機の細かい情報を「言葉で」与えました。
その結果、当時14才だった僕の頭の中には、まさにこの「ネオジオミニ」とまったく同じイメージ画像が映し出されました。
僕が最近買った、メンタリストのDaigoさんの本に、こんなことが書いてありました。
「文字や言葉は、それを読む人、聞く人の想像をかきたてて、頭の中に鮮明なイメージの絵を描かせます。
それは、写真を見せられるよりずっとインパクトがあり、ずっと美しい映像として記憶に残ります。」
その例として、落語家のしゃべりを引き合いに出していたのですが、落語家がお客さんにストーリーを伝えるときは、この「言葉の力」で想像力をかき立てるそうです。
たとえば、落語家が、
「おぉー!!いい女だなぁ~!!」
というセリフを言いながら、目の前を通り過ぎる女性に魅入られるシーンを演じた場合、それを聞いたお客さんは、それぞれの頭の中で「自分にとっての『いい女』のイメージ像」を思い浮かべるそうです。
人によっては、AKBのようなアイドルの若い女性を思い描くかもしれないし、宝塚女優のようなシュッとした雰囲気の女性を思い描くかも知れません。
これが、「言葉の持つパワー」です。「いい女」という言葉は、相手の想像力に訴えかけることで、その人にとっての最高の女性になります。
つまり、「いい女」という言葉は、どんなタイプの女性にもなり得るのです。
これがもし、写真を見せられたどうでしょうか?
いくら美しい女優さんの写真であっても、必ず人には好みがあります。
人によっては、気分が下がってしまうかも知れません。
もちろん、事実を伝えるのには写真の方が分かりやすい場合もあります。
でも、「想像力で楽しませる」ということを考えると、やっぱり写真より言葉の方が人間の想像力をかき立てるのです。
今思い返せば、T君は巧みな言葉を使って、僕とK君の脳内に「理想のゲーム機」を描かせて楽しませてくれたのかも知れません。
言葉の増幅装置
そんな「言葉の持つパワー」をさらに広げてくるのが、英語だと思います。
英語が話せるようになれば、世界中の人たちの脳内にあなたの描く理想の風景を映し出すことができるようになります。
Facebook、インスタグラムなどの写真系SNSが流行している今こそ、言葉を自在に使える人が、多くの人たちに影響を与える存在になるのかもしれません。
・・・「空想が現実になる日」 完。
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