From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
僕が英語初心者レベル(TOEIC300点)だった頃、
「英語で英語を学ぶと良い」
という考え方を知りました。
そこで、「英語で英語を学ぶ」スタイルを1年間続けてみました。
具体的に何をやったか?というと・・・
①英単語の意味を英英辞典で調べる。
②ネイティブの先生による「英語だけで行われるレッスン」を受ける。
③英語の聞き流し教材をかけっぱなしにする。
という3つです。
これはやってみるとわかりますが、学習効果という点では、初心者にとってはかなり効率が悪いです!
その理由をお伝えします。
理由①英英辞典はむずかし過ぎる!
初心者レベルだった僕にとって、英英辞典は難し過ぎました。
たとえば、「nail」という英単語の意味を英英辞典で調べてみると・・・
a thin pointed piece of metal with a flat top, which you hit into a surface with a hammer, for example to join things together or to hang something on.
と出てきます。
うっ!長い・・・
そして、また知らない英単語がわんさか・・・
しかも、英単語の意味が分かっても文法的に読めない・・・
という感じで、「士気」をくじかれるのです。
でも、もしこれを英和辞典で調べたらどうなるでしょうか?
nail = 釘(くぎ)
以上!
1秒で疑問が解決します。
「効率的」という視点で見たら、どっちが上かは明らかです。
気合いでいけるか?
以前僕が読んだ「英語で英語を学ぼう」というコンセプトの学習法の本に、こんなことが書いてありました。
「英英辞典で調べてみて、分からない英単語が出てきたら、またその英単語を片っ端から英英辞典で調べよう!」
これも試してみたのですが、ボロボロでした・・・
たとえば、さっきの文章の中にあった、「thin」という英単語が分からないので、「thin」の意味を英英辞典で調べてみると・・・
if something is thin, there is only a small distance between its two opposite sides or surfaces.
と出てきました。
thinの意味が分からない自分が、distance だの、opposite だのといった英単語の意味を知っているはずがありません!
ここでまた、opposite の意味を調べていたら、いったいいつになったら最初の「nail」の意味にたどり着くのでしょうか?
これが、初心者が英英辞典を使って調べることの「効率の悪さ」です。
理由②そもそも英語で質問できない&解説が分からない
僕が初心者の頃、ネイティブの先生の初心者クラスレッスンを受けながら違和感があったのを覚えています。
それは、先生がよく、レッスンの途中で
「Do you have any questions?」(質問はありますか?)
と僕ら生徒に聞いていたことです。
僕は、このセリフを聞くたびに、
(ネイティブの先生相手に英語で質問できるぐらいの英語力があったら、このクラスにいないのでは?)
と思っていました。
事実、レッスン中に先生に英語で英語の質問をしているクラスメイトは、僕も含めて1年間でひとりもいませんでした。
僕は、試しにレッスン後にこっそり先生に話しかけて、たどたどしい英語で質問してみたことがあるのですが、先生の答えを理解することはできませんでした・・・
理由③聞き流しは頭の中に残らない
僕は初心者の頃、聞き流し教材を通勤途中のクルマの中でかけ続けてみました。
でも、いつまで経っても「ある日突然、一字一句聞き取れるようになる日」はやってきませんでした。
毎日同じCDを聞き続けるのはつまらないものです。
途中で飽きてしまって、別のCDを聞きたくなります。
それに、聞こえない部分を何度繰り返し聞いたところで、聞こえるようにはなりませんでした。
意味が取れない英語のセリフは、何度聞いても頭に残らず、まるでBGMのように右耳から左耳へ抜けていきました。
以上が、僕自身の体験談から考える「初心者が英語で英語を学ぶことの非効率さ」です。
次回は、僕が「英語で英語を教える側」に立った時に感じたことをお伝えします。
・・・つづく。
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