From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
※通学コースの受講生のKさんがスランプを抜け出した体験談の続きです。
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しっかり音読トレーニングをこなしていたKさんは、確かな上達実感を感じていました。
始めて3ヶ月目頃には、明らかな変化を感じたようです。当時のKさんは、僕にこんなコメントをくれました。
「音読トレーニングの効果がスピーキングに現れました。最近、ネイティブの先生から発音やイントネーションが良くなったと言われることが多くなりました。」
(Kさんは並行してネイティブとの英会話トレーニングもやっていました)
たしかに僕の目から見ても、発音は目に見えて上達していました。
また、レッスン中のリスニングテストでは明らかに正解率が上がっていました。
ただ、TOEICの点数はなぜか600点台に落ちていました。
音読トレーニングをしっかり続けているにも関わらず、TOEICの点数が伸びるどころか下がっていたKさんは、焦りを感じていました。
他の部分で上達を感じても、TOEICの点数が下がると、
「英語力が下がっている」
というような印象を受けます。冷酷な数字で示されるので、まるで「事実」を突きつけられているような気分になります。(本当は違うのですが)
TOEICの悔しさはTOEICでしか晴らせない
この時のKさんとのやりとりで出てきた言葉は、今でも印象的です。
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「TOEICが英語学習の目的ではないにしても、TOEICの悔しさはTOEICでしか晴らせないので、しばらくは音読に加えてTOEIC対策に時間を使いたいと思っています。」
この時のKさんの気持ちに共感する人は、おそらく多いのではないでしょうか?
僕も一時期、TOEICの点数が伸び悩んでいた時には、Kさんと同じような気分になりました。
だから、この気持ちは痛いほどよく分かります。
TOEICに「復讐」したくなるのです。
TOEICで良い点を取って、スコア表に向かって「どーだ!」と言いたくなるのです。
これは、ゲームをしている時の心理状態に似ています。
ドラクエなどのロールプレイングゲームで「どうしても倒せない強いボス」がいると、何が何でも倒したくなって、やっきになって何度もトライしてしまうことがあります。
ボス敵の攻略法
でも、実はそういう時に一番良い対処法は、「一度ボス敵から離れる」ことです。
ボスのいる城から外へ出て、「普通の敵」をコツコツ倒しながら経験値をじっくり稼いでレベル上げするのです。
十分にレベル上げしてからもう一度ボスに挑むと、以前よりも受けるダメージが少なくなり、こちらが与えるダメージが大きくなって、あっさり倒せてしまったりします。
限られた時間をどう使うか?
もし1日のゲームプレイ時間が1時間しか取れない場合は、その1時間をどう使うか?が大事です。
ボスと戦って全滅してゲームオーバーになるたびにリセットボタンを押して、またボス戦の前からやり直す・・・
ということに1時間を使うと、キャラクターのレベルは上がりません。
一方、ボスから離れて経験値を稼ぐことに1時間を使えば、確実にレベルが上がっていきます。そして、攻略できる確率が上がっていくのです。
TOEICテストを毎月申し込んで受け続けるのは、「ボス敵に何度も挑む」のと似ています。
TOEICテスト対策で問題集を解くことに毎日の時間を使うのも、「ボス敵に何度も挑む」のと似ています。
もちろん、TOEICの点数は「英語力+受験力」で決まるので、受験力を上げることは結果につながります。
でも、ある程度の受験力がついたら、その先は英語力をレベル上げしない限り、点数の伸びは止まります。
頭と心
ただ、これはあくまで理論的なことです。
人間は「感情で動く生き物」です。
「頭では分かっているけど、心がついていかない」
という状態はよく起こります。
そして、TOEICというのは本当に僕らの感情を刺激してきます。
「おまえの英語力はこれだ!!ドーン!!」
と冷酷な数字を突きつけられると、心が激しく乱れるのです。
僕も今まで何度も乱されてきたので、Kさんも乱れているのを見て、「TOEICの点数なんて気にしない方が良いですよ」なんて気軽には言えませんでした。
・・・つづく。
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