From 師範代Shinya(新村真也)
(→前回のつづき)
最近、ネットで見つけた「家電レンタル」のサイトで、一眼カメラをレンタルしたストーリーの続きです。
自分が「ノウハウコレクター」になっていると気付いた僕は、
「とりあえず今目の前にある道具を毎日使ってみることから始めよう!」
と決めました。
そして、失敗することを覚悟でこの一眼カメラで毎日動画を撮ってみました。
その結果、いくつかの発見がありました。
僕がこれまで使ってきたビデオカメラとの違いが見えてきたのです。
それは・・・
違い①細かい設定ができる
ビデオカメラに比べて、一眼カメラはすごく細かい設定ができます。
明るさや色味を、微妙な数値でコントロールできるのです。
自分好みに設定をコントロールできるようになると、画質をどんどんアップさせることができます。
おそらく、カメラにハマる人たちは、この微調整しながらの「コントロール感」が好きなんだと思います。
画面上に出てくる色んな数値を少しずつ調整しながら、自分が撮りたい被写体が一番美しく撮れる状態を探す過程を楽しんでいるんではないか?
そんな気がしました。
一眼カメラは繊細なので、一度決めた設定でも、ちょっとした変化で映り方が大きく変わります。
同じ部屋の中で撮っても、窓からの日の光の入り方や時間帯によって、昨日とはまったく違った感じで撮れてしまうことが多いと気付きました。
ただ、僕は性格的に、「思いついたアイデアをすぐに形にしたい!」というタイプなので、動画で話す内容を思いついたら、すぐにカメラを回して撮ることが多いです。
カメラの設定をいじったり、事前のテスト撮影で映りを確認しているうちに、肝心の「話したい内容」を忘れてしまうことが多くありました。
なので結局、一眼カメラも「フルオート」で撮るのが一番良いと気付きました。
違い②背景ボケ
一眼カメラは、背景がかなりボケます。(合わせるレンズによってボケ度合は変わるようですが)
この「ボケ感」が、動画を見た人に「非日常感」や「プロっぽさ」を印象づけます。
自宅の部屋で撮っても、背景がボケると、「生活感」を消すことができます。
また、この「ボケ感」は、商品レビュー動画などを作るときには、紹介アイテムだけがクッキリ浮かび上がって見えて、良いみたいです。
僕も試しに「ポケトーク」のレビュー動画を一眼カメラで撮ってみましたが、たしかに背景がボケてアイテムがクッキリ浮かび上がりました。
ただ、ひとつ失敗がありました。
それは、ポケトークとスマホの翻訳アプリとの比較動画を撮ったときのことです。
ポケトークとスマホの位置を、常にピッタリと横並びにしておかないと、どちらかがボケてしまうのです。
わずか数センチぐらいの前後のズレが、大きなピンボケにつながることを、思い知らされました。
撮影中はカメラの小さな液晶画面を遠くから見ていたので気付きませんでしたが、後からパソコンの画面で見て、「あ~!やっちまった~!」と気付きました。
おそらくこの「繊細さ」が、一眼カメラの魅力のひとつなのかもしれません。
熟達して武器にできれば、繊細な画像を作り出すことができるからです。
ただ、僕はつい「なんて面倒なんだ!」と思ってしまいました。
また、僕の今の環境では、「背景ボケ機能」は使わないことの方が多いと気付きました。
僕はふだんの動画をホワイトボードの前で撮影することが9割以上です。
自分の顔にばかりピントが合って、ホワイトボードの文字がボケてしまっては、意味がありません。
そこで、
・自分の後頭部がホワイトボードにぴったりくっつくぐらいの距離で話す。
・ホワイトボードの真横に並ぶ。
この2点のどちらかで、ホワイトボードの文字がボケるのを防ぎました。
しかし、ボケを生かした動画を撮らないなら、一眼カメラである必要があるのか?と思いました。
違い③レンズが交換できる
レンズと本体が一体型になっているビデオカメラと違って、一眼カメラはレンズが交換できます。
慣れている人は、自分が撮りたい環境によってレンズを使い分けているようです。
ただ、レンズはかなり高額で、安くても数万円~カメラ本体よりも高いもの(10万円以上)もよくあります。
安物を買うと、カメラ本来の性能を活かせなくなるほど、重要なパーツのようです。
このレンズ交換作業も、きっと好きな人にとっては「楽しくてたまらない」と感じるんだと思います。
それに、同じカメラでもレンズを変えることで、幅広い表現や構図の写真&動画が撮れるというのが、一眼カメラの魅力のようです。
ただ僕は、いつも同じような構図の動画しか撮りません。ホワイトボードの前に立っている自分の姿だけです。
このレンズ交換のメリットも活かせないような気がしました。
違い④写真がキレイに撮れる
ビデオカメラでも写真機能はありますが、一眼カメラはもともと写真(静止画)を撮ることが専門です。
写真機能に動画機能が付いた、という進化の歴史があります。
だから、写真がキレイに撮れるのです。
ただ、僕はふだんの生活で写真を撮ることはほとんどありません。
旅行先での思い出残し撮影も、動画が9割です。
動画には声が入るので、その場で交わした会話内容や、場の臨場感が記録できます。
動画は後から家で見返したときに、またそこにいるような気分になれるので、好きです。
旅先で写真を撮る場合も、
・SNSのアップ用に数枚、スマホで風景を撮っておく
・妻の写真を撮る
の2種類しかありません。
妻を撮るためのカメラは、以前買った「超美肌モード」搭載の、カシオのコンデジを使います。
カシオのコンデジは、美肌モードを何段階にも調整できるので、プリクラのように不自然にならずに、自然な美肌を撮れます。
カメラマニアからすると、こういう美肌モードのような軟派な機能は「邪道」だと思いますが、こだわりのない僕からすると、ほとんど失敗がなくて、妻の満足度も上がって便利です。
一眼カメラで妻を撮るとなると、設定や撮り方などをかなり勉強しなければならなそうです。
以上の4つの違い、
・細かい設定ができる
・背景ボケができる
・レンズ交換ができる
・写真がキレイに撮れる
が、ビデオカメラにはない、一眼カメラの大きなメリットだと気付きました。
そして、これらのメリットが、今の自分の撮影スタイルにほとんど関係ないことも分かりました。
その結果、
「自分は一眼カメラの持つポテンシャルを引き出すことができないのではないか?」
と気付いてしまったのです!!
・・・最終回へつづく。
コメントを残す